10/13(水) プラハからザルツブルクへ


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 この日は朝6時45分出発。ザルツブルクに向け長いバス旅行である。バスの中でスメタナの「我が祖国」を聴きながらボヘミアの田園地帯を行く。途中、「我が祖国」の舞台、ターボルの街を通り、バドワイザーの故郷、チェスケ・ブデヨヴィッツを通過する。

 トイレ休憩の時にコンビニでチェコのブドワイゼルビールを買うが、500ミリリットル缶一本が21コルナ(約65円)である。とにかくビールが安い。この近くにピルツェンという街があるが、ここが現在世界中で飲まれている黄金色のピルスナービールの発祥の地だという。それまではビールと言えば茶褐色の液体だった。ビール先進地のミュンヘンの技術を見習ってピルツェンでビールを醸造したとき、偶然出来たのが黄金色のビールだった。今では世界中で黄金色のビールが造られている。そういったいろいろな知識を添乗員のY嬢から教えてもらう。なんと勉強になることか。

 これほど国際理解に貢献している旅行会社の存在というのは、非常に大きいと思う。よく外国語もろくにしゃべることができない日本人が大挙して海外に出ていくことに対して批判的な意見がマスコミなどに出るが、実際には世界中どこへ行っても日本人観光客は歓迎されている。日本人は金払いがいいし、マナーも良いので喜ばれている。入国の際も日本のパスポートはほとんどフリーパスである。円高の恩恵ということもあるだろうが、実は旅行会社が地道な啓蒙の努力を続けている成果と見ることもできるのではないだろうか。

 国境でオーストリアシリングに交換。オーストリアに入る。オーストリアといっても、実は現地語ではエスターライヒというのだそうだ。東にある国という意味だ。リンツでアウトバーンに乗り、ザルツブルクへ。アウトバーンもオーストリアでは3年前から有料化したのだそうだ。といっても、日本に比べれば非常に安く、年間で数千円程度らしい。

 道中渋滞もなくザルツブルクに13時に到着。ここの街は入り口に観光バス用のゲートがあり、市外からのバスはここで料金を徴収される。ここで別のバスの運転手が、昨晩レストランで上着を忘れたのだが、知らないか?と言ってきた。あなたたち中国人じゃないの?という運転手にY嬢、あなた中華料理の店に行ったんでしょ?と言い返して、私たちを中国人と間違えるなんて失礼だわ。いやしくもプロの運転手ならば、中国人観光客がバスにわずか16人しか乗っていないなんてことがあり得ない、ぎっしり乗っているはずだ、それくらい気づくべきよ、と中国人に間違われたことにえらくおかんむりの様子。中国人観光客は中華料理の店にしかいかないのだそうな。

 街に入ってすぐのHOTEL RESTAURANT VOGELWEIDERHOFで昼食をとる。今回はチキンで、ボイルドポテトの付け合わせである。このポテトがおいしかった。日本人は小食なので少な目になっているからお代わりしてください、とのY嬢の言葉にもかかわらず、お腹いっぱいでお代わりまではいかなかった。

 さて、街に入り、複雑な一方通行を何度も右折左折してようやくミラベル庭園近くでバスを降りる。ここは映画「サウンド・オブ・ミュージック」でトラップ大佐の家として撮影された場所である。この「サウンド・オブ・ミュージック」はザルツブルク周辺でいろいろな場面が撮影されており、このあとしばらく「あれがサウンド・オブ・ミュージックのなんたらの場面を撮影したなになにです」というガイドの説明を幾度も聞かされた。庭園横の池にはモーツァルトのオペラ「魔笛」に登場するパパゲーノ像の噴水がある。でも少女の像のように見えるけど。
<ミラベル庭園>
ペガサスの噴水
パパゲーノ像の噴水
”トラップ大佐の家”
 次に深い緑色のザルツァッハ川を渡り、モーツァルトの生家へ。家の前では名物の焼き栗の屋台が出ている。といっても名物だと知ったのは後からで、この時は天津甘栗みたいだなあと思っていた。モーツァルトの生家は三部屋の天井の低い建物である。窓から教会の塔が見える。連れのK子はモーツァルト命!のひとなので、ショップで手間取り、集合時間にちょっと遅れてしまう。

黄色い建物がモーツァルトの生家生家の窓から見える教会の塔内階段は吹き抜けになっている
 次にモーツァルトがオルガンを弾いていた聖ペーター教会を見る。残念ながらオルガンは後世のものになっているが、確かカラヤン没後10年の記念コンサートもここでやったはずで、そう思うと感慨深い。そのカラヤンの生家もこのザルツブルクにあるが、今は銀行になっていた。

 広場で自由行動となり、もう一軒のモーツァルトハウスに寄る。ここは音声ガイドがあるのは良いが、いちいちモーツァルトの代表的な曲を流すので、ちゃんと見て回ると1時間以上かかってしまう。私はくたびれて先に出て待っていたが、ハウスの表に第一生命が協賛しているという銘板を発見。いろいろなところで日本企業のネームプレートをみることになる。

 モーツァルトハウスはザルツァッハの反対側なので集合場所に戻るのは二度手間である。ホテルに直行すると添乗員さんに言っておけば良かったと思っても後の祭り。どうも団体旅行をしたことがないので、なかなか自分のしたいことを伝えられないで無駄足が多くなってしまう。いつもは計画性のない場当たり的な旅ばかりなのである。

 夕食はホテルのバイキングでちょっと味気なかった。この日も疲れてすぐに休んでしまった。



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