10/12(火) プラハ市内観光とコンサートへ


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 朝食はコンチネンタル・ビュッフェ。コンチネンタルとアメリカンと違いはよくわからないのだけれども、アメリカンだとベーコンエッグがあるのだという。ハムとチーズがうまい。パンは堅くてあまりおいしくない。

 出発まで1時間ほどあるので近所を散歩。やはり散歩していたIさんご夫妻に会う。奥さんは新潟出身で今は仙台にお住まいとのこと。さすがに朝ということで寒い。街路樹は半分ほど落ち葉になっていて、近くの丘は紅葉が始まっている。近くのkrizikovaという地下鉄の駅をチェック。後で痛感したのだが、その都市の交通を素早く把握するというのが観光の第1原則だ。交通系統を理解していないと自由行動で痛い目に遭うのだ。今回のホテルは市の中心部ではないが、交通至便の場所にあったのだけれども、それを知る頃にはその街を離れる時間になっている、というのがこの旅のパターンだった。

 朝9時にホテルを出発して市内観光。今日のガイドは日本語の堪能なカレル君。ジョーク連発で楽しい人だ。ヴルタヴァ(モルダウ)川を渡り、プラハ城へ向かう。正門では衛兵が二人立っており、みんな記念撮影している。そして聖ヴィート教会へ向かう。この教会は14世紀カレル4世の時代に建設が始まり、20世紀に入ってようやく完成したという。一番奥の部分が、カレル君いわく「本物」の部分。聖人の墓などがある。

(正門の衛兵)(聖ヴィート教会の内部)(聖ヴィート教会の塔)

 教会の裏には旧王宮があり、議会が開かれていた広間やキリスト教の宗教戦争、30年戦争のきっかけとなった、ハプスブルク家の使者が突き落とされた窓などを見学。そこから黄金小路とよばれる庶民の住居跡を見る。ここで庶民が黄金を細工していたのでそう呼ばれるのだそうだ。

(使者が落とされた窓)(議会の開かれた部屋)

 石畳を下ってカレル橋に降りる。途中の壁にコニシキの巨大な落書きがあってびっくり。カレル橋は歩行者専用で、この付近で映画「アマデウス」の撮影が行われたという。カレル橋の上では沢山の画家が絵を描いているが、この人たちはすべて許可を得ている名の通った画家なのだそうだ。たしかに値段もいいが、腕も確かだ。

コニシキの巨大な落書き。プラハ城からカレル橋に下ってゆく途中にある。
カレル橋下の中州。「アマデウス」のロケがここで行われた。この地域は芸術家が多く住み、プラハ市内で最も家賃の高い地域だという。
カレル橋からプラハ城を望む

 ここでしばし自由時間の後、旧市街広場へ。旧市庁舎のからくり時計を見る。12時になると二つの窓から12聖人が次々に回るが、30秒ほどで終了。集まった観光客からがっかりしたため息が。


 市民会館の2階KAVARNAで昼食。肉かと思ったが魚のソテーのようだ。とにかくビールが安い。ビール代だけ払って午後は自由行動。街角にあったチラシからコンサートに行くことにして、夜の食事をキャンセル。本来はチェコ黒ビールの居酒屋、ウ・フレクにいくはずだったのだ。

 チケットを買う前に、近くのようなのでモーツァルトの「ドン・ジョヴァンニ」を初演したスタヴォフスケー劇場を探していく。そんなに古くからある劇場とは思えない、美しい劇場だった。それからとりあえずコンサートのチケットを入手するため芸術家の家(ルドルフィヌム)へ。値段を聞くと700コルナ。実は市内でいろいろなコンサートのチラシを配っていて目移りがしたのだが、やはりドヴォルザークホールでやるのは一番まっとうなコンサートなのではないかという気がしたのだ。しばらく滞在するのならいろいろな選択肢もあるのだが。

 ここからモーツァルトがドン・ジョヴァンニの序曲を作曲したというベルトラムカ荘へ。トラム(路面電車)のチケットを買えばよかったのに、無謀にも歩いていく。やはり1時間くらいかかってしまった。しかしこういうふうに迷うのも旅の面白さではある。ベルトラムカ荘のある新市街は建設ラッシュで古い建物がどんどん取り壊されている。今チェコはものすごい勢いで成長しているのだそうだ。そういえば入国の時にインド系の家族連れが私たちの前で入国手続きに手間取っていたのだけれども、こうした外国人労働者が大量に流れ込んできているようだ。そういうことの弊害か、最近スリや盗難といった被害も増えているそうだ。旧共産圏の地域は日毎に状況が変わっており、そういう意味では今最もホットな観光スポットといえるかもしれない。

(ベルトラムカ荘)(モーツァルトが使ったというクラヴィーア)

 途中タバコ屋でジュースを買ってようやくベルトラムカ荘に到着。ところがコンサートのチケットを買ったため、コルナの持ち合わせがない。なんとかぎりぎり二人で180コルナ支払い、中を見学。他に人がいないのを幸い写真を撮る。ちょうど隣の部屋では音楽会が開かれており、建物の外に漏れ聞こえる、カタログの歌、恋とはどんなものかしら、などの熱唱を聴くことが出来た。土産物店ではカードが使えて一安心。帰りはトラム(路面電車)に乗って旧市街まであっという間に帰り着いた。こんなことならさっさとトラムを使えば良かった、とはいつも後で思うことである。こちらではタバコ屋でトラムのチケットを買って(1時間12コルナ)トラムの中の打刻機で時間を打ち込み、そこから1時間以内なら乗り降り自由という制度である。抜き打ちの検査があって無賃乗車が見つかると高い罰金を科せられるのだそうだ。

 旧市街に戻ってレストランを探す。こちらではどの店にはいってもせいぜい一人1000円くらいだという。街角でもらったチラシでV ZATECKEという店に入る。チラシの効果抜群ですぐに満杯になった。しかしラムのステーキを頼んだのだが、これは堅すぎた。つけあわせのじゃがいもが一番おいしかった。ビールは安くてうまい。

(ルドルフィナム)(コンサートの様子)

 店を出て、一時間ほど街をうろついてルドルフィナムへ。ここはチェコフィルの本拠地である。ドヴォルザークホールは1200人入場のホールだが、ステージは中規模のオーケストラでいっぱいになりそうな程度である。大編成なら大変だろうなと思う。今日のコンサートは観光客向け料金である。チェコフィルのガイドを見ると、定期演奏会は1等450コルナとある。先週末にはアシュケナージ指揮チェコフィルがマイスキーのチェロと共演、とあって残念だった。チェコフィルの予定を見ると今月はイギリス、来月は日本公演ということだ。(コンサートの感想はこちら)日本公演のスケジュールは以下のとおり。

11/23大阪小林研一郎スメタナ
11/24東京サントリーホール指揮:小林研一郎スメタナ
11/25新潟小林研一郎スメタナ
11/26郡山ヴァレク、樫本大進vlスメタナ、ドヴォルザーク、プロコフィエフ、ラヴェル
11/27千葉小林研一郎スメタナ
11/30名古屋ヴァレク、樫本大進vlスメタナ、ドヴォルザーク、プロコフィエフ、ラヴェル
12/2浜松ヴァレクスメタナ、ドヴォルザーク、シューベルト、ラヴェル
12/3東京サントリーホールヴァレクスメタナ、ドヴォルザーク、シューベルト、ラヴェル
12/4高松ヴァレク、樫本大進vlスメタナ、ドヴォルザーク、プロコフィエフ、ラヴェル
12/7東京サントリーホールアシュケナージ、佐藤しのぶso他ベートーヴェン他
12/8東京サントリーホールアシュケナージ、シュトラウス、マーラー、ドヴォルザーク
12/9京都アシュケナージ、佐藤しのぶso他ベートーヴェン他
12/12横浜アシュケナージシュトラウス、マーラー、ドヴォルザーク
 すごいスケジュール。12月は東京と京都で第九をやるらしい。(東京に帰ってきてからチラシを見たら、サントリーホールでの公演の値段は1万8千円から5千円。うーむなるほど日本に長期滞在するわけだ。)演奏会が終わってホテルに向かって歩いているつもりがなぜか元の場所に戻ってしまう。そこでやっぱり地下鉄に乗って帰ることに。したまではよかったのだが、自動販売機の使い方がわからない!値段12コルナということは聴いていたのだが、コインを入れるところが閉まっていて開かない。表示はすべてチェコ語でなんだかわからないし。困っていたら、ちょうど若いカップルがチケットを買っていった。すると料金ボタンを押したあとにもう一つボタンを押しているではないか。これでようやくホテルにたどりつくことができた。とにかく交通機関がすべて右側通行なので、ついつい感覚が逆方向になってしまう。地下鉄のホームへ行っても、つい逆方向に乗りそうになってしまうことしばしばである。23時にようやくホテルにたどりつくことができた。よかったよかった。


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