BACK PAGEコンサート情報に戻る   99年の日記   2001年の日記

コンサート日記2000年



2000.12.31(日)(10:00pm開演)(1:00am終演)
にいがたジルヴェスターコンサート
会場:りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館コンサートホール
出演:
指揮:秋山和慶
司会・メゾ・ソプラノ:郡愛子
ソプラノ:釜洞祐子
テノール:市原多朗
ヴァイオリン:前橋汀子
ピアノ:三船優子
オルガン:永見亜矢子
管弦楽:東京交響楽団
コンサートマスター:グレブ・ニキティン
台本:新井鴎子
演出:十川稔
プログラム:〜音楽で振りかえる20世紀〜
○開場−客席内入場−(9:30pm)
(ホワイエにて)
デュカス/バレエ音楽「ペリ」から「ファンファーレ」(1912)
−オルガン・プレコンサート−
メシアン/「栄光の御体」から「栄光の御体の喜びと明るさ」(1939)
ヴィエルヌ/幻想的小品集から「ウェストミンスターの鐘」(1927)
○第1部「さようなら20世紀」(10:00pm〜)
エルガー/行進曲「威風堂々」第1番ニ長調(1901)
ガーシュウィン/オペラ「ポーギーとベス」から「サマー・タイム」(1924)
團伊玖磨/オペラ「夕鶴」から「与ひょう、私の大事な与ひょう」(1951)
デ・クルティス/「帰れソレントへ」(1904)
デ・クルティス/「わすれな草」(1935)
カルディロ/「カタリー」(1911)
−休憩(20分)−
ガーシュウィン/ラプソディ・イン・ブルー(1924)
プロコフィエフ/ヴァイオリン協奏曲第1番ニ長調から第1楽章(1917)
○第2部「世紀末、ローマの松で門松へ!」(11:40pm〜)
〜21世紀へカウント・ダウン〜
レスピーギ/交響詩「ローマの松」(1924)
○第3部「こんにちは21世紀」(0:00am〜)
〜ニューセンチュリー&ニューイヤーコンサート〜
吉松隆/「ファンファーレ」(委嘱作品・新作初演)
R.シュトラウス/組曲「薔薇の騎士」(1948)
(アンコール:レハール/メリーウィドウのワルツ)
(料金:C席会員=2700円)2階E2列9番
コメント:
 大晦日の年越しは東響のジルベスターコンサート、というのが新潟で定着するかもしれない。ロビーではワインや清酒が振る舞われ、おみやげまでつくというお得なコンサートである。曲目はすべて20世紀に作曲したものに限られ、1901年作曲の威風堂々にはじまり、2000年作曲の吉松隆で20世紀をしめくくるというプログラム。カウントダウンはレスピーギで曲の終わりを0時00分に合わせるという業を楽々達成。3時間におよぶプログラムも最後の薔薇の騎士がちょっと退屈だったほかは楽しいプログラムだった。
2000.12.27(水)(7:00pm開演)(8:40終演)
フルート&ソングリサイタル 室内楽の歓び
会場:だいしホール(新潟市)
出演:
フルート:西山直子(M1、2、3、4、9、10、11)
ソプラノ:浜田礼子(M5、6、7、10、11)
チェロ:宇野哲之((M1、2、3、10、11)
ピアノ:斉藤美和子(M4、5、6、7、8、9、11)
チェンバロ:近藤丈仁(M1、2、3)
作曲・ピアノ:野瀬珠美(M10)
曲目:
1.ボアモルティエ/フルート・ソナタ ホ短調作品37−2
2.ルクレール/フルート・ソナタ ニ長調作品2−8
3.スカルラッティ/カンタータ
4.マルタン/3つのクリスマスの歌
(休憩15分)
5.詩・加藤周一、曲・中田喜直/さくら横ちょう
6.詩・北原白秋、曲・山田耕筰/からたちの花
7.プッチーニ/歌劇「ジャンニ・スキッキ」より”私のいとしいお父さん”
8.ゴーベール/ファンタジー
9.デュティーユ/ソナチネ
10.詩・金井直、曲・野瀬珠美/あじさい(委嘱作品、初演)
(11.アンコール:ドニゼッティ/私の家をつくりましょう)
(料金:当日=2500円)
コメント:
 だいしホール今年最後の室内楽は、新潟県内の音楽家による演奏会である。バロックから現代、そしてオペラ、日本の歌まで盛りだくさんなコンサート。ソプラノの浜田さんは日本の歌曲はちょっと声量が少ない感じだったが、プッチーニやドニゼッティはなかなか良かった。こういう曲の方が歌いやすいのだと思う。個人的にはバロックよりもゴーベール、デュティーユの方が面白かった。あと今年はジルベスターコンサートを残すだけである。
2000.12.24(日)(1:30pm開演)(4:30終演)
第19回新潟商業高校吹奏楽部定期演奏会
会場:新潟県民会館
第1部
ステージドリル「この想いを永遠に」〜21世紀へのメッセージ
合唱
 深田じゅんこ作詞・橋本祥路作曲/時の旅人
 長田弘作詞・松下耕作曲/はじめに(今年度NHK合唱コンクール課題曲)
クラリネット四重奏「野宮」
保科洋/風紋
福島弘和/道祖神の詩
池辺晋一郎/胎動の時代〜吹奏楽のために(今年度吹奏楽コンクール課題曲)
矢代秋雄(天野正道編)/「交響曲」より第4楽章
ラヴェル/ボレロ
岩本賢雄(村山文隆編)/ベルスーズ
エルガー/威風堂々
(休憩10分)
第2部
創作音楽劇「未来(あした)をみなよ」
アンダーソン/クリスマス・フェスティバル
小室哲哉(真島俊夫編)/Can you celebrate?
シュライナー/インマークライナー
吉田美和(山下国俊編)/未来予想図II
NCBミレニアム
ほか
(料金:当日800円)
コメント:
 毎年クリスマスに開かれている新潟商業高校吹奏楽部の演奏会、今年は創部40周年記念に加え、西関東吹奏楽コンクール金賞受賞ということもあってかOB、OGも参加しての演奏会。吹奏楽の演奏会は始めてだが、特にステージドリルは楽しい。歩きながら演奏できるのが吹奏楽の楽しさだ。それに加えて合唱も聴かせてくれた。まさに「歌って踊れる」吹奏楽団である。普段のクラシックコンサートにはない楽しさがある。そして高校生という、限りある時間の中で精一杯時を過ごしている姿が、日頃漫然と過ごしている自分自身に深い感動を与えてくれた。
2000.12.23(土祝)(6:00pm開演)(7:55終演)
ミレニアム第九合唱演奏会
会場:加茂文化会館
出演:
指揮:秋山和慶
ソプラノ:芳賀惠
アルト:堀いくよ
テノール:成田勝美
バリトン:三浦克次
合唱:第九加茂市民合唱団
合唱指揮:堀俊輔・押見榮喜
管弦楽:東京交響楽団
曲目:
ベートーヴェン/「献堂式」序曲 ハ長調
(休憩15分)
ベートーヴェン/交響曲第9番 ニ短調「合唱付」
(アンコール:グルーバー/きよしこの夜)
(アンコール:蛍の光)
(料金:A席当日=2500円)26列46番
コメント:
 東響は新潟で第九やらないのかと思っていたら、加茂の第九合唱演奏会に出演すると知って駆けつけた。しかしこういう催しにつきものの問題点を次々とみせつけられた。まず客席に子供が何人かいて、最後までむずがっていたこと。チケットにも未就学児童は入場遠慮ください、と書いてあるにもかかわらず、何人もの子供が騒いでいた。様子を見ると合唱団に母親が参加しているらしい。しかも子供3人にチケット2枚で、小さい子を父親が抱いている。これで大人しくしているわけがない。別の親子は周りからの視線に耐えかねてロビーに出ていった。出演者の子供を預かってくれるシステムを作るとかなんとかしないとせっかくの催しも台無しになってしまう。また、観客がコンサートを聴くマナーが出来ていないのも困りもの。楽章の合間にいちいち拍手が来てしまう。合唱の途中でも拍手が来てしまった。アンコールの蛍の光は客席も一緒に歌いましょうという演出だったが、なぜか手拍子を始める人もいて雰囲気を壊していた。前の席の老人は演奏中も隣の妻に解説をしていてにらまれていた。終演と同時に「ブラヴォ!」と叫んでいたが、アンコールも聴かずにさっさと帰っていった。演奏は素晴らしいものだっただけに、客席のマナーの悪さが際だっていた。演奏会というのは演奏の巧拙だけでなく、客席も含めて成立するものであるということがこういうコンサートを聴くとよくわかる。
 ところで合唱の方だが、市民コーラスということもあって音量コントロール、出だしのタイミングなどばらつきが見られる。改めて東響コーラスの質の高さが判ったが、まあ市民コーラスは参加することに意義があるので細かい点をあげつらう必要もなかろう。最後は迫力あるフィナーレであった。
2000.12.23(土祝)(2:00pm開演)(3:50終演)
新潟オルガン研究会第26回例会
会場:カトリック寺尾教会(新潟市)
曲目・出演:
J.P.スヴェーリンク/「我が青春はすでに過ぎ去り」
(オルガン:八百板正己)
J.S.バッハ/フーガの技法BWV.1080より
 コントラプンクトゥス1(四声の単純フーガ)
 コントラプンクトゥス9(四声の二重フーガ)
 コントラプンクトゥス8(三声の三重フーガ)
(オルガン:笠原恒則)
A.ギルマン/パストラーレ
(オルガン:市川純子、リコーダー:阿部れい子、オカリナ:五十嵐正子)
R.シューマン/子守歌
(オルガン:市川純子、オカリナ:五十嵐正子)
F.グルーバー/聖夜
(オルガン:市川純子、リコーダー:阿部れい子、オカリナ:五十嵐正子)
(休憩10分)
H.パーセル/グラウンド ハ短調Z.221
(オルガン:水澤詩子)
H.パーセル/歌劇「ダイオクリージャン」Z.627より シャコンヌハ短調
(オルガン:水澤詩子、リコーダー:皆川要/林豊彦)
G.フォーレ/小ミサ曲
(ソプラノ:西門優子、オルガン:山田淳子)
F.メンデルスゾーン/「6つのオルガンソナタ」作品65より第6番ニ短調
(オルガン:市川純子)
会費:1000円
コメント:
 カトリック寺尾教会のパイプオルガンは、米国ウェストヴァージニア州カイザーの教会に設置されていた1928年製のオルガンである。1984年に火災で一部が損傷したため、物理学者である傍らオルガンの修理を手がけているジョージ・プリトニク氏によって修復されたオルガンが遠く新潟の地で1998年9月に甦ったものである。16フィートの重低音パイプを備えたオルガンは新潟県では、ここと、ほぼ同時期に完成した市民芸術文化会館の大オルガンしかないという。確かに重低音の鳴る時は、小さな教会全体が共鳴してぶるぶると振動するほど。演奏自体はバロック音楽に魅せられたアマチュアの演奏会ではあるけれども、かえって素朴な味わいがあって音楽の楽しさが味わえる演奏会だった。特にフォーレの小ミサ曲はもともと漁師達によるアマチュア合唱隊のために作曲されたもので、チャーミングな曲だった。

2000.12.17(日)(2:00pm開演)(4:00終演)
東響交響楽団 特別演奏会
会場:東京芸術劇場
指揮:大友直人
ヴァイオリン:古澤巌
ソプラノ:森麻季
メゾ・ソプラノ:栗林朋子
テノール:成田勝美
バリトン:堀内康雄
合唱:東響コーラス(合唱指揮:樋本英一)
コンサートマスター:グレヴ・ニキティン
曲目:
J.S.バッハ/ヴァイオリン協奏曲第1番 イ短調BWV.1041
(休憩20分)
ベートーヴェン/交響曲第9番 ニ短調作品125「合唱付」
(料金:C席=3000円)3回J列45番
コメント:
 東響の第九特別演奏会は本当に満席の盛況。まずは古澤巌が海賊のような出で立ちで現れ、少人数のアンサンブルでバッハを演奏。これはなかなか聴かせる演奏だった。いつもながらこのホールの天井桟敷は音が良い。室内楽でもはっきりと聞こえる。休憩中の舞台裏の音も良く聞こえる。ホルンがクリスマスソングを奏でていた。20分の休憩の後、第九の演奏。大音響の合唱はうるさいくらいの音量。やっぱり第九は盛り上がるのが真骨頂。4人ソリストの中ではテノールが一番良かった。森麻季はやっぱり線が細い印象。帰りがけについ1月のマタイのチケットも予約してしまった。その日はN響定期もあるというのに。
2000.12.16(土)(2:00pm開演)(4:00終演)
第1423回N響定期公演(12月Cプロ)
会場:NHKホール
指揮:シャルル・デュトワ
ヴァイオリン:レオニダス・カヴァコス
コンサートマスター:山口裕之
曲目:
(開演前の室内楽=ベートーヴェン/六重奏曲変ホ長調作品81b、アンダーソン/そりすべり 演奏=ホルン:今井仁志/中島大之、ヴァイオリン:齋藤真知亜/清水謙二、ヴィオラ:井野邉大輔、チェロ:山内俊輔)
ヒンデミット/交響曲「画家マチス」
チャイコフスキー/ヴァイオリン協奏曲 ニ長調作品35
(休憩15分)
エルガー/変奏曲「なぞ」作品36
(料金:E席(自由席)=1520円)
コメント:
 今年最後、ということは20世紀最後のN響定期である。ヴァイオリンのレオニダス・カヴァコスは33歳。ギリシャ出身のためか非常に明るい音色で、一音一音丁寧に弾く。なかなか世界には知られていない腕達者がいるものである。こういう逸材を紹介するのがデュトワ流とも言えよう。ヒンデミットとエルガーも初めて聴く曲だが面白かった。一時気負いすぎてからまわりが目立った時期もあったが、音楽監督になったこともあって、デュトワ自身もN響で何ができるか挑戦しているという感じである。このことは日本のオーケストラ全体にも良い影響を与えていると思う。
 ところで開演前の室内楽は、今日が230年目の誕生日となるベートーヴェン。アンダーソンの「そりすべり」のおまけつき。
2000.12.8(金)(6:30pm開演)(9:10終演)
ザ・シックスティーン合唱団&管弦楽団
会場:りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館コンサートホール
出演:
指揮:ハリー・クリストファーズ
ソプラノ:リンダ・ラッセル
カウンターテナー:ロビン・ブレイズ
テノール:ジェイムズ・ギルクライスト
バス:マイケル・ジョージ
管弦楽:ザ・シックスティーン管弦楽団
コンサートマスター:デイヴィッド・ウッドコック
合唱:ザ・シックスティーン合唱団
曲目:
ヘンデル/オラトリオ「メサイア」
(休憩15分)
(料金:C席会員=1800円)2階E列8番(プログラム900円)
コメント:
 こういう宗教曲を聴く人はまだまだ少ないのだろうか、客席はかなり空席が目立つ。500人程度の入りといったところ。なのに3階席にまで客を入れている運用にはちょっと疑問が残る。メサイアという曲、全部通して聴く曲ではないのかもしれない。全体としてまとまりの悪い曲という印象である。下手にハレルヤだけが有名になってしまったので、ハレルヤの後、第3部がちょっと蛇足っぽい。プログラムに起立しないよう書いてあったためか、起立するひとはいなかった。
 ザ・シックスティーン合唱団&管弦楽団は合唱18人、管弦楽22人からなる古楽器の演奏団である。座席の位置が合唱団に近すぎたのでちょっと音のバランスが悪かったが、演奏の水準は高い。これから15日まで全国を回る予定。
公演日程:
12/09(土)18:30 盛岡
12/10(日)18:30 宮崎
12/12(火)18:30 大分
12/13(水)18:30 横浜
12/14(木)18:30 仙台
12/15(金)18:30 東京オペラシティ
2000.12.6(水)(6:30pm開演)(8:20終演)
崔岩光ソプラノリサイタル
会場:新潟市音楽文化会館ホール
出演:
ソプラノ:崔岩光(サイ・イエンガン)
ピアノ:小森瑞香
曲目:
カザフ民謡/マイヤー
王立平(ワン・リーピン)/海はふるさと
宵待草
山田耕筰/からたちの花
越谷達之助/初恋
L.ウェバー/メモリー「キャッツ」より
ヘンデル/オンブラ・マイ・フ
シューベルト/アヴェ・マリア
施光南(シー・グワンナン)/愛する小鳥よ
(休憩10分)
ヴェルディ/歌劇「椿姫」より”ああそは彼の人か〜花から花へ”
ドニゼッティ/歌劇「ランメルモールのルチア」より”狂乱の場”
モーツァルト/歌劇「魔笛」より”地獄の復讐は我が胸に燃え”
(アンコール:川の流れのように)
(アンコール:あかとんぼ)
(料金:4200円)
コメント:
 夕方には雪となる、今年一番の寒さだが、大連生まれという崔岩光にとっては寒い方が気が引き締まって良いという。日本に来て9年という彼女は日本語でインタビューに答えていた。県内では何度もコンサートをやっているが新潟市では初めてだそうで、新装なった「音文」もほぼ8割の入り。この人の声量ならりゅーとぴあでも大丈夫だろう。素晴らしいコロラトゥーラを聴かせてくれた。来年はアメリカ・サンディエゴ・オペラでの「魔笛」も予定されているという。さらなる活躍が期待される。
2000.11.26(日)(3:00pm開演)(4:55終演)
第110回つくばコンサート
ジャンルカ・カシオーリ ピアノ・リサイタル
会場:つくばノバホール(つくば市)
ピアノ:ジャンルカ・カシオーリ
曲目:
ベートーヴェン/ピアノ・ソナタ第18番 変ホ長調作品31−3
シューマン/アレグロ ロ短調作品8
メンデルスゾーン/ロンド・カプリチオーソ ホ長調作品14
(休憩15分)
ドビュッシー/映像 第2集より
 葉末を渡る鐘の音
 そして月は荒れた寺院に落ちる
 金色の魚
バルトーク/組曲 作品14
プロコフィエフ/風刺(サルカスム)作品17
カシオーリ/創作主題による変奏曲(1999)
(アンコール:J.S.バッハ/フーガの技法より第4番BWV.1080)
(料金:B席=2500円)1回エ列2番
コメント:
 12月1日の新潟のコンサートに行けなくなったので、つくばまで足をノバしてしまいました。でもはるばるやってきただけのことはある。思った通り、ドビュッシーが特にすばらしい。なんとも言えない繊細な響き、しなやかな打鍵は、すでに老成していると思えるほど。自作は現代曲で私には馴染みにくいタイプの曲。といって不愉快というほどではないが。ベートーヴェンに始まり、時代を追って自作に至るプログラムの流れも成功している。残念だったのは、例によってたまにしか弾かれていないであろうスタンウェイの音がくぐもりがちで彼本来の軽やかな音色が減退してしまったことと、1000人入るホールなのに聴衆が少なくて寂しかったこと。しかし、終演後、サイン会が催され、握手までしたもらったのは幸運だった。その手は以外と小さく、繊細な指だったのはびっくりした。新潟のコンサートには是非みなさん、足を運んでください。

2000.11.24(金)(7:00pm開演)(8:50終演)
「珠玉のピアノ・トリオ」
会場:三条市中央公民館
出演:
ヴァイオリン:堀正文
ピアノ:清水和音
チェロ:藤原真理
曲目:
ハイドン/ピアノ三重奏曲第25番 ト長調「ハンガリー風」作品73−2
エルガー/愛の挨拶(藤原、清水)
サン・サーンス/白鳥(藤原、清水)
フォーレ/シチリアーノ(藤原、清水)
クライスラー/美しきロスマリン、愛の悲しみ、愛の喜び(堀、清水)
(休憩10分)
チャイコフスキー/ピアノ三重奏曲イ短調「偉大な芸術家の思い出に」作品50
(アンコール:シューベルト/ピアノ三重奏曲より)
(料金:全席自由=2700円)
コメント:
 三条市教育委員会主催のコンサート。豪華なメンバーなので行きたかったのだが、会場到着がぎりぎりでやっと間に合った。仕事終えてからの遠出はやはりきつい。12月5日に見附市に宮本文昭さんが来るのだがこれも時間的にきつそうだ。コンサートの内容は真ん中にポピュラーな曲を入れて、前後にピアノ三重奏曲を聴かせるというもの。ハイドンは良いけれども、チャイコフスキーはちょっと重い曲で聴くのも大変。あまり面白い曲とは言い難い。藤原さんは真っ赤なドレスで登場。普通の折り畳みパイプ椅子に座っていたのだが、そのシートの部分に赤い布をかぶせてあるのが可笑しい。堀さんのクライスラーは楽しく弾いていて、ウィーンのホイリゲ(居酒屋)で聴いたシュランメルのよう。失礼ながら道化師の格好が似合うかも、と思った。清水さんは往年の美少年の面影いずこ、という感じだが、童顔はそのままなのでキャラクターが難しい。ピアノはここでもスタンウェイだが、例によってあまり弾かれていないのだろう、なかなか響いてくれない感じで、ピアニストはハンディのある商売だと思った。
2000.11.20(月)(7:00pm開演)(9:00終演)
プラハ放送交響楽団2000年日本公演
会場:りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館コンサートホール
指揮:ウラディーミル・ヴァレーク
オルガン:ファッサン・ラスロ
管弦楽:プラハ放送交響楽団
曲目:
スメタナ/連作交響詩「わが祖国」より「モルダウ」
ドヴォルザーク/交響曲第9番 ホ短調作品95「新世界より」
(休憩20分)
サン・サーンス/交響曲第3番 ハ短調作品78「オルガン付」
(料金:C席=3000円)3階L1列6番
コメント:
 昨年、チェコ・フィルを振った同じヴァレークによるプラハ放送交響楽団である。曲目はポピュラー・ソングとも言えるモルダウ、新世界など。だが、いまひとつのれない。どうもヴァレークの指揮が雑すぎる印象。昨年のチェコ・フィルの時もそう感じたのだが、今回指揮者に問題あり、と思い至った。今回指揮がよくわかるステージ側の席だったので、雑な指揮であったことがよくわかった。モルダウは繊細さが足りない。新世界はかなり危なっかしい場面もあった。オルガンシンフォニーはそんなに悪くなかったが、2楽章後半の盛り上がりの場面でちょっとばらばらな感じになってしまった。オーケストラはアンコールの用意をしていたようだったが、アンコールなしでお開きとなった。
2000.11.19(日)(2:00pm開演)(4:00終演)
新潟交響楽団第67回定期演奏会
会場:りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館コンサートホール
指揮:新通英洋
ヴァイオリン:奥村愛
管弦楽:新潟交響楽団
コンサートマスター:白井元
曲目:
シベリウス/ヴァイオリン協奏曲 ニ短調作品47
(アンコール:クライスラー/レチタティーヴォとスケルッツォ)
(休憩15分)
マーラー/交響曲第5番より第4楽章「アダージェット」
ストラヴィンスキー/バレエ組曲「火の鳥」(1945年版)
(アンコール:シベリウス/カレリア組曲より「行進曲風に」)
(料金:自由席=1000円)2階A6列8番
コメント:
 新潟を代表するアマオケ、「潟響」の定期演奏会。ソリストの奥村愛さんは新潟出身でアムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団にも在籍していた奥村和雄氏の娘さん。日本音楽コンクール2位入賞などの実力者。ちょっと線が細い印象だけれども、アンコールはすばらしかった。どんどん実力をつけていってほしい。マーラーはちょっと力不足だったか。簡単なようで難しい曲。火の鳥はトロンボーンがちょっと力不足だったが、オーボエやフルートはしっかりしていて良かった。このオーケストラ、基本はしっかりしていると思うので、もうちょっと大物指揮者との共演を見てみたい。来年は現田茂夫との共演も予定されているようで楽しみである。
2000.11.12(日)(5:00pm開演)(7:10終演)
東京交響楽団 第9回新潟定期演奏会
〜社会主義リアリズムとの葛藤〜
会場:りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館コンサートホール
指揮:パーヴォ・ヤルヴィ
フルート:エマニュエル・パユ
管弦楽:東京交響楽団
コンサートマスター:大谷康子
曲目:
ヒンデミット/ウェーバーの主題による交響的変容
モーツァルト/フルート協奏曲第1番 ト長調K.313
(アンコール:ドビュッシー/Syriny(パンの笛))
(アンコール:アンダーセン/練習曲 作品15−3)
(休憩20分)
ショスタコーヴィチ/交響曲第6番 ロ短調作品54
(アンコール:ステンハンマル/カンタータ「歌」間奏曲)
料金:セット券C席=3500円)3階L3列21番
コメント:
 曲目が馴染みがなかったのか、今日はちょっと客の入りが悪い。しかし、演奏はいつもながらすばらしく気迫のこもった演奏で、東響が新潟定期にいかに力を入れているかがわかる。フルートのエマニュエル・パユは、モーツァルトはそれほどとも思わなかったが、アンコールのパンの笛は素晴らしかった。モーツァルトはなかなか難しいと思う。鳴りやまぬ拍手にもう一曲アンコールしてくれた。このへんはコンサートマスターの大谷さんが新潟の観客に対してサービスしてくれたという感じで室内が明るくなっても席をたたずにアンコールを促してくれた。ショスタコーヴィチの6番はラルゴ、アレグロ、プレストと徐々に速度を上げて行き、クライマックスに達したところでおわる3楽章形式の型破りの曲。ショスタコーヴィチが新潟で演奏されると言うこと自体珍しいと思うので、こういう曲を生で聴けるというのは貴重である。 アンコールのステンハンマルも現代曲でもこうした美しい曲があります、というアピールだろう。東響定期のおかげで新潟のクラシックファンの耳も肥えてきたと感じられる。
2000.11.11(土)(2:30pm開演)(5:50終演)
茂木大輔・シェフのおススメ2
J.S.バッハ/マタイ受難曲
会場:三鷹芸術文化センター・風のホール
指揮・解説:茂木大輔
福音史家(テノール):川瀬幹比虎
イエス(バリトン):河野克典
ソプラノ:田島茂代
アルト:押見朋子
合唱:東京オラトリオ研究会(合唱指導:郡司博)
コンティヌオ・オルガン:茂木裕子
コンティヌオ・チェロ:服部誠
ソロ・コンサートマスター:佐イ分利恭子
(料金:全席指定=3500円)1階E列5番
コメント:
 茂木さんの徹底解説シリーズ第2弾はマタイ受難曲。岩国、下関でも同公演を行うということでこのシリーズも高い人気である。この日もホールは補助席まで満員。マタイ受難曲に隠されたバッハの意図を一つずつ解き明かしていく。全体が第49曲を頂点としたシンメトリーになっていること(第49曲だけが通奏低音が書かれていない)、最後の晩餐で弟子達がまさか私ではないでしょう?と口々に言う合唱が11回繰り返され、ユダだけが発言していないこと、その後イエスが弟子達にパンを与える場面が11音で構成されていてユダが含まれていないことを暗示していること、ペテロの否認の場面で、意識的に平行5度という誤った和音が使われていることなどを教えてくれた。イエスが死に際し「わが神、わが神、なぜ私をお見捨てになったのですか」と叫ぶ場面を、これはイエスがその瞬間、人間に戻ったのだと解釈していると指摘し、その証としてそれまでイエスの発言に光背としてつけられていた弦楽がついていないことを上げている。バッハはこうした仕組みについて一切他人に話したり書き残しておらず、ただ神のためにこの曲を作曲したのだという指摘はバッハとその音楽がなぜこれまで人の心を打つのか、ということの一つの回答だろう。公演ではペテロの否認の場面をソリストらによる日本語の寸劇にしてみせたり、いろいろな工夫でわかりやすく解説。茂木さんの優れた演出家としての才能を見せてくれた。ところで茂木さんは今年の年末には東京芸術劇場で日本フィルをバックに山下洋輔、夏木マリといったひととの共演によるジルベスター・コンサートを指揮するという。これも楽しいコンサートになるに違いない。
2000.11.5(日)(2:00pm開演)(3:40終演)
第43回水戸室内管弦楽団定期演奏会
会場:水戸芸術館コンサートホールATM
チェンバロ:金崎美和子
ピアノ:マリーサ・タンツィーニ
トランペット:杉本峯夫
管弦楽:水戸室内管弦楽団
曲目:
J.S.バッハ/ブランデンブルク協奏曲第3番 ト長調BWV.1048
ショスタコーヴィチ/ピアノ協奏曲第1番 ハ短調作品35
(アンコール:同第4楽章より)
(休憩10分)
ドヴォジャーク/弦楽セレナードホ長調 作品22
(アンコール:ブリテン/シンプル・シンフォニー作品4より第2楽章)
(料金:B席3500円)J列1番
コメント:
 今日は時代祭でにぎわう水戸の町で日本最高、いや世界最高水準の室内楽を聴く。言わずと知れた水戸室内管弦楽団である。噂に違わぬ素晴らしい演奏で、特にドヴォジャーク(ドヴォルザーク)は素晴らしかった。ショスタコーヴィチはちょっと寝てました。すみません。アンコールはブリテンのシンプル・シンフォニーのピチカート。奇しくも今年の正月に聴いた新潟シンフォニック・アンサンブルの曲目と重なる。いやあの演奏も良かったなあ。と思い出す。東京経由だとちょっと遠いが、磐越道を使うと新潟−水戸間はほぼ新潟−東京間と似たような距離である。またここに来たいと思う。

2000.11.4(土)(2:00pm開演)(3:15終演)
第1417回N響定期公演
会場:NHKホール
指揮:朝比奈隆
管弦楽:NHK交響楽団
コンサートマスター:山口裕之
曲目:
ブルックナー/交響曲第4番 変ホ長調「ロマンティック」(ハース版)
(料金:E席自由1520円)
コメント:
 朝比奈隆のチケットは今や最も入手しづらいコンサートの一つとなっているが、この日のチケットも全て売り切れ。今年92歳で現役最高齢の指揮者は、しかし年齢を感じさせないしっかりとした指揮を見せてくれる。この日の「ロマンティック」はテンポも遅すぎることもなく通常の演奏時間であった。
 終演後の聴衆の拍手が鳴りやまないというのがここのところの「お約束」になっており、この日も若い人中心にスタンディングオベーションとなり、拍手が鳴り終わったのは3時30分となっていた。もはや演奏の出来不出来は問われないところまで来ているのかも知れないが、これだけ若者が朝比奈隆を聴きに来るというのは単なるものめずらしさだけではない、何かがあるということに違いない。
2000.11.3(金祝)(3:00pm開演)(6:15終演)
二期会オペラ公演
ビゼー/歌劇「カルメン」全4幕・日本語上演
会場:新宿文化センター大ホール
出演:
カルメン:坂本朱
ドン・ホセ:星洋二
ミカエラ:小林晴美
エスカミリオ:黒田博
フラスキータ:山本真由美
メルセデス:杉野麻美
レメンダード:羽山晃夫
ダンカイロ:松本進
スニガ:高橋啓三
モラレス:鹿又透
合唱:二期会合唱団:
児童合唱:新宿区少年少女合唱団
指揮:増田宏昭
管弦楽:新星日本交響楽団 演出:栗山昌良
訳詞:宗近昭
補筆:村田健司
(料金:B席3000円)2階8列14番
コメント:
 オペラと言えば原語上演に限るという人もいるようだが、日本語上演もなかなか楽しい。カルメンは以前新国立劇場の時と同じ坂本朱。ハバネラあたりはちょっと字余りで歌いにくそうだったけれども歌唱力はすごい。演技の方はちょっと・・・。でも、演技力があって歌唱力がいまいちの歌手ではオペラは聴く気もしないのでその辺は目をつむる。演出はこちらの方が良かった。下手に時代を変えたりすると、その分いろいろアラが目立ったりする。これだけの舞台が3000円で見られるというのは素晴らしい。
2000.11.1(水)(7:00pm開演)(8:40終演)
2000年NHK放送75周年事業
フランクフルト放送交響楽団
会場:新潟テルサ
指揮:エリアフ・インバル
管弦楽:フランクフルト放送交響楽団
曲目:
ワーグナー/楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」前奏曲
マーラー/交響曲第5番 嬰ハ短調
(料金:D席会員割引=3600円)1階31列4番(プログラム1000円)
コメント:
 この会場は多目的ホールで音響的には厳しい。おまけに雨水の配水管の音がうるさくて気になる。さて演奏のだが、インバルというひと、エルサレム生まれのこてこてのユダヤ人にも関わらず、ワーグナーも好きらしい。昨年の都響との「ワルキューレ」演奏会が記憶に新しい。だが、この日の「マイスタージンガー」はあまり出来は良くなかった。結構この楽団、下手かもしれん。それとも連日の演奏で疲労がピークなのか。しかしマーラーは結構良かった。さすがインバル。アダージェットに入る前、第1ヴァイオリンの中段の女性が絃の張り替えで時間をくったのがちょっと拍子抜けだったけど。だが、どうも自分には来日オーケストラの実力はそんなに高いとは思えない。日本のオケで、下手だな、と感じることは滅多にないが、来日オーケストラはしょっちゅう感じる。皆さん、もっと日本のオケを聴きましょう。
2000.10.28(土)(6:30pm開演)(8:25終演)
TeNYテレビ新潟開局20周年記念
スタニスラフ・ブーニン ピアノリサイタル
(ショパン・チクルスVol.4)
会場:りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館コンサートホール
曲目:
24の前奏曲 作品28
(休憩15分)
14のワルツ
 変ホ長調 作品18「華麗なる大ワルツ」
 変イ長調 作品34−1「華麗なるワルツ」
 イ短調 作品34−2
 ヘ長調 作品34−3「華麗なるワルツ」
 変イ長調 作品42
 変ニ長調 作品64−1「小犬」
 嬰ハ短調 作品64−2
 変イ長調 作品54−3
 変イ長調 作品69−1「告別」
 ロ短調 作品69−2
 変ト長調 作品70−1
 ヘ短調 作品70−2
 変ニ長調 作品70−3
 ホ短調 遺作
(アンコール:不明)
(料金:A席=8000円)3階I5列27番(プログラム1000円)
コメント:
 ブーニン人気いまだ衰えず、2000人のホールがほぼ満員だった。派手なパフォーマンスよりも内省的な演奏でひとつひとつの曲を丁寧に弾いていく。途中拍手が起こりかけたがそれを制していたのも印象的。休憩後のワルツに入るとテンポを少し上げ、華やかな演奏。しかし、ブーニンの演奏は全体として地味な印象である。後半に入ると聞き疲れしてきて、内心早く終わってくれ、と思い始める。演奏は悪くないと思うのだけれどもなぜか私の心に入ってこない。前にN響との共演(ベートーヴェンの協奏曲第4番)の時もあまり良いとは思わなかった。ホールの広さも関係している可能性もあるので一概には言えないが、かといって今日ブーニンを小ホールで聴くことも難しいだろう。トータルに考えると高い料金を出して著名来日演奏家を大きなホールで聴くよりも、国内の上手な演奏家の小ホールでの演奏の方が料金も割安だしお得と言えるかも知れない。
2000.10.26(木)(7:00pm開演)(9:25終演)
ヨーロッパ室内管弦楽団
会場:りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館コンサートホール
出演:
ピアノ:マルタ・アルゲリッチ
指揮:エマニュエル・クリヴィヌ
管弦楽:ヨーロッパ室内管弦楽団
コンサートマスター:ジョルダン・ニコリック
曲目:
R.シュトラウス/メタモルフォーゼン(変容)〜23の独奏弦楽器のための習作
シューマン/ピアノ協奏曲イ短調 作品54
(アンコール:スカルラッティ/ソナタニ短調L.422)
(休憩20分)
ベートーヴェン/交響曲第7番 イ長調作品92
(料金:C席会員割引=7200円)2階E7列6番(プログラム1000円)
コメント:
 やはり料金が高いせいか空席が目立つが、ステージ側の料金の安い方の席は満席。値段がもう少し安かったら満席だったに違いない。今日の目玉は何と言ってもアルゲリッチのシューマンである。アルゲリッチも若い頃のカミソリのような鋭さは薄れたが、やはり力強い迫力ある演奏である。鳴りやまぬ聴衆の拍手に答えてアンコールも披露してくれた。
後半のベートーヴェンはすでに8時半を回っていることもあってちょっと疲れてしまった。ベートーヴェンの交響曲は外来オーケストラの演奏より日本のオーケストラの方が上手いと思う。それだけ演奏する機会が多いからなのか、それとも、日本風に耳がなじんでしまっているためなのか、その辺はわからないが。プログラムのバランスとしては最初のR.シュトラウスがちょっと長すぎると思う。結果としてベートーヴェンが蛇足になってしまった。
2000.10.21(土)(6:30pm開演)(8:40終演)
第20回ギターの夕べ
会場:りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館コンサートホール
ゲスト:福田進一
第1部:新潟市及び近郊のギターサークルの合同コンサート
第2部:ゲスト演奏
アルベニス/アストリアス
ヴィラ・ローボス/プレーリュード第1番
        /ショーロス第2番
レオ・ブローベル/キューバの子守歌
        /特徴的な踊り
        /11月のある日
        /ぶどう礼賛
(アンコール:横尾幸広/さくら変奏曲)
(アンコール:ローラン・ディアンス/タンゴ・アン・スカイ)
(料金:前売1000円)
コメント:
 毎年恒例のギターの夕べ。今年は音楽文化会館が改装中ということで2000人収容のりゅーとぴあでの公演となった。はからずも、会場の音響の違いを目の当たりにした。いつもの公演では少人数のギタークラブの演奏の方が映えるのだが、さすがに会場が広いと迫力不足。かえって大人数の合奏演奏の方がより良く聞こえた。ホールと楽器、演奏形態の特性は生かしも殺しもするものだと改めて感じさせられた。
さて、今回の目玉は何と言っても福田進一のゲスト出演。30分ちょっとの演奏だが、ホールの広さも感じさせない素晴らしい演奏だった。特に「11月のある日」などは前にほかの人の演奏も聴いたが、絶品だった。「さくら変奏曲」もギターの音色の幅広さを存分に発揮。最近は教え子の村治香織が人気だけれども、村治の演奏はなんとなく楽譜をなぞっているだけの気がしてしまうのだけれども、さすがに年季の入った福田進一の演奏はひと味もふた味も違う。この演奏が聴けて1000円は安い!と思った。
2000.10.8(日)(4:00pm開演)(6:30終演)
トレヴァー・ピノック指揮イングリッシュ・コンサート
2000年日本公演
会場:東京オペラシティコンサートホール・タケミツメモリアル
福音史家(テノール):ハワード・クルック
イエス(バリトン):ライムント・ノルテ
合唱:イングリッシュ・コンサート合唱団
児童合唱:TOKYO FM少年合唱団(合唱指導:太刀川悦代、米屋恵子)
指揮・チェンバロ:トレヴァー・ピノック
管弦楽:イングリッシュ・コンサート
第1オーケストラ・コンサートマスター:レイチェル・ポッジャー
第2オーケストラ・コンサートマスター:ウォルター・ライター
曲目:
J.S.バッハ/マタイ受難曲BWV.224(日本語字幕)
(料金:A席(ネット割引)=7000円)3階C2列2番(プログラム700円)
コメント:
 ここのところ合唱づいているが、極めつけはやはりマタイ受難曲だろう。協奏曲はイングリッシュ・コンサートのマタイを聞く。実は7日にコープマン指揮アムステルダム・バロック・オーケストラを聞こうとも思っていたのだが、さすがにN響定期との梯子はつらそうだったので止めた。この公演、たまたまインターネットで3割引という破格の値段で入手できたのはラッキーだった。でも、A席とは言え、3階の端っこの席。まあこのホール、バルコニー席は身を乗り出さないとステージが見えないので、正面の席とバルコニーとの価格差は大きくしないと苦情が来る。
 さて、演奏の方だが、面白いのはオーケストラも合唱団も左右に二組ある構成となっていて、それぞれコンサートマスターがいて長大なこの曲を交代しながら演奏する形式を取っている。もちろん、大音量が必要なところでは全員参加なのだが。ヴィオラ・ダ・ガンバの奏者は一人で、第2オーケストラの席で弾いた後、合唱団の後ろを回って第1オーケストラの席についたので、初めて左右に2つのオーケストラがあるという構成に気づいた次第。ソリストも、福音史家とイエス以外は合唱団の中からその都度前に出てきて歌う形で、合唱団というよりもソリスト集団という形に近い。オーケストラもそれぞれのソロでは立ち上がって弾き、全体としてもソリストの集まりという形態である。ただ、ソロの腕を見せるという色彩が強く出たため、マタイ受難曲本来の宗教性が薄まってしまったように感じられた。
 会場で700円で売られていたプログラムには、全訳が載っていなかったのは不満が残る。金取るなら全訳を載せてほしいところ。
2000.10.7(土)(2:00pm開演)(3:40終演)
第1414回N響定期公演
会場:NHKホール
児童合唱:東京少年少女合唱隊
指揮:エフゲーニ・スヴェトラーノフ
管弦楽:NHK交響楽団
コンサートマスター:篠崎史紀
曲目:
〜チャイコフスキー・バレエ音楽のフラグメント〜
バレエ音楽「くるみ割り人形」作品71から
 第1幕第1場第6曲「情景 クララとくるみ割り人形」
       第7曲「情景 くるみ割り人形とねずみの王様」
 第1幕第2場「情景 松林で」、「雪のワルツ」
(休憩15分)
バレエ組曲「白鳥の湖」作品20から
 第1曲「情景」、第2曲「ワルツ」、第3曲「白鳥たちの踊り」
バレエ組曲「眠りの森の美女」作品66から
 第1曲「序奏とリラの精」、第2曲「パ・ダクシオン」、第4曲「パノラマ」、第5曲「ワルツ」
(アンコール!:「くるみ割り人形」第2幕より「パ・ドゥ・ドゥ」)
(料金:E(自由)席=1520円)3階C12列40番
コメント:
 今回のスヴェトラーノフ・シリーズの最終回はチャイコフスキーのバレエ音楽集。マエストロの希望により、くるみ割り人形の第2番に児童合唱が入り、プログラムもおおきく変更された。言うなれば、”スヴェトラーノフ編チャイコフスキーバレエ組曲”である。そしてなんと、アンコールまで。ソリストのアンコールは何度かあったけれども、オーケストラのアンコールは定期公演では珍しいと思う。(私はたぶん初めての経験)ポピュラーなプログラムを自分流に料理して新しい面を見せてくれる、マエストロ・スヴェトラーノフにブラヴォ!
2000.10.1(日)(5:00pm開演)(6:40終演)
東京交響楽団第8回新潟定期演奏会
<聖なる平和の祈り>
会場:りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館コンサートホール
ソプラノ:佐藤しのぶ
メゾ・ソプラノ:永井和子
テノール:錦織健
バス:李曉良(リー・シャオリャン)
合唱:にいがた東京コーラス
合唱指導:宇野徹哉
指揮:飯森範親
管弦楽:東京交響楽団
コンサートマスター:大谷康子
曲目:
ベートーヴェン/ミサ・ソレムニス ニ長調作品123
(料金:セット券C席=3900円)3階L3列21番
コメント:
 ベートーヴェンのミサ曲は、やはり派手である。なんたってニ長調である。バッハのロ短調ミサ曲を多分に意識していると思うが、ベートーヴェンは人間肯定の積極さが第9交響曲の合唱とも相通ずるものがある。相変わらず人気の高い東響新潟定期とあってチケットは完売。東響は明日の県音楽コンクール記念コンサート、明後日の中学生向けコンサートと新潟での活動を増加させている。このオーケストラが新潟に力を入れているということは、今世紀末を飾るジルベスターコンサートを新潟で行うということからもわかるというもの。
2000.9.28(木)(7:00pm開演)(9:05終演)
<バッハシリーズII>
タリン室内管弦楽団&エストニア・フィルハーモニック室内合唱団
会場:りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館コンサートホール
指揮:トリ・カリユステ
合唱:エストニア・フィルハーモニック室内合唱団
管弦楽:タリン室内管弦楽団
曲目:
ペルト/トリサギオン
J.S.バッハ/マニフィカト ニ長調BWV.243
(休憩20分)
ペルト/テ・デウム
(アンコール:ペルト/マニフィカト)
(料金:C席(会員割引)2250円)2階E4列9番
コメント:
 りゅーとぴあのバッハイヤー特集の二回目はエストニアのトリ・カリユステ率いる合唱団&室内楽団の演奏会。バッハは客寄せで実はエストニア出身のペルトの宗教曲がメインである。とはいえ、ペルトの「テ・デウム」は弦楽合奏にプリペアード・ピアノ、それに重低音を出しているシンセサイザーのような電子楽器はウィンド・ハープというものらしいが、それらを背景に素晴らしい合唱を聴かせてくれた。やはり人間の声こそが最も素晴らしい楽器であると痛感。会場で販売していたCDも買ったが、録音ではあの素晴らしさは100分の1も伝わらないのである。まさに至福のひとときであった。惜しむらくは、この素晴らしい演奏を聴いたのはわずか300人程度の少ない聴衆であったということ。りゅーとぴあはなかなかいいプログラムを組んでいるのだけれども、なかなか動員につながっていないのが寂しい。これにめげずにがんばってほしいものだ。
2000.9.20(水)(7:00pm開演)(8:50終演)
フレディ・ケンプ ピアノリサイタル
会場:りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館コンサートホール
ピアノ:フレディ・ケンプ
曲目:
リスト/超絶技巧練習曲集第1番〜第12番(全曲)
(休憩20分)
プロコフィエフ/ピアノ・ソナタ第1番 ヘ短調作品1
プロコフィエフ/ピアノ・ソナタ第7番 作品83「戦争ソナタ」
(アンコール:リスト/コンソレーション第3番)
(料金:B席(会員割引)=1800円)1階5列6番
コメント:
 フレディ・ケンプはヤマハのピアノが好きらしく、この日もヤマハを弾いた。ヤマハの特性なのか、それともあまり弾かれていないピアノなのか、ちょっと音がこもりぎみで小さい気がする。それでも、特に最後の「戦争ソナタ」は力強い演奏で聴衆から感嘆の声が上がった。
今後の公演予定:
9.21(木)7:00pm 神戸新聞松方ホール
9.23(土)3:00pm ザ・シンフォニーホール(大阪)(大阪センチュリー交響楽団)
9.24(日)2:00pm しらかわホール(名古屋)
9.28(木)6:30pm 函館市芸術ホール
9.30(土)2:00pm 武蔵野市民文化会館小ホール
10.1(日)3:00pm 東京オペラシティコンサートホール
10.3(火)7:00pm 鹿児島県文化センター

2000.9.17(日)(2:00pm開演)(4:00終演)
としま区民芸術祭
豊島区管弦楽団
会場:東京芸術劇場
指揮:山岡重信
ホルン:西内真幾
管弦楽:豊島区管弦楽団
曲目:
ヴェルディ/歌劇「ナブッコ」序曲
R.シュトラウス/ホルン協奏曲第1番
(休憩15分)
チャイコフスキー/交響曲第1番「冬の日の幻想」
(アンコール:チャイコフスキー/交響曲第5番第2楽章)
(料金:全席指定=1000円)
コメント:
 アマチュアとはいえ、豊島区管弦楽団はかなりのレベルである。今回はあまり演奏されないチャイコフスキーの交響曲第1番がメインのプログラム。なじみのない曲だが結構良い曲で特に第2楽章はチャイコフスキーらしい美しい旋律である。R.シュトラウスはソリストもそんなにうまいとも思えず、まあこんなものか。
2000.9.15(金祝)(3:30pm開演)(5:35終演)
第11回N響オーチャード定期
会場:Bunkamuraオーチャードホール
指揮:エフゲーニ・スヴェトラーノフ
管弦楽:NHK交響楽団
コンサートマスター:堀正文
曲目:
<オール・チャイコフスキー・プログラム>
歌劇「エフゲーニ・オネーギン」作品24よりポロネーズ
弦楽のためのセレナード ハ長調作品46
(休憩15分)
交響曲第6番 ロ短調作品74「悲愴」
(料金:A席=3000円)3階2列30番
コメント:
 待ってました!スヴェトラーノフ指揮のチャイコフスキーである。例によって、オーケストラがチューニングを終わってしばし間があってマエストロ登場、最初のポロネーズはもうほとんど手を動かしていない。ただ楽譜をめくるだけといった感じだ。それでもオーケストラは素晴らしい音を奏でていく。管楽器が退席するとそのまま弦楽セレナードへ移る。全体としてゆっくりめの演奏。ただ、自分としては室内楽版のほうがこの曲はいいと思う。「悲愴」もゆっくりとしたテンポでの演奏で、ゆったりとした大河を思わせる演奏。かなりロシア的な響きを感じさせる演奏で、自分としては以前に聞いたドレヴァンツ指揮N響の演奏が一番なのだけれども、同じ曲でもだいぶ響きが違う。
 ところで、オーチャードホールはどうも好きになれないホールである。弦楽セレナードの冒頭は途中入場のおばさんで緊張を乱され、演奏中に二回もアラーム時計を鳴らす人がいるなど、ここのホールだと必ずマナーの悪い客に出会う。それにA席6000円で3階席ってのもひどい。ほとんどの席がS席なのだ。 売店の飲み物も高いし、できることなら避けたいホールである。
2000.9.10(日)(3:00pm開演)(5:35終演)
2000JYACMS−WEEK in 新潟
会場:りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館コンサートホール
曲目:
<プレ・コンサート>(2:00pm〜2:25pm)
・ブラームス/ハイドンの主題による変奏曲作品56b
出演=ピアノ:迫昭嘉/小野哲也
<本公演>
・シューマン/アンダンテと変奏
出演=ピアノ:迫昭嘉/小野哲也、ヴィオラ:上村昇/田中雅弘、ホルン:吉永雅人
・メンデルスゾーン/弦楽五重奏曲第1番 イ長調作品18
出演=ヴァイオリン:漆原啓子/景山誠治、ヴィオラ:柳瀬省太/豊嶋泰嗣、チェロ:上村昇
(休憩:15分)
・シューベルト/八重奏曲 ヘ長調D.803
出演=ヴァイオリン:景山誠治/深山尚久、ヴィオラ:川本嘉子、チェロ:田中雅弘、コントラバス:山崎実、クラリネット:三界秀実、ファゴット:水谷上総、ホルン:吉永雅人
(アンコール:ブラームス/ハンガリー舞曲第5番)
(料金:B席会員割引=1800円)2階A2列17番
コメント:
 JYACMSとはJapan Young Artist Chamber Music Societyの略で、今回出演した演奏家が中心になって結成されたもの。その理念は、1.演奏家自らプロデュースし、自分たちの想像力を十分に発揮できるコンサートを、継続的に開催する。2.常に若手演奏家に門戸を開き、チェレンジ精神のある演奏家と合同演奏を行うなど、次の世代の育成につながる活動に重点を置く。というもの。
 今回の新潟公演は11日から3日間にわたりサントリーホールで開かれる定期演奏会を前に、新潟市で6日間のリハーサル合宿を行ったメンバーの成果を見てもらおうという趣旨だそうである。残念ながら観客は少な目で300人程度か。それでもよりすぐりのメンバーによる演奏はやはり素晴らしい。開演1時間前のプレ・コンサートに始まり、盛りだくさんな内容。最も良かったのは、やはり室内楽と言えばシューベルトである。6楽章からなる八重奏曲は演奏時間は1時間以上もあり、室内楽というよりはもはや交響曲的であるが、長さを感じさせないのはさすがシューベルト。それぞれの楽章にいろいろな味付けがあり、決して飽きさせない。アンコールは二台のピアノを含む全員でのハンガリー舞曲5番で締めくくった。
東京での公演の内容については、下記のページをご覧ください。
サントリーホール9月公演予定
2000.9.6(水)(7:00pm開演)(9:20終演)
DAISHI LIFE UP CONCERT
鈴木大介&渡辺香津美ギターデュオ
会場:だいしホール(新潟市)
曲目:
J.S.バッハ(渡辺・鈴木編)
  /主よ人の望みの喜びよ
  (カンタータ147番「心と口と行いと生活で」BWV.147より)
  /懺悔と後悔
  /愛故に我が主は死に給う
  (マタイ受難曲BWV.244より)
  /プレリュード
  (無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第3番BWV.1006より)
武満徹(渡辺・鈴木編)
  /どですかでん、写楽、小さな空、ホゼー・トレス
(休憩15分)
ファリャ(谷川公子編)/狐火のうた〜火祭りの踊り
チック・コリア/スペイン
アービング・バーリン/チーク・トゥ・チーク
エンニオ・モリコーネ/ミッション
ピアソラ/リベルタンゴ
渡辺香津美/サヒール
(料金:全席自由前売=2000円)
コメント:
 鈴木大介と渡辺香津美によるアコースティック・ギター・デュオ。クラシックのホープとジャズの大御所の競演はバッハからチック・コリアに至る曲目を縦横無尽なギター演奏で披露。二人の演奏スタイルはかなり違うのだけれども、通常のクラシックコンサートとも、JAZZ演奏とも違った雰囲気を味わうことができた。
2000.9.4(月)(7:00pm開演)(9:20終演)
オーケストラ・アンサンブル金沢 新潟定期公演
会場:りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館
ピアノ:三舩優子
ヴァイオリン:内藤淳子
指揮:岩城宏之
管弦楽:オーケストラ・アンサンブル金沢
コンサートマスター:マイケル・ダウス
曲目:
江村哲二/ザ・ウェッジ(楔)オーケストラのための
 オーケストラ・アンサンブル金沢委嘱作品<世界初演>
シベリウス/ヴァイオリン協奏曲 ニ短調作品47
(休憩15分)
グリーグ/ピアノ協奏曲 イ短調作品16
グリーグ/「ペール・ギュント」第1組曲作品46、第2組曲作品55より
 1.「朝」
 2.「アラビアの踊り」
 3.「アニトラの踊り」
 4.「オーゼの死」
 5.「山の魔王の宮殿にて」
(アンコール:グリーグ/「ペール・ギュント」より「ソルヴェーグの歌」)
(料金:前売B席=2000円)3階H2列16番
コメント:
 OEK(オーケストラ・アンサンブル金沢)の今年の委嘱作品は江村哲二が担当。金沢での定期公演の前に新潟定期公演がまさに「世界初演」であった。作曲者も登場。14分の曲ということだが実際には20分くらいかかった。しかし、現代音楽ってどうしてこうなんだろう、という典型のような音楽。次はこういう楽器がこういう音を鳴らすだろうという予想通りの展開で目新しさもない。こういう曲は効果音であって独立して聴く「音楽」ではないと思うが。それでも、腐ったトマトを投げつける客もなく、暖かい拍手が送られた。
 続くシベリウスのソリストは石川県生まれでオランダ在住の若手、内藤淳子。派手さはないけれどもしっかりした演奏。グリーグのピアノ協奏曲の三舩優子も悪くはないけれども、すごい、というほどでもない普通の演奏。
 ここまでで時計はすでに8時55分。ペール・ギュントが終わったときには9時15分を回っていた。うーん、私にとっては「世界初演」が余計だった。ペール・ギュントのプログラムにソルヴェーグが入っていなかったので、アンコールでやるのかな?と思ったらその通りだったが、どうせ演奏するのに決まっているのだから最初からプログラムに載せていた方が親切だと思う。
 OEKは、同じ規模でいえば大阪センチュリー交響楽団と比べても、技術的にはちょっと下だと思うが、地方のオーケストラは中央のオーケストラと別の生き方があるわけで、地元を大切にしながら全国を回るというのは若い団員にとって大きなプラスだと思う。実力のあるソリストを地元に招く水戸室内楽団のようなありかたもいいとは思うが、地方から物事を発するこういうオーケストラのありかたもまた素敵だ。だからこうした地元の演奏会にもなるべく足を運びたいと思う。

2000.9.2(土)(7:00pm開演)(9:10終演)
山形由美&早川りさこ デュオリサイタル
会場:青海きららホール(新潟県青海町)
フルート:山形由美
ハープ:早川りさこ
曲目:
メンデルスゾーン=シュテックメスト/歌の翼による幻想曲
シュポア/ソナタ ハ短調
J.S.バッハ/無伴奏フルートのためのパルティータよりサラバンド(フルートソロ)
C.P.E.バッハ/ハンブルガーソナタ
バルトーク=出口雅生/ルーマニア民族舞曲
(休憩15分)
マックスウェル/引き潮(ハープソロ)
グリディ/古いソルティコ(ハープソロ)
ドビュッシー/月の光
滝廉太郎/荒城の月
リスト/愛の夢
ドップラー/マズルカ
ドップラー/ハンガリー田園幻想曲
(アンコール:山田耕筰/赤とんぼ)
(料金:全席自由当日=2500円)3列30番
コメント:
 青海町は新潟県といっても富山県との境で新潟市からだと180キロ、高速を使っても2時間かかる。しかし、早川りさこさんのリサイタルとあって駆けつける。会場は思いの外満員である。山形由美さんのネームバリューはまだまだ衰えないといったところか。プログラムはポピュラーなものではないが、フルートとハープの魅力にあふれる曲である。山形さんと早川さんの解説を交え、ハープのペダルについての説明などもあってわかりやすいコンサートだった。この日は30度を超す猛暑に加え時折風雨が吹きすさぶ天候でハープにとって過酷な条件だったせいか、演奏途中で弦が切れそうになるというハプニングがあり、演奏の合間に弦を交換するというめずらしいシーンも見られた。
2000.8.26(土)(6:30pm開演)(8:40終演)
読売日響サマーフェスティバル
3大協奏曲の夕べ
会場:サントリーホール
指揮:大友直人
ヴァイオリン:ミリヤム・コンツェン
チェロ:工藤すみれ
ピアノ:ニコライ・トカレフ
管弦楽:読売日本交響楽団
コンサートマスター:小森谷巧
曲目:
メンデルスゾーン/ヴァイオリン協奏曲 ホ短調作品64
ドヴォルザーク/チェロ協奏曲 ロ短調作品104
(休憩15分)
チャイコフスキー/ピアノ協奏曲第1番 変ロ短調作品23
(料金:C席=4000円)2階LA4列9番
コメント:
ヴァイオリンのミリヤム・コンツェンはドイツ人の父と日本人の母を持つ25歳。演奏は悪くはないとは思うがちょっと迫力に欠ける感じ。チェロの工藤すみれはアイドル的売り方がちょっと気になるところで前に聴いたときはそんなにうまいとも思わなかったけれども今回はまずまずの演奏。しかし、とにかく今回のプログラムのメインはトカレフのチャイコフスキーである。この演奏、かなり自由なアレンジが施されており、特に第2楽章などは別の曲と思うほどである。賛否は分かれると思うけれども、アイドル的な売り方とは裏腹にかなり自己主張の強い演奏で今後も注目度ナンバーワンである。
2000.8.18(金)(7:00pm開演)(9:10終演)
ファイト・ヴェンクヴォルフ チェロコンサート
会場:だいしホール(新潟市)
チェロ:ファイト・ヴェンクヴォルフ(ミュンヘン・フィル チェリスト)
ピアノ:太田麻佐子
曲目:
ベートーヴェン/モーツァルトの「魔笛」の主題による12の変奏曲 作品66
クルト・ワイル/チェロソナタ(1920)
(休憩15分)
ショスタコーヴィチ/チェロソナタ(1934)作品40
(アンコール:グラズノフ/吟遊詩人の歌)
(アンコール:砂浜の歌)
(アンコール:サン・サーンス/白鳥) (料金:全席自由=3000円)E列6番
コメント:
 今年生誕100年、没後50年のクルト・ワイルの20歳の時に作曲したチェロ・ソナタを中心にワイルの音楽の劇性、新即物主義的表現を受け継いだショスタコーヴィチのソナタを配すという渋いプログラム。こういうプログラムにしてはまずまずの入りといったところだけれども100人くらいか。
 地方都市にしては新潟ではこうした意欲的なプログラムを聴くことができるという点、ありがたいと思う。演奏はレベルが高く、息の合ったものだったが、なじみの薄い曲ということでちょっと眠ってしまった。ごめんなさい。
2000.8.6(日)(2:30pm開演)(4:50pm終演)
横浜合唱協会第46回定期演奏会
BACH FEST 2000 TOKIO
「マルコ受難曲」−その遺失と再発見−
会場:東京芸術劇場大ホール
ソプラノ:高橋節子
メゾ・ソプラノ:アレクサンドラ・レーゼラー
テノール:マルティン・ペッツォルト
バス:小原浄二
オルガン:フォルカー・プロイティガム
管弦楽:東京バッハ・カンタータ・アンサンブル
合唱:横浜合唱協会
合唱指揮:八尋和美
指揮:ゲオルク・クリストフ・ピラー
曲目:
作者不詳/モテット「正しき者は滅びしも」
J.S.バッハ/モテット「イエスよ、わが喜び」BWV.227
(休憩15分)
J.S.バッハ(フォルカー・ブロイディカム補作)/「マルコ受難曲」BWV.247
(料金:B席=2500円)3階J列52番
コメント:
 バッハは5つの受難曲を作ったとされているが、ヨハネ、マタイ以外は定説がなく謎につつまれている。マルコも歌詞のみ残されており、音楽自体の資料は失われており、その復元はいってみれば新たな作品の創出に他ならない。
 今回オルガンを弾くフォルカー・ブロイティガムは同時に現代ドイツの作曲家であり、12音階の技法とバッハの時代にはなかったパーカッションを加え、復元できなかったバッハの音楽の間を埋める。結果として、ばらばらになった素焼きの土器をセメントで固めたような作品が出来上がった。
 こうした作業は努力の割りにはなかなか受け入れられにくいものだと思う。面白い試みとは思うが、もう一度聞くか、といわれるとちょっと考えてしまう。全く新しく作曲しなおしたほうが潔いのではなかろうか。でもそれだったら自分は聴きに行かないわけだけれども。
2000.8.5(土)(6:00pm開演)(8:30pm終演)
〜都民名曲サロンシリーズ〜
すみだ平和祈念コンサート2000<レクイエム>
会場:すみだトリフォニーホール
指揮:佐渡裕
ソプラノ:大岩千穂
メゾ・ソプラノ:手嶋眞佐子
テノール:佐野成宏
バリトン:三原剛
合唱:栗友会合唱団
   墨田区民による合唱団
合唱指揮:栗山文昭
管弦楽:新日本フィルハーモニー管弦楽団
コンサートマスター:豊嶋泰嗣
曲目:
ヴェルディ/レクイエム
(料金:B席=3000円)3階RB列19番
コメント:
 8月は戦没者の追悼の意を込めてレクイエムの上演が多いようである。トリフォニーでも昨年に引き続きレクイエムの上演が行われた。ここのバルコニー席は初めて座ったが、見やすくていい席である。それに合唱団がすぐ目の前なのですごい迫力。この曲だとちょっと追悼という雰囲気にはならない感じでブラヴォーのオンパレードもちょっと違和感を感じた。演奏は確かに良かったんだけれども。<
2000.8.1(火)(7:00pm開演)(9:35pm終演)
新潟アジア文化祭2000スペシャルプログラム
ヨーヨー・マ「シルクロードコンサート」
会場:りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館コンサートホール
出演:
チェロ:ヨーヨー・マ
ピアノ:ジョエル・ファン
ポーランド民族弦楽器:マリア・ポミャノフスカ
パーカッション:トマシュ・ソバニエツ
サックス:ミハウ・クレンティ
曲目:
アリ=ザデ/チェロとピアノのための「ハビル・サジャヒ」
ブライト・シェン/中国で聞いた七つの歌(チェロ独奏)
 1.四季、2.謎とき歌、3.小さなキャベツ、4.酔った釣り人、5.デュー・デュー・ドン、6.牧歌的なバラード、7.チベット人の踊り
マリア・ポミャノフスカ/−シルクロードをテーマにした新作−
 1.アラブ、2.シフェンティ・ヤーニェ、3.オベレク・トランソーヴィ、4.リパ、5.レグニツァの戦い、6.ビャワ・スタナフ
(休憩20分)
コダーイ/無伴奏チェロソナタ 作品8
(アンコール:マークオコーナー/アパラチアワルツ)
(アンコール:バッハ/無伴奏チェロ組曲第3番よりブーレ)
(料金:C席=6000円)2階E6列7番
コメント:
 20分前に到着も駐車場に入れず開演に遅れ、結局1曲目は聞き逃してしまった。結構渋いプログラムと思ったが客席は満員。さすがヨーヨー・マは人気がある。新潟アジア文化祭ということで前日にはレクチャープログラムもあったようだ。中国で聞いた七つの歌というチェロの無伴奏の曲は瞑想的な静かな曲があるかと思うと、チェロをバチで演奏する曲があったり、チェロとは思えない音色を奏でる。どことなく懐かしさを感じさせる曲だ。第2部はポーランドの民族楽器奏者であり作曲家でもあるマリア・ポミャノフスカをメインに歌を交えたオリジナル曲の演奏。ここでやっと休憩に入るが既に8時半を回っていた。休憩後はヨーヨー・マによるコダーイの無伴奏ソナタ。アンコールを2曲やって総立ちの聴衆の中、何度もカーテンコールに答えるマ氏も満足そうな表情だった。

2000.7.30(日)(3:30pm開演)(4:55pm終演)
音楽浴ファイナル・コンサート ProgramC
J.S.バッハ没後250年記念−II
アンナ・マグダレーナが語る 愛の人ゼバスチャン
会場:だいしホール(新潟市)
出演:
フルート:中林恭子/浅利守宏
ヴァイオリン:廣川抄子/松村牧子
ヴィオラ:鈴木望
チェロ:小糸恭子
メゾ・ソプラノ:佐藤眞理子
ピアノ:関谷直美/石川七津子
ナレーション:鈴木ノリコ
ジャズ演奏:木村倫子トリオ(ピアノ:木村倫子、ドラム:斎藤直和、コントラバス:鈴木栄次)
曲目:
<J.S.バッハ>
1.31のオルガンコラールより(小西奈雅子編)
 「イエスよ わが喜び」BWV.1105
 「神なしたもう御業こそ いと善けれ」BWV.1116
 (ピアノ連弾、関谷/石川)
2.ブランデンブルク協奏曲 第4番より BWV.1049
 (fl.中林、vn.廣川/松村、va.鈴木、vc.小糸)
3.無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータより「シャコンヌ」(小西奈雅子編)BWV.1004
 (pf.関谷)
4.フルートとチェンバロのためのソナタ第2番より BWV.1031
 (fl.浅利、pf.石川)
5.無伴奏チェロ組曲第1番より「プレリュード」(小西奈雅子編)BWV.1007
 (vc.小糸、vn.廣川/松村、va.鈴木、fl.中林、pf.石川)
6.平均律クラヴィーア曲集第2巻、第22番 変ロ短調「プレリュード、フーガ」(吉田珠実編)BWV.867
 (fl.中林/浅利、vn.廣川、va.鈴木、vc.小糸)
7.アンナ・マグダレーナ・バッハのためのクラヴィーア小曲集より「メヌエット」BWV.Anh.114
 (木村倫子トリオ)
(休憩15分)
8.カンタータ147番より コラール「イエスよ人の望みの喜びを」(M.hess編)BWV.147
 (ピアノ連弾、関谷/石川)
9.管弦楽組曲第3番より「エア」BWV.1068
 (vn.廣川/松村、va.鈴木、vc.小糸)
10.マタイ受難曲より「アリア第39番」BWV.245
 (ms.佐藤、fl.浅利、vn.廣川/松村、va.鈴木、vc.小糸)
11.イタリア協奏曲より「アンダンテ」(野瀬珠美編)BWV.971
 (pf.石川、vn.廣川/松村、va.鈴木、vc.小糸、cb.鈴木)
12.フーガの技法より(小西奈雅子編)BWV.1080
 (fl.中林/浅利、vn.廣川/松村、va.鈴木、vc.小糸、cb.鈴木)
13.カンタータ140番よりコラール「目覚めよとわれに呼ばわる物見らの声」(小西奈雅子編)BWV.140
 (pf.関谷/石川、fl.中林/浅利、vn.廣川/松村、va.鈴木、vc.小糸、cb.鈴木)
(料金:全席自由当日=2500円)G列3番
コメント:
 新潟市で12年前に始まった音楽祭「音楽浴」も今回が最終回だという。新潟市の音楽家によるコンサートでバッハの二人目の妻、アンナ・マグダレーナがバッハの生涯を回想しながら作品を紹介するという形式で非常にわかりやすい。しかもヴァイオリン曲をピアノ独奏にしたり、無伴奏チェロをアンサンブルにしたりとなかなか凝ったプログラム。前半の終わりはメヌエットのジャズ演奏も堪能。なかなか面白かった。
2000.7.29(土)(6:30pm開演)(9:00pm終演)
バッハシリーズI
鈴木雅明&バッハ・コレギウム・ジャパン
会場:りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館コンサートホール
出演:
福音書記者(テノール):ゲルト・デュルク
イエス(バス):シュテファン・マクロード
ペテロ/ピラト(バス):浦野智行
ソプラノ:鈴木美登里
アルト(カウンターテナー):ロビン・ブレイズ
合唱と管弦楽:バッハ・コレギウム・ジャパン
指揮・チェンバロ:鈴木雅明
曲目:
J.S.バッハ/ヨハネ受難曲(1749年第4稿)BWV.245
(休憩20分)
(料金:C席=3000円)3階L3列20番
コメント:
 バッハ没後250年記念として新潟でもバッハ・コレギウム・ジャパンによるヨハネ受難曲が聴けるというのはありがたいことである。後年のマタイ受難曲に比べると、ヨハネ受難曲は時間的にも短く、アリアも少ない。その分コラールが重要な位置を占めていて、合唱曲としての色彩が濃い。しかし、毎年受難曲を新たに作るというのは大変なことだったと改めてバッハの偉大さを思うのだった。

2000.7.22(土)(7:00pm開演)(8:50pm終演)
新潟県立新潟中央高等学校創立100周年記念演奏会
読売日本交響楽団演奏会
会場:りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館コンサートホール
指揮:佐渡裕
管弦楽:読売日本交響楽団
コンサートマスター:デヴィッド・ノーラン
曲目:
デュカス/バレエ音楽「ラ・ペリ」〜「ファンファーレ」
デュカス/交響詩「魔法使いの弟子」
オッフェンバック(ロザンタール編)/バレエ音楽「パリの喜び」から
 「序曲」
 「第11曲:アレグロ・ヴィーヴォ」
 「第12曲:ワルツ」
 「第13曲:アレグロ・モルト」
 「第14曲:ワルツ・モデラート」
 「第16曲:カンカン」
 「第22曲:ヴィーヴォ」
 「第23曲:舟歌」
(休憩15分)
ベルリオーズ/序曲「ローマの謝肉祭」作品9
ドビュッシー(ビュッセル編)/小組曲
 「小舟にて」「行列」「メヌエット」「バレエ」
ビゼー/「カルメン」から
 組曲第1から「闘牛士」「前奏曲」「アラゴネーズ」「間奏曲」
 組曲第2から「ハバネラ」「ジプシーの踊り」
(アンコール:ビゼー/「アルルの女」から「ファランドール」)
(アンコール:オードウェイ/旅愁)
(料金:全席指定=1000円)2階B6列9番
コメント:
 音楽科もある県下有数の女子高、中央高校の創立100周年記念ということで、読響を格安の値段で聴けるというまたとないチャンス。指揮は注目の佐渡裕でプログラムは名曲シリーズで演奏されたそのままのプログラムということだが、佐渡裕&フランス放送フィルのCDの曲目中心ということで最も佐渡らしい曲目である。佐渡裕指揮は奇しくも前に新潟市での京都市響の公演以来ということだが、大柄な体躯とダイナミックな指揮が印象的。たまたま、先月聴いた新潟大のコンサートとダブル曲が多く、特に「魔法使いの弟子」にはアマチュアとトッププロとの違いをはっきり印象づける結果となった。新潟大もがんばっていたけど、うーんやっぱり違うなあ。アンコールは”予想通り”ファランドールをやった後、日本的なメロディーで親しまれている「旅愁」でしめくくって余韻のあるエンディングを印象づけた。こういうコンサートはたぶん普段クラシックなどあまり聴かない人が多いのではないかと思うのだけれども、みんな満足げだった。
2000.7.9(日)(2:30pm開演)(4:10pm終演)
銀の鈴コンサート
岡礼子ヴァイオリンリサイタル
会場:だいしホール(新潟市)
ヴァイオリン:岡礼子
ピアノ:藤井一興
曲目:
モーツァルト/ヴァイオリン・ソナタ第30番 ニ長調K.306
ラヴェル/ヴァイオリン・ソナタ ト長調(1927)
(休憩15分)
ブラームス/ヴァイオリン・ソナタ第1番 ト長調作品78「雨の歌」
(アンコール:シューマン/3つのロマンス 作品94−2より)
(アンコール:マリア・テレジア・フォン・パラディ/「シシリエンヌ」)
(料金:全席自由=3000円)E列6番
コメント:
 ヴァイオリンの岡礼子さんは新潟と東京でヴァイオリンの指導をしている人らしい。98年以降リサイタルを催し、9月にはCDも出すという。現在妊娠中らしく、マタニティドレスで登場。ソリストとしてのオーラには欠けるが、まあこんなものか。
2000.7.5(水)(7:00pm開演)(8:50pm終演)
2000年NHK交響楽団演奏会
会場:りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館コンサートホール
指揮:マティアス・バーメルト
ピアノ:中野翔太
管弦楽:NHK交響楽団
コンサートマスター:堀正文
曲目:
ウェーバー/歌劇「魔弾の射手」序曲
リスト/ピアノ協奏曲第1番 変ホ長調
(休憩15分)
ブラームス/交響曲第1番 ハ短調作品68
(アンコール:ブラームス/ハンガリー舞曲第1番)
(料金:B席前売=3500円)3階F2列6番
コメント:
 待望のN響新潟公演。いつも聞き慣れたN響も、ホールによってこれほど響きが違うかと改めて感じる。NHKホールでは感じられない細かいニュアンスが伝わり、さすがN響は旨い、と思わせる。今回はオーボエは茂木さんでなく北島さんで、第2ヴァイオリンの根津さんも降り番ということで、ホームページでこのホールの印象を書いていただけなく、ちょっと残念。
 リストのコンチェルトを弾いたのは今年16歳という中野翔太。テクニックはあると思うがどことなく情感というか、いまひとつなにかが欠けているような気がした。この曲を初めて聴いたのが小山実稚恵さんとの初めての出会いだったということから、その時の演奏とどうしても比較してしまう。若い、ということだけで持ち上げられることの危険性を危惧してしまう。
 ブラームスはN響にとってお手のものという感じであるが、バーメルト指揮もオーソドックスだと思う。なんとなくこの人をアメリカ人だと思いこんでいたのだが、スイス生まれでイギリス、ヨーロッパで活躍している人だった。アンコールは指揮者が指揮台に上がった瞬間、直感的にハンガリー舞曲1番が頭に思い浮かび、その通りの曲が始まったのでびっくり。やっぱりブラームスの第1交響曲の後にはこの曲がふさわしいのだ。
2000.7.2(日)(2:00pm開演)(4:40pm終演)
東成学園オペラ
ドニゼッティ/歌劇「愛の妙薬」(全2幕、原語上演、日本語字幕)
会場:新国立劇場 中劇場
指揮:星出豊
演出:粟國淳
アディーナ:葛貫美穂
ネモリーノ:五郎部俊朗
ドゥルカマーラ:三浦克次
ベルコーレ:折江忠道
ジャンネッタ:岡山美幸
従者:阿瀬見貴光/秋元美鈴
管弦楽:昭和音楽大学管弦楽部
合唱:昭和音楽大学合唱団・昭和音楽芸術学院合唱団
合唱指揮:及川貢
チェンバロ:齊籐泉
(料金:全席指定=3000円)1階21列58番
コメント:
 オペラ入門としては、音楽学校の公演が狙い目かもしれない。オーソドックスな演出としっかりした演奏、なにより値段が安い。というわけで、イタリアベルカントオペラのひとつ、「愛の妙薬」を聞きに新国立劇場へ足を運んだのだが、当日券は22枚しかないとあってあやうく入りそびれるところだった。オペラの内容は惚れ薬をめぐる恋愛ドラマで1幕目はソロの見せ場もあまりなく、ちょっと退屈。しかし、その辺もドニゼッティの計算のうちか、2幕に入ると徐々にドラマも盛り上がりを見せ、アディーナとネモリーノのソロが延々と披露されてクライマックスに至るという憎い構成である。だからオペラはやめられない。
2000.7.1(土)(7:00pm開演)(9:00pm終演)
オーギュスタン・デュメイ&小山実稚恵 デュオリサイタル
会場:三鷹市芸術文化センター・風のホール
ヴァイオリン:オーギュスタン・デュメイ
ピアノ:小山実稚恵
曲目:
シューマン/ヴァイオリン・ソナタ第1番 イ短調作品105
シューマン/3つのロマンス 作品94
ブラームス/F.A.E.ソナタから「スケルツォ」
(休憩15分)
ベートーヴェン/ヴァイオリン・ソナタ第9番 イ長調作品47(クロイツェル)
(アンコール:マリア・テレジア・フォン・パラディ/「シシリエンヌ」)
(料金:S席=4000円)2階D列5番
コメント:
 デュメイ&小山実稚恵のデュオリサイタルの最終公演。デュオリサイタルというだけあって、特にクロイツェルソナタはピアノが伴奏にとどまらず、ヴァイオリンと対等に互している。小山実稚恵のピアノはいつものように力強くかつしなやか。デュメイのヴァイオリンは技巧的というよりはさりげない自然対の軽やかさが素晴らしい。並ぶと小山さんはデュメイ氏の肩くらいしかないという大柄なデュメイ氏だが、その繊細な演奏は外見とは印象が違った。
2000.6.30(金)(7:00pm開演)(9:05pm終演)
新潟大学管弦楽団 第21回サマーコンサート
会場:りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館コンサートホール
指揮:河地良智
カルメン:岩森美里
ドン・ホセ:田大成
オルガン:吉田恵
管弦楽:新潟大学管弦楽団
コンサート・マスター:小林清隆
曲目:
デュカス/交響詩「魔法使いの弟子」
ビゼー/歌劇「カルメン」より
 1.前奏曲
 2.ハバネラ(第1幕第4番)
 3.第2幕への前奏曲〜アルカラの龍騎兵〜
 4.花の歌(第2幕)
 5.第3幕への間奏曲
 6.間奏曲(第3幕第1番)〜アラゴネーズ〜
 7.二重唱、フィナーレ(第3幕第2場第26番)
(休憩15分)
サン・サーンス/交響曲第3番 ハ短調作品78「オルガン付」
(アンコール:ベルリオーズ/ラコッツィー行進曲)
(料金:全席自由当日=800円)2階B6列12番
コメント:
 今回は新潟を代表する管弦楽団のもう一方の雄ともいうべき、新潟大学管弦楽団の演奏会。歌劇あり、オルガンありの意欲的なプログラム。学生オーケストラといえどもかなりレベルは高い。とくに管楽器がしっかりしていると感じた。対照的にヴァイオリンがちょっと弱いのは通常のオーケストラと逆だが。オルガンシンフォニーの寛恕楽章でぼろが出てしまった。しかし、カルメンのフルートソロなどなかなかなのもの。観客も大勢でほぼ満員状態であった。http://www.medcc.med.niigata-u.ac.jp/student/okera/
2000.6.25(日)(2:00pm開演)(3:50pm終演)
新潟交響楽団 第66回定期演奏会
会場:りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館コンサートホール
指揮:河原哲也
管弦楽:新潟交響楽団
コンサート・ミストレス:松村牧子
団長:大塚哲夫
曲目:
ワーグナー/「ジークフリート牧歌」
(休憩15分)
マーラー/交響曲第1番 ニ長調「巨人」
(アンコール:エルガー/謎(エニグマ)変奏曲より第9変奏「ニムロッド」)
(料金:自由席=1000円)2階B4列10番
コメント:
 新潟随一のアマチュア・オーケストラ、新潟交響楽団もついに100名を突破、大曲「巨人」に挑戦ということである。アマチュアとはいいながら、かなりレベルの高いこのオーケストラ、多少管楽器に破綻が見られたものの、安定した実力を見せてくれた。昨年1年間で22人の新入団者があったということで、やはり立派なホールが出来たことの効果大である。
2000.6.22(金)(6:30pm開演)(9:20pm終演)
ウィーン・オペレッタ劇場 2000年6月日本公演
レハール/メリー・ウィドウ(全三幕、原語上演:日本語字幕)
会場:新潟県民会館
出演:
ハンナ・グラヴァリ(ソプラノ):メラニー・ホリデイ
ダニロ・ダニーロヴィッチ伯爵(テノール):ダニエル・フェルリン
ミルコ・ツェータ男爵(テノール):ワルター・イェネヴァイン
ヴェラシェンヌ(ソプラノ):ロッテ・ライトナー
カミーユ・ド・ロション(テノール):リヒャルト・カルチコフスキー
カスカーダ男爵(バリトン):アロイス・ヴァルヒスホーファー
ニエグシュ(語り役):クルト・リーデラー
合唱:ウィーン・オペレッタ劇場合唱団
バレエ:ウィーン・オペレッタ劇場バレエ団
管弦楽:ウィーン・オペレッタ劇場管弦楽団
台本:ヴィクトール・レオン/レオ・シュタイン
指揮・演出:ハインツ・ヘルベルク
振付:リリ・クレメンテ
日本語字幕:岡本和子
(料金:S席=13000円)1階14列16番
コメント:
 6月3日から全国15カ所で16回行われる公演の最後から2番目の公演。感想は楽しい、の一言に尽きる。内容は他愛ないものだけれども、民族衣装の踊りあり、カンカン踊りありのサービス精神に満ちあふれた内容で初演の時から大ヒットしたというのもうなずける。オペラとは違った楽しさである。技術的にはオーケストラも管楽器が弱かったり、主演のメラニー・ホリデイも声量がちょっと少なく、音響の悪いホールではちょっときつかったりという部分はあるが、観客を楽しませようという精神が随所に現れている。踊りの場面を何度もアンコールしたり、オペレッタが庶民の楽しみのためのものということがよくわかる。
2000.6.18(日)(2:30pm開演)(4:35pm終演)
ザルツブルク八重奏団 特別演奏会
会場:小出郷文化会館 大ホール
ピアノ・司会:斎藤雅広
フルート:萩原貴子
管弦楽:ザルツブルク八重奏団
 第1ヴァイオリン・リーダー:マルクス・トマシ
 第2ヴァイオリン:アレッサンドロ・ボルゴマネロ
 ヴィオラ:ヘーベルト・リンツベルガー
 チェロ:マルクス・プジェ
 コントラバス:ブリタ・ビュルグシュベンツナー
 クラリネット:ラインハルト・グッチー
 ホルン:ヨーゼフ・シュテルリンガー
 ファゴット:エドゥアルド・ヴィンマー
曲目:
モーツァルト/ディヴェルティメントヘ長調K.138
モーツァルト/ファゴットとチェロのためのソナタ 変ロ長調K.292
モーツァルト(ハイドン編)/ホルンと弦楽のためのロマンス
モーツァルト/フルート四重奏曲第4番 イ長調K.298
(休憩15分)
ファリャ/火祭りの踊り(ピアノソロ)
ショパン/ポロネーズ第6番 変イ長調作品53「英雄」(ピアノソロ)
ブルクミュラー/アラベスク(ピアノソロ)
ララルー(ピアノソロ)
イベール/間奏曲(フルート&ピアノ)
シューマン/幻想小曲集作品73(クラリネット&ピアノ)
シューベルト/ピアノ五重奏曲 イ長調作品114「ます」より第4、第5楽章
(アンコール:J.シュトラウス/トリッチ・トラッチ・ポルカ)
(料金:全席自由(当日)4000円)1階10列25番
コメント:
 関越道小出インター横の公園内に小出郷文化会館がある。なかなか音響のいいホールで、ここでザルツブルク・モーツァルティウム管弦楽団のメンバーで編成されている八重奏団がCDの録音をすることになり、その合間をぬってのコンサートである。よって録音用のマイクが立てられたままのコンサートという珍しい演奏会。NHKテレビ「趣味悠々」などで活躍しているピアニスト、斎藤雅広さんの軽妙な司会で普段あまりクラシック・コンサートに足を運ばない人向けにギャグを飛ばして笑いを誘う。その分、コンサート自体はちょっと散漫な印象になってしまった。それにしても、客席は1000人以上入るホールががらがらでちょっと寂しい。

2000.6.15(木)(7:00pm開演)(8:55pm終演)
サラ・チャン ヴァイオリンリサイタル
会場:りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館コンサートホール
ヴァイオリン:サラ・チャン
ピアノ:アントン・ネル
曲目:
ドヴォルザーク/ロマンス ヘ短調作品11
R.シュトラウス/ヴァイオリン・ソナタ 変ホ長調作品18
(休憩20分)
プロコフィエフ/ヴァイオリン・ソナタ 第2番ニ長調作品94
ラヴェル/ツィガーヌ
(アンコール:エルガー/朝の歌)
(アンコール:クロール/バンジョーとヴァイオリン)
(アンコール:パガニーニ/カンタービレ)
(料金:B席=2000円)1回1列40番
コメント:
 席が1列目だったのでかぶりつき状態。ホールが広いので空席が多いが1階席はかなり入っていた。プログラムはあまりポピュラーとは言えないものだったが、意外にも自分の苦手なプロコフィエフが一番良かった。19歳にしてすでに10年のキャリアという天才。ラヴェルの冒頭、ソロ部分の音量の凄さは迫力満点で力強い。といって旋律を美しく響かせる部分では繊細な響きを奏でる。やはり並々ならぬ腕前だ。CDで聴くより生で聴く方が何倍もその素晴らしさがわかる。これからも注目されるひとである。
2000.6.10(土)(6:00pm開演)(8:10pm終演)
東京交響楽団 第7回新潟定期演奏会
会場:りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館コンサートホール
ピアノ:アンドレ・ワッツ
指揮:大友直人
管弦楽:東京交響楽団
コンサートマスター:大谷康子
曲目:
ベートーヴェン/ピアノ協奏曲第5番 変ホ長調作品73「皇帝」
(休憩15分)
ショスタコーヴィチ/交響曲第5番 ニ短調作品47
(アンコール:J.シュトラウス/ポルカ「雷鳴と雷光」)
(料金:セット券C席=2900円)3階L3列21番
コメント:
 東響の新潟定期を聴くのも3回目となった。今回はアンドレ・ワッツの「皇帝」が聴けるということで聴き逃せないプログラム。ワッツさんは前日まで二日にわたりN響定期でベートーヴェンの協奏曲3番を弾いており、この日と翌日は東響で5番を弾くというハードスケジュール。それも東京→新潟→東京ととんぼ返りである。演奏の方はワッツ流自然体演奏といったところ。ちょっとミスもあったが伸びやかな演奏。荒々しくしかも繊細である。でもやっぱりこのひとにはリストやラフマニノフの方がよく似合うと思う。
 続くショスタコーヴィチは大友直人マエストロは暗譜で演奏。得意のプログラムなのだろう。演奏はゆっくりめでちょっと長さを感じさせられた。
 アンコールを一曲サービスして終演。雰囲気としてはもう一曲用意してあったようだが、終演の時間が押していたためか演奏されなかった。とにかく毎回この新潟定期は熱気がものすごく、それだけにオケのメンバーも気持ちが入っているという感じである。やはりコンサートというのは指揮者、オケ、聴衆の三位一体で創るものだと痛感。それにしても惜しむらくは隣の席のひとがせわしなく足を組み替えたりしてうるさく、演奏に集中しにくかったことだ。
2000.6.7(水)(6:30pm開演)(9:30pm終演)
カナディアン・バロック・オペラ・カンパニー オペラ・アトリエ公演
モーツァルト/オペラ「ドン・ジョヴァンニ」(全2幕、英語版:日本語字幕)
(台本:ダ・ポンテ)
会場:りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館 劇場
出演:
ドン・ジョヴァンニ:マシュー・ハーグリーヴス
レポレッロ:ポール・グリンドレイ
騎士長:ゲイリー・リライア
ドンナ・アンナ:ジャッカリン・ショート
ドン・オッターヴィオ:ジョン・テシアー
ドンナ・エルヴィーラ:メレディス・ホール
ツェルリーナ:ナタリー・ポーリン
マゼット:カーティス・サリヴァン
管弦楽:オペラ・アトリエ古楽オーケストラ
指揮:アンドリュー・パロット
(料金:A席=12000円)3階2列4番
コメント:
 りゅーとぴあの劇場は初めて入ったが、演劇専門の劇場でオーケストラピットはかなり狭い感じだ。オペラ・アトリエによるドン・ジョヴァンニの公演。演奏は古楽器での演奏で舞台装置もシンプル。英語のモーツァルトはなんとなく違和感があるが、日本語上演の時も台詞はよく聞き取れないのだからそれほどの問題ではないのだろう。ソリストの腕前を見せるというよりは、物語重視という感じでその分盛り上がりに欠ける部分もある。全体として冗長な印象となってしまった。モーツァルトのオペラなぞはストーリー自体よりも、出演者の技術を競うという部分を強調したほうが楽しいのかも知れない。
2000.6.3(土)(7:00pm開演)(9:10pm終演)
リリック・アソシエイト・アンサンブル(SAWA QUARTET)定期演奏会
木管の温もり シルクの弦
会場:長岡リリックホール コンサートホール
オーボエ:茂木大輔*
リリック・アソシエイト・アンサンブル(SAWA QUARTET)
 第1ヴァイオリン:澤和樹
 第2ヴァイオリン:大関博明
 ヴィオラ:市坪俊彦
 チェロ:林俊昭
曲目:
モーツァルト/オーボエ四重奏曲 ヘ長調K.370*
ベートーヴェン/弦楽四重奏曲 ヘ短調作品95「セリオーソ」
(休憩15分)
ドヴォルザーク/弦楽四重奏曲 ヘ長調作品96「アメリカ」
ガーシュウィン/パリのアメリカ人*
(料金=全席自由3000円)
コメント:
 リリックホールのアソシエイト・アンサンブルである、SAWA QUARTETと茂木大輔の競演。茂木さんの公演の常として、演奏の合間に澤さんと茂木さんの掛け合い漫才、じゃなくてトークが交じる。茂木さんは暇さえあればジャズライブへ通うというジャズマニアだそうで、「パリのアメリカ人」はやっぱり素晴らしかった。休憩後の曲順がプログラムと入れ替わっており、そのせいかアンコールはパリのアメリカ人の一部の再演奏となった。SAWA QUARTETはそれぞれオーケストラの首席奏者を勤めたこともある面々により構成されており、現在は紀尾井シンフォニエッタ東京の主要メンバー。96年11月からリリックホールのアソシエイト・アンサンブルとして定期公演を行っている。私個人の趣味としては弦楽四重奏はちょっと物足りない感じがするので、やはり管楽器が加わった形の方が好きだ。
2000.5.30(火)(7:00pm開演)(9:10pm終演)
東京フィルハーモニー交響楽団 長岡公演
「グランドオペラの世界」ヴェルディとプッチーニ
会場:長岡リリックホール コンサートホール
ソプラノ:緑川まり
テノール:福井敬
バリトン:小森輝彦
指揮:現田茂夫
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
曲目:
ヴェルディ/「シチリア島の夕べの祈り」序曲
ヴェルディ/「リゴレット」より
  第2幕<悪魔め、鬼め>(小森)
  第3幕<女心の歌>(福井)
ヴェルディ/「運命の力」序曲
  第4幕<神よ平和を与えたまえ>(緑川)
ヴェルディ/「ドン・カルロ」より
  第1幕<ともに生き、ともに死のう>(福井・小森)
(休憩15分)
ヴェルディ/「仮面舞踏会」より
  第2幕<あの草を摘みとって>(緑川)
  第2幕 二重唱<私は君の傍らに>(緑川・福井)
  第3幕<お前こそ心を汚す者>(小森)
プッチーニ/「マノン・レスコー」間奏曲
プッチーニ/「トスカ」より
  第2幕<歌に生き、恋に生き>(緑川)
  第3幕<星は光りぬ>〜終幕(福井・緑川・小森)
(料金:A席当日=5500円)1階7列27番
コメント:
 長岡市まで足を伸ばして、東フィルを聴く。リリックホールは600〜700人規模の中ホール。ステージはあまり大きくないのでオーケストラはぎりぎりだが、そこはオーケストラピットに入ることの多い東フィルなので問題はなさそう。音響は良いが、椅子は折り畳み椅子のほうがましというくらい最悪なもので、2時間がまんするのはつらい。コンサート自体は熱唱+熱演で素晴らしい。バリトンの小森さんが意外に小柄なのでびっくり。

2000.5.28(日)(7:00pm開演)(9:35pm終演)
アイザック・スターン80歳記念
宮崎国際室内楽第5回記念 東京公演
会場:サントリーホール
曲目:
J.S.バッハ/2つのヴァイオリンのための協奏曲ニ短調BWV.1043
(ヴァイオリン独奏:竹澤恭子、渡辺玲子)
J.S.バッハ/ブランデンブルク協奏曲第5番 ニ長調BWV.1050より第1楽章
(フルート:工藤重典、ヴァイオリン:徳永二男、チェンバロ:小林道夫)
ドヴォルザーク/弦楽五重奏曲第2番 ト長調作品77より第1楽章
(ヴァイオリン:徳永二男/漆原啓子、ヴィオラ:豊島泰嗣、チェロ:岩崎洸、コントラバス:池松宏)
(休憩15分)
シューマン/ピアノ五重奏曲 変ホ長調作品44より第1楽章
(ジュリアード弦楽四重奏団、ピアノ:ジョーゼフ・カリクシュタイン)
ブラームス/弦楽六重奏曲第2番 ト長調作品36
(ヴァイオリン:アイザック・スターン/チョーリャン・リン、ヴィオラ:サミュエル・ローズ/川崎雅夫、チェロ:ジョエル・クロスニック/原田禎夫)
(アンコール:クライスラー/愛の悲しみ)
(アンコール:クライスラー/美しきロスマリン)
(料金:C席=3000円)2階P7列28番
●合奏団メンバー
ヴァイオリン:磯絵里子/漆原朝子/漆原啓子/神谷未穂/佐イ分利恭子/千葉純子/徳永二男/水鳥路/山本千鶴/横山奈加子/横山和加子
ヴィオラ:安藤裕子/川崎雅夫/豊嶋泰嗣/柳瀬省太
チェロ:岩崎洸/上村昇/長谷部一郎/原田禎夫
コントラバス:池松宏/柴田乙雄
チェンバロ:小林道夫
コメント:
 これはこれは贅沢な公演だった。ソリストとして活躍している一流の演奏家に、アイザック・スターン、チョーリャン・リン、ジュリアード弦楽四重奏団などが加わって入れ替わり立ち替わり、室内楽を演奏。ブラームスが終了したところで大きなバースデーケーキが運ばれてきて、スターンの80歳を祝う。その後はソロで出演したメンバー全員も加え、なんとホルンの松崎裕さんらも加わり、アンコールを演奏。豪華なメンバーである。終演はとっくに9時半を回ってしまった。それから関越道を飛ばして家についたのはすでに日が変わって午前3時であった。
2000.5.27(土)(5:00pm開演)(6:45pm終演)
協奏曲の熱い夜
会場:ザ・シンフォニーホール(大阪市)
ヴァイオリン:古澤巌
管弦楽:大阪センチュリー交響楽団
コンサートマスター:稲庭達
曲目:
モーツァルト/ヴァイオリン協奏曲第3番 ト長調K.216
(休憩15分)
チャイコフスキー/ヴァイオリン協奏曲 ニ長調作品35
(アンコール:グラズノフ/瞑想曲)
(アンコール:マスネ/タイスの瞑想曲)
(アンコール:カールマン/「チャールダッシュの女王」より”私の故郷は山にある”)
(料金:A席=7000円)1回K列10番
コメント:
 大阪までやってきて大阪センチュリー交響楽団を聴く。我ながら物好きである。チケットは2週間前に予約したため、高い席だったが、その分音響的には素晴らしい席。ザ・シンフォニーホールは2000人規模にしてはそれほど大きすぎず、ゆったりとした雰囲気のホール。天候が悪い中、駅からのアクセスがちょっと悪い感じだが、それでもほぼ満席である。センチュリーは大阪府設立の2管編成のオーケストラで、メンバーは若い人が多いが能力は高い。今回は古澤巌の弾き振りだが、コンサートマスター稲庭さんの手腕もあるので安心して聴いていられる。モーツァルトは特に緩徐楽章にうっとり。見た目は体育会系で竹中直人そっくりだが、音色は繊細なものがある。休憩をはさんでチャイコフスキーだが、ここではちょっとバランスを崩す場面も。やはりこの曲は屈指の難曲である。続くアンコール曲はどれもすばらしい出来映えだった。
2000.5.20(土)(6:00pm開演)(7:55pm終演)
「ヴェルサイユの楽しみ」〜フランス・バロックの夕べ〜
会場:だいしホール(新潟市)
古楽アンサンブル「ラ・フローラ」
 バロック・ヴァイオリン:小野萬里
 ヴィオラ・ダ・ガンバ:福沢宏
 チェンバロ:水澤詩子
曲目:
ラモー/コンセールによるクラヴサン曲集 第1番
マレ/ソナタ ア・ラ・マレジエンヌ(マレ風のソナタ)
デュフリ/フェリックス(チェンバロ独奏)
     三美神(チェンバロ独奏)
(休憩15分)
ルクレール/トリオソナタニ長調
フォルクレ/ヴィオラ・ダ・ガンバのための組曲第3番より(ヴィオラ・ダ・ガンバ、チェンバロ)
ラモー/コンセールによるクラヴサン曲集第5番 (料金:自由席=2500円)
コメント:
 18世紀の宮廷音楽集。ルイ14世が建てたヴェルサイユ宮殿は常に音楽に彩られていたということで、その一端を垣間見ることができた。ヴィオラ・ダ・ガンバはチェロに似た楽器だが6弦あり、調弦はギターの調弦と同じように感じた。床に固定するためのストッパーがないため、両足で支えなければならない。ヴァイオリンの方は今の楽器との違いはわからなかった。
2000.5.19(金)(7:00pm開演)(9:10pm終演)
歌の花束シリーズ vol.3
高橋薫子 ソプラノ・リサイタル
会場:りゅーとぴあ新潟市民芸術文化センターコンサートホール
ソプラノ:高橋薫子
ピアノ:河原忠之
オルガン:松居直美
曲目:
スカルラッティ(レアリゼーション:牧野正人)/ソロ・カンタータ「心に感じるこの苦しみ」
チェスティ(〃)/オペラ「オロンテーア」より オロンテーアのアリアとレチタティーヴォ
ガスパリーニ(〃)/ソロ・カンタータ「いとしい絆よ」
ヘンデル(〃)/オペラ「ジュリアス・シーザー」よりクレオパトラのレチタティーヴォとアリア
(以上ピアノ伴奏)
(休憩20分)
J.S.バッハ/幻想曲ト長調BWV.572(オルガン・ソロ)
J.S.バッハ/カンタータ第202番「消えよ、悲しみの影」(結婚カンタータ)よりBWV.202
C.P.E.バッハ/オルガン・ソナタ ヘ長調Wq.70-3(オルガン・ソロ)
モーツァルト/「証聖者の盛儀晩課」より「主をほめたたえよ」K.339
モーツァルト/モテット「踊れ、喜べ、汝幸いなる魂よ」
(以上オルガン伴奏)
(アンコール:シューベルト/アヴェ・マリア)オルガン伴奏
(アンコール:モーツァルト/「ドン・ジョヴァンニ」より「ぶってよマゼット」)ピアノ伴奏
(料金:C席=2000円)2階D9列24番
コメント:
 私の席はステージ裏の席だったのだけれども、観客が少ないため係員の誘導で正面側の席に移って聴けた。ホール自体が大きいせいもあるけれども寂しい入り。ただし熱狂的なファンがいてさかんにブラヴォーを連発していた。
 前半はピアノ伴奏、後半は松居直美さんのオルガンの演奏と伴奏ということでオルガン前の高いところにステージを作ってそこで歌う。ただ、ここのパイプオルガンはちょっと金属的な響きが強く、歌とけんかしているようなところもあった。むしろピアノ伴奏の方がよい。高橋薫子さんは今年の新国立劇場の「ドン・ジョヴァンニ」、「セヴィリアの理髪師」にも出演。4月の読響でペール・ギュントに出演しているのを聴いているので私としては2度目だが、すばらしい声量と表現力を持っている人で、モーツァルトのアレルヤは先日のN響定期の森麻季さんより良かった。(ホールの違いという点もあるのでいちがいに言えないが)。アンコールでドン・ジョヴァンニのツェルリーナのアリアを聴けたのもうれしい。今度はオペラで観てみたい人だ。
2000.5.14(日)(4:00pm開演)(6:15pm終演)
湘南台トワイライトコンサートシリーズ2000 Vol.1
茂木大輔オーボエリサイタル
会場:湘南台文化センター 市民シアター(藤沢市)
オーボエ:茂木大輔
ヴァイオリン:佐イ分利恭子
ヴィオラ:柳瀬省太/谷口真弓
チェロ:桑田歩
曲目:
モーツァルト/オーボエ五重奏曲変ロ長調K.361(370a)(セレナード第10番変ロ長調「グラン・パルティータ」)
ブリテン/幻想曲 作品2
バッハ/マタイ受難曲より
 「愛より来たりて主は死にたもう」
 「血潮したたる主のみ頭」
(休憩15分)
ガーシュウィン/ヘ調のコンチェルト
デューク・エリントン/「サテンドール」、「A列車で行こう」、「レッド・シューズ」
(アンコール:ガーシュウィン/パリのアメリカ人)
(料金:全席指定=2000円)10列2番
コメント:
 茂木さんのリサイタルとあらば地の果て水の中、というわけでもないが、湘南台まで足を伸ばした。このホールは演劇用の円形劇場でどの席からも舞台が見やすい。このシリーズはこの後村治佳織、伊藤恵、安田謙一郎といった人のリサイタルが組まれている。その皮切りが茂木大輔さん。うーんやっぱり茂木さんのリサイタルは楽しい。モーツァルト、バッハからデューク・エリントンまで極上の音楽を、自己主張をもってしかも飽きさせずに聴かせる。この内容で2000円は安い。バッハは当初「音楽の捧げもの」の予定だったのが、TV「題名のない音楽会」でマタイ受難曲をやっていたのを見て急遽変更とのこと。マタイ受難曲は年内にも徹底解説コンサートが開かれるということなのでそちらも楽しみである。コンサート後のサイン会の時に、「N響の定期と3日連続なのでリードの状態が良くなくて」と言われていたが、そう言われれば 多少音色の濁るようなこともあったかな、と思うくらいである。惜しむらくは茂木さんの椅子のきしむ音が耳障りだったことで、これはホール関係者に配慮がほしかった。
2000.5.13(土)(2:00pm開演)(4:00pm終演)
NHK交響楽団 第1405回定期演奏会
5月Cプログラム
会場:NHKホール
指揮:デーヴィッド・ロバートソン
ソプラノ:森麻季
管弦楽:NHK交響楽団
コンサートマスター:山口裕之
曲目:
ハイドン/交響曲第93番 ニ長調Hob.I-93
ヴァレーズ/積分(アンテグラル)
(休憩15分)
モーツァルト/モテット「踊れ、喜べ、幸いな魂よ」K.165(158a)
バルトーク/組曲「中国の不思議な役人」作品19 BB82(Sz.73)
(料金:E(自由)席=1520円)3階9列40番
コメント:
 今回の指揮者ロバートソンはフランスを中心に活躍しているアメリカ人でN響定期初登場。今年42歳という若手である。ハイドン、モーツァルトの古典にヴァレーズ、バルトークという20世紀の音楽を挟むという意欲的なプログラムである。殊にヴァレーズの積分は弦楽器が舞台を降り、管楽器と打楽器だけで演奏されるちょっと東洋的なフレーズが印象的な曲で面白かった。茂木さんのオーボエが活躍する曲でもある。
モーツァルトは有名なアレルヤが入った曲だが、ソプラノの森麻季さんはちょっと声量がなく、NHKホールのような大ホールではきつい。
最後のバルトークは3人のならずものが若い娘に男を誘惑させて金を巻き上げるという内容のバレエ音楽で、インモラルな内容から官憲の追求を受けたという曲。ムソルグスキーの春の祭典を思わせる激しいフレーズが印象的で面白い曲だった。
2000.4.23(日)(2:30pm開演)(4:20pm終演)
新星日本交響楽団 第82回サンフォニック・コンサート
会場:東京芸術劇場大ホール
指揮:オンドレイ・レナルト
ソプラノ:ルビツァ・ヴァルギツォヴァ*
管弦楽:新星日本交響楽団
コンサートマスター:石田泰尚
曲目:
モーツァルト/歌劇「後宮からの誘拐」序曲、〜”私は愛していました”*
ドニゼッティ/歌劇「ドン・パスクワーレ」序曲
ドニゼッティ/歌劇「ランメルモールのルチア」〜”あたりは沈黙に閉ざされ”*
(休憩15分)
グノー/歌劇「ファウスト」〜バレエ音楽
マイヤベーア/歌劇「ユグノー教徒」〜”ご領主様ご機嫌いかが”(使者の歌)*
ベッリーニ/歌劇「ノルマ」序曲
ベッリーニ/歌劇「夢遊病の女」〜”私にとって今日は何てすばらしい日”*
(アンコール:ドニゼッティ/「シャモニーのリンダ」〜”私の心の光”*)
(アンコール:アルディーティ/口づけ*)
(料金:C席=3000円)3階K列24番
コメント:
 2日で3つのオーケストラを聴くという強行軍だったが、いずれも素晴らしい演奏だった。新星日響らしいオペラ・アリアプログラム。狙ったとおり芸術劇場の一番後ろの席だったので、ソプラノの歌声もびんびん響いてくる。ルビツァ・ヴァルギツォヴァはスロヴァキア国立歌劇場のソリストで素晴らしいコロラトゥーラが聴きもの。ものすごい声量に圧倒される。しかし、こんなに素晴らしいコンサートなのに、前日サントリーホールで定期演奏会があったということもあるが、客の入りはまばらで寂しい限り。
2000.4.22(土)(7:00pm開演)(8:50pm終演)
読売日本交響楽団 第61回東京芸術劇場名曲シリーズ
会場:東京芸術劇場大ホール
指揮:チェン・ウェンピン
ピアノ:園田高弘
管弦楽:読売日本交響楽団
コンサートマスター:デヴィッド・ノーラン
曲目:
ベートーヴェン/ピアノ協奏曲第5番 変ホ長調作品73「皇帝」
(休憩15分)
ブラームス/交響曲第1番 ハ短調作品68
(料金:C席=4000円)3階C列5番
コメント:
 園田高弘の「皇帝」はいわば自然体で今まで聴いた「皇帝」のなかでは最も良い演奏だった。どうしてもテクニックに走って破綻しがちな曲で今までこれは、という演奏になかなか出会えなかったので今回は大変満足。ブラームスの1番もなかなか良かった。第4楽章などちょっとタメが少なかったりしてちょっと自分の思う演奏とは違ったのだが、こういう曲を演奏すると読響は素晴らしい。
2000.4.22(土)(2:00pm開演)(4:00pm終演)
NHK交響楽団 第1405回定期演奏会
4月CプログラムBR> 会場:NHKホール
指揮:エリアフ・インバル
バリトン・セルゲイ・アレクサーシキン
管弦楽:NHK交響楽団
コンサートマスター:山口裕之
曲目:
ストラヴィンスキー/組曲 第2番(1921)
ムソルグスキー(ショスタコーヴィチ編)/歌曲集「死の歌と踊り」
(休憩15分)
ショスタコーヴィチ/交響曲第10番 ホ短調作品93
(料金:E(自由)席=1520円)3階10列40番
コメント:
 2カ月ぶりのN響定期。まずストラヴィンスキーの組曲はペトリューシカを思わせるカラフルな音楽のモザイクといったところ。N響がこの曲を演奏するのは1931年以来69年ぶりだそうである。次はムソルグスキーの歌曲集「死の歌と踊り」。バリトンはキーロフ・オペラで活躍するセルゲイ・アレクサーシキン。4つの曲からなる歌曲はいずれも死神の歌であり、19世紀から20世紀へと続く戦争の世紀を色濃く反映している。そしてショスタコーヴィチの10番。名前だけでショスタコーヴィチは敬遠していたのだけれども、長いという点を除けばむしろ聴きやすい音楽。ショスタコーヴィチはインバルの十八番で今シリーズはインバル入魂の演奏であった。ユダヤ人インバルが昨年、都響とワーグナーを3回に渡って演奏したということの方がむしろ興味深いことだったかもしれない。
2000.4.16(日)(2:00pm開演)(3:50pm終演)
大沢正雄 ギターリサイタル
会場:だいしホール(新潟市)
ギター:大沢正雄
ゲスト:
朗読「声」主宰:池端愛子
ギター:荘村清志
曲目:
<ギターソロ:大沢正雄>
佐藤弘和/3つの小品
  素朴な歌
  友情
  メロディア
<朗読とギター>
五番町夕霧楼(水上勉)
朗読:池端愛子
ギター:大沢正雄
(休憩15分)
<ギター二重奏:荘村清志/大沢正雄>
ソル/月光
グラナドス/オリエンタル
シャイドラー/ソナタニ長調
(アンコール(荘村清志ソロ):ブローウェル/11月のある日)
<ギターソロ:大沢正雄>
原公一郎/北斗七星
イギリス民謡(芳志戸幹雄編)/グリーンスリーヴス
グラナドス(大沢正雄編)/オリエンタル
(アンコール(荘村清志ソロ):ロマンス)
コメント:
 新潟でギター教室を開いている大沢正雄のリサイタル。第1部のギターソロに始まり、第2部は数年前から行っているという朗読の伴奏。曲はいつも自由に任されているということで、腕のみせどころ。休憩に続いて荘村清志が登場。この後はどちらかというと荘村清志リサイタルになってしまう。確かに荘村清志を聞きたくて来ている人もいるかもしれないが、明らかにタイプの違う演奏方法を持っており、足を運んだ大半を占めるだろうギター教室の生徒は先生のギターをより楽しみにしていたのではないだろうか。どうしても新潟の人は遠慮がちで裏方に回ろう回ろうとするのだけれども、今度はゲストなしで自らのリサイタルをやったらいいのではないだろうか。
2000.4.15(土)(11:45am開演)(12:05pm終演)
りゅーとぴあ オルガンプロムナードコンサート
会場:りゅーとぴあ新潟市芸術文化会館コンサートホール
オルガン:イヴ・ラファルグ(札幌コンサートホール専属オルガニスト)
曲目:
J.S.バッハ/前奏曲とフーガ ニ短調 BWV.539
        トリオソナタ第5番 ハ長調BWV.529
        ヴィヴァルディの主題による協奏曲 イ短調BWV.593
(料金:入場無料)1階3列36番
コメント:
 定期的に開かれている無料のオルガンコンサート。今回は札幌コンサートホールのイヴ・ラファルグ登場。1月の新潟シンフォニック・アンサンブル公演の時に続いて新潟登場二度目である。日本にもパイプオルガンのあるホールが続々誕生し、若いオルガニストが各地で専属オルガニストとして活躍している。
今回座った席がオルガンを見上げる格好になるので、つい眠くなってしまう。やはり高い位置の席の方がオルガンコンサートにはいいようだ。
2000.4.11(火)(7:00pm開演)(9:10pm終演)
日本・オランダ修好400年記念
ロッテルダム・フィルハーモニー管弦楽団 2000年日本公演
会場:りゅーとぴあ新潟市芸術文化会館コンサートホール
指揮:ワレリー・ゲルギエフ
管弦楽:ロッテルダム・フィルハーモニー管弦楽団
曲目:
ベートーヴェン/交響曲第5番 ハ短調作品67「運命」
プロコフィエフ/交響曲第5番 変ロ長調作品100
(アンコール:ラヴェル/亡き王女のためのパヴァーヌ)
(アンコール:ワーグナー/「ニュルンベルグのマイスタージンガー」第3幕への前奏曲)
(料金:A席=9000円)2階A5列10番
コメント:
 日蘭修好400年記念で来日したゲルギエフ&ロッテルダム・フィルの公演は新潟を皮切りに東京、高崎、浜松、大阪、長崎、名古屋などで4月21日まで行われる。新潟はチューリップの生産日本一ということもあって、オランダとは格別の交流があるし、ゲルギエフはここりゅーとぴあ開館記念でタクトを握っているという縁もあって皮切りの地となったのだと思う。前夜は平山新潟県知事主宰のレセプションも行われ、楽団員にとっては疲れが残っていたのかも知れない。ベートーヴェンのハ短調交響楽はちょっと精彩を欠く出来映えとなってしまった。続くプロコフィエフに入ってようやくエンジンがかかりはじめる。でもアンコールのラヴェルがいちばんよかったかな。こうしてみると、日本のオーケストラの水準の高さに改めて気づかされる。今回も、前にモントリオール管弦楽団を聞いたときも、それほど「すごい」という気はしなかったし、かえって先日の読響や東響の演奏の方が確実に良い演奏だったと思う。ホームとアウェイという問題もあるので一概には言えないけれども。
 ところで、ここのところ演奏会というと決まって荒天である。私の行いが悪いのか、それともりゅーとぴあだけに竜が演奏会を聞きに来るのだろうか?
2000.4.9(日)(2:00pm開演)(3:45pm終演)
読売日本交響楽団 第15回東京芸術劇場マチネーシリーズ
会場:東京芸術劇場 大ホール
指揮:ゲルト・アルブレヒト
ペール・ギュント&ナレーター:江守徹
ソルヴェーグ(ソプラノ):高橋薫子
オーゼ:五十田安希
合唱:二期会合唱団(「アラビアの踊り」ソプラノ・ソロ:坂本江美/外山愛)
合唱指揮:工藤俊幸
台本:ヘンリク・イプセン
構成:日本語台本・日本語歌詞:新井鴎子
管弦楽:読売日本交響楽団
コンサートマスター:デヴィッド・ノーラン
曲目:
グリーグ/劇音楽「ペール・ギュント」(全曲:アルブレヒト編集版)
(料金:C席=6000円)3階E列9番
コメント:
 ペール・ギュントのコンサート形式全曲演奏は以前、N響定期でも行われ、林隆三が出演したが、今回は江守徹出演でソルヴェーグの歌も合唱もすべて日本語で行われた。そのため、N響の時に語りと歌がミスマッチだったことが解消されて内容もわかりやすかった。江守、五十田の演技派にはさまれてちょっとかわいそうなのが高橋薫子でせりふが棒読みなのはいたしかたないところか。その分歌でカバー。こういう意欲的な公演にもかかわらず、3階席は空席ばかり。前日もソワレで行われており、料金もちょっと高めということも影響していると思う。
2000.4.8(土)(3:00pm開演)(5:00pm終演)
〜大人のためのオーケストラ鑑賞シリーズ〜
茂木大輔 シェフのおススメ
会場:三鷹市芸術文化センター・風のホール
指揮・解説:茂木大輔
管弦楽:人間的楽器学オーケストラ
コンサートマスター:佐イ分利恭子
曲目:
ラヴェル/ボレロ
(アンコール:ラヴェル/ラ・ヴァルス)
(料金:一般=3500円)1階C列8番
コメント:
 茂木さんの人間的楽器楽シリーズは新たなシリーズを迎えた。今回はボレロ徹底解説。客席は満員。ボレロという曲の人気の高さが知れる。それに茂木さんの人気でもあろう。とはいえ、公演が始まる前は、はたしてこの15分の曲の解説だけで2時間のコンサートが持つのか、正直心配だったのだがそれは全くの杞憂に終わった。茂木さんの解説によりボレロという曲の緻密な設計が徐々に明らかにされてゆき、わずかピアニッシモとフォルテシモの間だけでいかに興奮を盛り上げ持続させ、その間飽きさせることもなくクライマックスのカタルシスへと周到に導いていくのか解き明かされていく。茂木さんがこの曲を取り上げたのにはクライマックスへ向かっていく全楽器ががんがん鳴っているさなか、オーボエの隣で一人休んでいるイングリッシュホルンの存在があったのだと思う。なぜイングリッシュホルンが休んでいるのか。茂木さんはラヴェルがあの喧噪のさなかでもすべての楽器の音を聞き分けており、その中でイングリッシュホルンの音がふさわしくないと判断してピンセットでつまみ出したためだと説明。何気なく聴いている曲もそれぞれ緻密なパズルのような作業の賜物なのだということがよくわかったコンサートだった。
 ところで、コンサートの始まる前、近くの禅林寺という寺に太宰治の墓があるというので時間つぶしに散策していた。丁度この週末は桜が満開でその桜の下に太宰と、そして森鴎外の墓がはす向かいに建っている。そこから戻ろうとすると、向こうから一人のお髭のおじさんが・・・何と、それは茂木さんその人であった。つい、挨拶をしてしまい、茂木さんも丁度鴎外の墓を探していたということで、一緒に鴎外のこと、太宰のことなどお話しました。(茂木さんの髭、また戻りつつありました。)このコンサート、教育テレビの素材に丁度いいのではとわれわれが言うと、前回のコンサートで壇ふみさんが司会をしたことからNHKが台本を見せて欲しいといってきたそうで、もしかしたらそのうち番組として成立するかもしれないと期待はふくらむ。いやあ茂木さんとお話できてラッキーでした。(茂木さんにとっては迷惑だったでしょうけど)
2000.4.2(日)(3:00pm開演)(5:10pm終演)
東響ホリデーコンサート
会場:りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館コンサートホール
指揮:飯森範親
ハープ:吉野直子(*)
管弦楽:東京交響楽団
コンサートマスター:深山尚久
曲目:
ロッシーニ/歌劇「ウィリアム・テル」序曲
ヘンデル/ハープ協奏曲 変ロ長調作品4−6(*)
ドビュッシー/神聖な舞曲と世俗的な舞曲(*)
エルガー/行進曲「威風堂々」第1番 ニ長調
(休憩20分)
ロッキーのテーマによる楽器解説
チャイコフスキー/バレエ組曲「くるみ割り人形」より
 行進曲、トレパーク、あし笛の踊り、花のワルツ
マスカーニ/歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」より間奏曲
ボロディン/歌劇「イーゴリ公」より”ダッタン人の踊り”
(アンコール:ビゼー/歌劇「カルメン」序曲)
(料金:B席=2500円)3階L3列21番
コメント:
 りゅーとぴあでは初めての”名曲コンサート”。前夜定期演奏会を行ったばかりなのに、今日はマチネーで名曲コンサートとはオーケストラのみなさんごくろうさまです。新潟の前日は東京の定期も演奏しているんですよねえ。でも今日の主役はなんといってもハープの吉野直子さん。席が高い位置だったので、ペダル操作のたいへんさがよくわかった。吉野さんは来年も新潟定期の予定があるそうだ。今日は前日の定期とは雰囲気も軽い感じで、休憩後は映画「ロッキー」のテーマで各楽器の紹介を行うという親しみやすいプログラム。前日を聴いている身にはちょっと物足りないことは確かだが、こういうコンサートもまた楽しい。
2000.4.1(土)(6:00pm開演)(8:10pm終演)
東京交響楽団 第6回新潟定期演奏会
〜ユダヤ人音楽家の神髄〜
会場:りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館コンサートホール
指揮:ダニエル・オーレン
ヴァイオリン:コー・ガブリエル・カメダ
管弦楽:東京交響楽団
コンサートマスター:大谷康子
曲目:
メンデルスゾーン/ヴァイオリン協奏曲 ホ短調作品64
(アンコール:ピアソラ/オブリヴィオン)オーケストラ&ヴァイオリン
(アンコール:パガニーニ/カプリス第24番)ヴァイオリン・ソロ
(休憩20分)
マーラー/交響曲第1番 ニ長調「巨人」
(料金:セット券C席=3400円)3階L3列21番
コメント:
 東響第6回新潟定期はほぼ満員の盛況。なんでも定期会員が1300人を越えているという。例によってオーケストラメンバーの入場と共に拍手が巻き起こり、メンバーも全員がそろうまで起立して拍手に答えるというスタイルである。今日は特にユダヤ人音楽家がテーマとあって指揮者のオーレン氏もユダヤの帽子をかぶっての登場。ヴァイオリンのコー・ガブリエル・カメダの演奏はまことに素晴らしい。久々にこれほど心を打つ演奏を聴いた。アンコールはまず、オーケストラも併せて演奏され、その後、ヴァイオリン・ソロでパガニーニ。これもまた素晴らしい。休憩を挟んでマーラーの巨人。なかなかこうした大曲を地方で聴く機会は少ないので、東響の定期演奏会が新潟にあるというのは貴重だと思う。
 今回のコンサートを聴いてつくづく思ったのは、コンサートは演奏者だけでなく、聴衆も重要な参加者であるということ。りゅーとぴあが出来た当初の熱気が、クラシックのファン層を広げて持続しているという感じがする。東響自身にとっても、新潟定期公演は非常に重要なコンサートとなってきているのではないだろうか。ひょっとしたら東京の定期よりも充実した演奏が出来ているかもしれない。それは東京では10のオーケストラのひとつということで地域との関係があいまいなのだが、ここ新潟では着実に地元との関係を深めて行っているきがする。東響は今年年末のジルベスターコンサートを新潟で行うということだが、そのことが東響にとっての新潟定期公演の重要性を示しているのだと思う。
2000.3.29(水)(6:30pm開演)(8:45pm終演)
ニコライ・トカレフ ピアノ・リサイタル
会場:新潟県民会館
曲目:
J.S.バッハ(F・ブゾーニ編)/シャコンヌ ニ短調
モーツァルト/ピアノ・ソナタ第11番 イ長調K.331「トルコ行進曲付き」
ショパン/ワルツ第1番 変ホ長調作品18「華麗なる大円舞曲」
リスト/スペイン狂詩曲
(休憩15分)
ラフマニノフ/ピアノ・ソナタ第2番 変ロ短調作品36
バルトーク/2つのルーマニア舞曲 作品8a
ボロディン(カミンスキー編)/だったん人の踊り
(アンコール:シューベルト/楽興の時 第3番)
(アンコール:ローゼングラート/パガニーニの主題による変奏曲)
(アンコール:高井達夫(ローゼングラート編)/鉄腕アトム)
(料金:S席=3500円)1階5列7番
コメント:
 1983年9月生まれというからまだ16歳である。すでに今年で3度目の来日。ハンサムな顔立ちから圧倒的に女性ファンが多い。1700人入るホールもかなり満員に近い状態。演奏に入る前に深く瞑想してから弾き始める。椅子の高さを気にしたりやはり緊張しているのか、それとも一連の動作が集中のための儀式なのか。バッハとモーツアルトは技巧的にすぎる漢字だったが、リストのあたりにくると、だんだん曲のイメージと目にも留まらぬ指の動きがマッチしてくる。ラフマニノフ、バルトークはかなりこのひとに向いているかもしれない。バルトークが終わったときにいきなりステージに登場したのは調律師のおじさん。どうもキーが狂っていたらしい。調律をしている間にまたトカレフ君登場。ここの音が狂っているんだ、とばかりにあるキーをポンっと叩く。残り一曲で調律し直すというところをみると、このつぎのボロディンが彼にとって聞かせどころだったに違いない。このピアノ版だったん人の踊りとアンコールのローゼングラートのジャズ風の曲が今の彼には最もよくマッチした曲だと思う。そして最後のアンコールは、最初はなんだかわからなかったがやがておなじみのメロディーが。思わず客席からわき起こる拍手。(ピアノはスタンウェイ)
2000.3.26(日)(2:00pm開演)(3:30pm終演)
中林恭子・岡田龍之介 デュオコンサート
会場:りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館能楽堂
フルート:中林恭子
チェンバロ:岡田龍之介
曲目:
B.マルチェロ/ソナタ ニ短調作品2−11
L.クープラン/クラヴサン組曲 ニ長調(チェンバロ・ソロ)
M.ブラヴェ/ソナタ ト短調作品2−4
(休憩15分)
モーツァルト/ソナタ ヘ長調 K.13
スカルラッティ/ソナタ ニ短調アレグロK.9(チェンバロ・ソロ)
       /ソナタ ニ長調アレグロK.21(チェンバロ・ソロ)
J.S.バッハ/ソナタ ロ短調BWV.1030
(アンコール:イベール/アントラフト)
(アンコール:モーツァルト/フルート四重奏曲よりアダージョ)
(料金:前売=1000円)脇7列6番
 りゅーとぴあは2000人規模のコンサートホール、700人規模の劇場のほかに400人規模の能楽堂もあるという贅沢な作り。その能楽堂でチェンバロとフルートのコンサートがあった。能舞台なので舞台の奥は簾越しに竹林が作られ、外の風にゆれている。こういう舞台で古楽を聴くのもいい。ベネデット・マルチェッロ(1686〜1739)はヴェネチア共和国の要職を勤めたという多彩な経歴の持ち主で、オリジナルはリコーダーのための作品。ルイ・クープラン(1626〜1661)は有名なフランソア・クープランの叔父にあたる人で、代々パリのサン・ジェルヴェ教会のオルガニストの地位を占めた一族で最初にその地位についた人だという。ミシェル・プラヴェ(1700〜1768)もフランスの作曲家で当時最高のフルートのヴィルトゥオーゾでもあった。
 休憩後の一曲目はモーツァルトが8歳の時にロンドンで作曲したもの。オリジナルはフルートソナタというよりはフルート伴奏つきのチェンバロのためのソナタで、それを主旋律をフルートに移した編曲版での演奏。8歳の曲とは思えぬ、すでに”モーツァルト”の音楽そのものであり、全く驚嘆させられる。
 しかし、新潟で行われるコンサートも実に幅広く、しっかりしたものであることを再認識したコンサートだった。
2000.3.25(土)(11:15am開演)(12:00pm終演)
りゅーとぴあ オルガンプロムナードコンサート10
会場:りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館コンサートホール
オルガン:吉田 恵(りゅーとぴあ専属オルガニスト)
曲目:
J.S.バッハ/トッカータ、アダージョとフーガ ハ長調BWV.564
J.アラン/クレマン・ジャヌカンのテーマによる変奏曲
M.レーガー/ハレルヤ、ほむべき神はわが心の喜び
(入場無料)1階15列36番
コメント:
 ほぼ月1回ペース(年10回)で開かれていた無料コンサートの今年度最後のコンサート。私が聞くのは二回目だが、前回に比べると観客のマナーも多少向上して演奏中に席を移動する人はかなり減った。こういうコンサートは普段コンサートに足を運ばない人も多いと思うが、やはり最低限のマナーを守るようにしないといけないと思う。最初のころはもっとひどかったらしいけれど。
 さて毎回プログラムを考えるのも大変だと思うが、今回もバッハを冒頭に、印象派とも言うべきアランの曲をはさんで最後はレーガーのハレルヤで盛り上がって終了。なかなか考え抜かれたプログラムと思う。特にレーガーは足使いもかなり複雑で演奏もかなり大変そうな曲だった。さて、来年度はコンサート回数は5回に減るというが、こういうコンサートは細く長く続けてほしいものだ。
2000.3.24(金)(7:00pm開演)(8:50pm終演)
だいしライフアップコンサート
毛利伯郎チェロ・リサイタル
会場:だいしホール(新潟市)
チェロ:毛利伯郎(読売日本交響楽団ソロチェリスト)
ピアノ:諸田由利子
曲目:
シューマン/幻想小曲集 イ短調作品73
ベートーヴェン/チェロ・ソナタ第3番 イ長調作品69
(休憩20分)
メンデルスゾーン/協奏的変奏曲 ニ長調作品17
ラフマニノフ/チェロ・ソナタ ト短調作品19
(アンコール:サン=サーンス/白鳥)
(料金:全席自由=2000円)E列6番
コメント:
 チェロのソナタというのはあまり聞いたことがないので今日の曲目は全て初めて聞く曲ばかり。そのせいか聴衆も少なくちょっとさびしい。毛利さんの弾き方はかなり力を込めた弾き方で、大きな息づかいが客席まで聞こえてくる。15分程度の短い曲が多く、最後のラフマニノフが30分の大曲。ただこの曲はピアノの比重が高い感じでピアノの力不足を感じた。
2000.3.15(水)(7:00pm開演)(8:50pm終演)

オーケストラ・アンサンブル金沢 新潟公演
会場:新潟市民芸術文化会館(りゅーとぴあ)コンサートホール
指揮:岩城宏之
ヴァイオリン:マイケル・ダウス
曲目:
チャイコフスキー/アンダンテ・カンタービレ(弦楽四重奏曲第1番ニ長調作品11より第2楽章)
チャイコフスキー/ヴァイオリン協奏曲 ニ長調作品35
(アンコール:バッハ/無伴奏ヴァイオリン・ソナタ ハ長調より)
(休憩15分)
ベートーヴェン/交響曲第7番 イ長調作品92
(アンコール:グルック/ミュゼット)
(料金:B席=4000円)3階1列16番
コメント:
 アンサンブルとは言いながら、2管編成の40人のオーケストラ。東京公演も聞いたことがあるので今回が二度目である。コンサートマスターが独奏者となってチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲を演奏したのだが、例によってソリストとしてのカリスマ性が足りない気がした。そういう意味で後半のベートーヴェンの第7交響曲の方が出来が良い感じ。まあベートーヴェンは誰がやってもそこそこいけるということもあるが。岩城宏之さんも歩くのがつらそうで、ちょっといたいたしい感じ。終演後はCD購入者にサイン会も催していたけど、指揮者がサイン会をするのもちょっとめずらしい。
2000.3.10(金)(7:00pm開演)(8:45pm終演)

小山実稚恵 ピアノ・リサイタル
会場:見附市文化ホール アルカディア(新潟県)
曲目:
モーツァルト/幻想曲 ニ短調K.397(385g)
スクリャービン/エチュード 嬰ニ短調作品8−12
スクリャービン/ソナタ第2番 嬰ト短調作品19「幻想ソナタ」
ショパン/ノクターン第20番 嬰ハ短調 (遺作)
ショパン/ポロネーズ第5番 嬰ヘ短調作品44
(休憩15分)
ショパン/24の前奏曲作品28
(アンコール:ショパン/マズルカ 作品67−4)
(アンコール:プロコフィエフ/悪魔的暗示)
(アンコール:スクリャービン/左手のノクターン)
(料金:自由席=2000円)24列12番
コメント:
 新潟市から車で約1時間の見附市。雪のない新潟市と違ってこちらはまだ雪の積もっている街である。この町に6年前に出来たアルカディアホールのご自慢はベーゼンドルファーのピアノ。オープン当初からの念願かなって小山実稚恵さんのリサイタルが実現したとのことである。小山実稚恵さんのリサイタルとあらば、河内長野までいった私である。当然このリサイタルははずせない。ところが、会場はかなり空席が目立つ。1000人程収容のホールにやっと300人というところ。地方でのクラシックコンサートは小山さんほどの実力者といえどもこの程度の動員力かと寂しい思い。公共ホールの主催ということもあって宣伝も足りないのかと思うが、もうちょっとなんとかならないかと思う。
 演奏はもちろん、素晴らしいもので、聴衆が少ないからと手を抜くような小山さんではなかった。一台の楽器でこれほどまでに豊かな音色が奏でられるというピアノの素晴らしさを改めて実感した。今回のプログラムは小山さんの好きな曲目という感じで思い入れもたっぷりの演奏。アンコールの最後には左手のノクターン。演奏後サイン会があったので、思わず左利きなんですか、と間抜けな質問をしたら、そうではなくて、この曲が好きなのだということだった。小山さんの声を初めて聞いたのだが、力強い演奏の印象と違って、本当に可愛らしいすてきな声でした。本当に最高のひとときでした。
2000.3.2(木)(7:00pm開演)(9:30pm終演)
茂木大輔のオーケストラ人間的楽器学
「繊細vs豪快」〜オーボエとトロンボーン
会場:新潟市民芸術文化会館(りゅーとぴあ)コンサートホール
オーボエ/指揮:茂木大輔(N響首席オーボエ奏者)
指揮/ヴァイオリン:斎藤真知亜(N響第1ヴァイオリンフォアシュピーラー)
管弦楽:人間的楽器楽オーケストラ
コンサートマスター:篠崎史紀(N響コンサートマスター)
第1部:オーボエ
独奏:茂木大輔
曲目:
チャイコフスキー/組曲「白鳥の湖」より「情景」
ヘンデル/「王宮の花火の音楽」より
 (賛助出演:新潟オーボエ協会メンバー)
モーツァルト/オーボエ協奏曲より第1楽章
ロッシーニ/歌劇「絹の梯子」序曲
ラヴェル/「クープランの墓」よりプレリュード
ブラームス/交響曲第1番より
シューベルト/交響曲第7番「ザ・グレート」第2楽章より
ボロディン/「イーゴリ公」より「ダッタン人の踊り」
ベルリオーズ/幻想交響曲より
R.シュトラウス/交響詩「ドン・ファン」より
第2部:トロンボーン
ゲスト:神谷 敏(N響首席トロンボーン奏者)
曲目:
ワーグナー/歌劇「ローエングリン」第3幕への前奏曲
ワーグナー/コラール
モーツァルト/レクイエムより
ベートーヴェン/交響曲第5番「運命」終楽章より
ベルリオーズ/ラコッツィ行進曲より
スッペ/詩人と農夫
シベリウス/交響詩「フィンランディア」より
スメタナ/「モルダウ」より
ラヴェル/「ボレロ」より
コダーイ/「ハーリ・ヤーノシュ」第4曲
ブラームス/交響曲第2番終楽章より
(アンコール:ハチャトゥリアン/「剣の舞」)
(料金:S席=3500円)1回2列26番
コメント:
 茂木さんの人間的楽器学オーケストラが三鷹を飛び出して新潟にやってきた。まるで私が新潟に引越たのを追っかけてきたような感じだが奇しき因縁という感じだが、本当は新潟にオーボエによるアマチュア楽団があるというのが理由のようだ。この楽団によって「王宮の花火の音楽」を本来のオーボエとファゴットらによるスタイルで聞かせたいというのが茂木さんの狙いというわけで、今回新潟だけでの演奏ということである。
 前半のプログラムはオーケストラに新しいオーボエ奏者(茂木さん)がオーディションを受けるというスタイルで、言ってみれば茂木さんの腕前を存分に楽しんでもらおうという趣向。これは案外茂木さん自身が司会するよりもうまい演出だったかもしれない。ただし、例によって司会の女性がちょっと気が利かないのが困りものなのだけれども。
 後半のトロンボーンになると、いつものことながら9時を回ってしまい、聴衆に疲れが出てくる。いろいろな曲の断片をちょっとだけ聞き続けるというのは、意外と疲れるものなのだ。オーケストラのメンバーが贅沢なだけに、もったいないコンサートであることは確かだと思う。
2000.2.27(日)(1:30pm開演)(4:50pm終演)
東京二期会オペラ劇場(2000都民芸術フェスティバル参加公演)
会場:東京文化会館大ホール
モーツァルト/歌劇「魔笛」全二幕
字幕付き原語上演/台詞日本語(実相寺昭雄書き下ろし)
台本:E.シカネーダー
演出:実相寺昭雄
指揮:天沼祐子
美術:唐見 博
照明:牛場賢二
衣装:渡辺園子
舞台監督:小栗哲家/幸泉浩治
公演監督:多田羅迪夫
合唱:二期会合唱団/二期会オペラスタジオ予科生/東京芸術大学音楽学部声楽家有志
管弦楽:新星日本交響楽団(コンサートマスター:三浦章弘)
出演:
ザラストロ:池田直樹
タミーノ:福井 敬
弁者:木村俊光
第1の僧侶:秋山 徹
第2の僧侶:宮崎義昭
夜の女王:佐竹由美
パミーナ:大倉由紀枝
侍女1:渡辺美佐子
侍女2:菅 有実子
侍女3:岩森美里
童子1:半田美和子
童子2:池田香織
童子3:藤井亜紀
パパゲーノ:今村雅彦
パパゲーナ:安陪恵美子
モノスタトス:牧川修一
武士1:大野徹也
武士2:小田川哲也
大蛇:横田博志
とまり木:上杉陽一(劇団「円」)
(料金:B席=8000円)3階L2列20番
コメント:
 これは一昨年、芸大定期で観た実相寺演出そのままである。ウルトラ怪獣が出てくるところ、モノスタトスがリーゼントのお兄ちゃんであるところ、舞台装置もほぼ同様。台詞が日本語になったのでわかりやすくなっているが、その分、時事ネタがはいってちょっとくだけすぎか。新国立の「こうもり」もそうだが、日本では笑いをとろうとするとどうしても時事ネタになってその分雰囲気がそがれる。モーツァルトのオペラを見に来ているファンは18世紀のヨーロッパにタイムスリップしたいと思っているのに、リーゼント兄ちゃんやら出てくると興ざめになってしまう。演出するほうとすれば自分のオリジナリティーを出したいと思うだろうし、そのへんがミスマッチなのかもしれない。やっぱりオペラはコスチューム・プレイに限ると思うのは私だけか?
2000.2.26(土)(2:00pm開演)(3:50pm終演)
NHK交響楽団 第1402回定期演奏会
2月CプログラムBR> 会場:NHKホール
指揮:レナード・スラトキン
チェロ:スティーヴン・イッサリース
管弦楽:NHK交響楽団
コンサートマスター:篠崎史紀
曲目:
ウェーバー/オペラ「オイリアンテ」序曲
バーバー/チェロ協奏曲作品22
(アンコール:ダニエル・シャフラン編グルジア民謡)
チャイコフスキー/交響曲第5番 ホ短調作品64
(料金:E(自由)席=1520円)3階10列23番
コメント:
 今日の演奏はチャイコフスキーの第4楽章の拍手のお手つきが話題になってしまった。まあ、チャイコフスキーの曲は、途中でつい拍手をしたくなるような場面が多い。N響定期の出来事としては数年前の悲愴の終楽章直後のこれみよがしな拍手以来の事件。(もしや同じ人じゃないだろなあ。)しかしさすがN響定期とあってつられて拍手するひとは皆無だった。
 スラトキンさんのチャイコフスキーは自分の知っている曲とは全く違う曲のような演奏だった。何というか、ハリウッド映画の音楽のようなのだ。指揮者によってこれほどまでに曲は変わってしまうというのが面白い。バーバーについては、初めて聞くし何とも言えない。まあ、思った通りの曲でした。
2000.2.19(土)(6:30pm開演)(8:35pm終演)
だいしライフアップコンサート
会場:だいしホール(新潟市)
演奏:アンサンブルだいし
 ヴァイオリン:稲庭 達(大阪センチュリー交響楽団コンサートマスター)
 ヴァイオリン:伊藤美香
 ヴィオラ:奥村和雄
 チェロ:渋谷陽子
 コントラバス:西田直文(NHK交響楽団首席奏者)
 ピアノ:田中幸治
曲目:
モーツァルト/ディヴェルティメント ヘ長調K.138
 (稲庭、伊藤、奥村、渋谷、西田)
ドヴォルザーク/弦楽五重奏曲第2番 ト長調作品77
 (稲庭、伊藤、奥村、渋谷、西田)
シューベルト/ピアノ五重奏曲イ長調「鱒」作品114 D.667
(アンコール:「鱒」第4楽章)
(料金:全席自由=1500円)3列8番
コメント:
 先月の新潟シンフォニックアンサンブルの中心メンバーにN響首席コントラバス奏者の西田直文さんを加え、室の高い演奏を聴かせてくれた。会場が300人と小さいこともあってチケットは早々に完売、当日も補助椅子が出るほどの大入りだった。会場が小さいということは、より演奏者が間近に見えるということで、演奏者の指使いや弓使いもよく見える。オーケストラとはまた違った楽しみ方がある。
 演奏の方はもちろん素晴らしく、モーツァルトは何度か聴いたおなじみの曲で親しみやすい曲。モーツァルト16歳の作品というからすごい。ドヴォルザークの弦楽五重奏は初めて聴く曲。チェロのメロディーがドヴォルザーク独特だ。シューベルトの鱒は第4楽章が教科書にも載っているため有名だが、その他の楽章もなかなかいい。特に第3楽章と第4楽章がいいと思う。この曲はピアノと弦楽器が各1人という編成で他の曲がアンコールで弾けないということである。ぴあのは珍しく(?)ベーゼンドルファーであった。
2000.2.17(木)(7:00pm開演)(8:45pm終演)
JTアートホール 室内楽シリーズ
イタリアン・バロックの世界 〜ヴィヴァルディの夕べ〜
会場:JTアートホール
チェンバロ:小林道夫
フルート:佐久間由美子
オーボエ:小林 裕
ファゴット:吉田 将
ヴァイオリン:小森谷 巧
ヴァイオリン:山本友重
チェロ:山本裕康
曲目:
<ヴィヴァルディ>
室内協奏曲 ヘ長調RV99 P.323
 (佐久間、小林、吉田、山本友、山本裕、小林)
2つのヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ「ラ・フォリア」ニ短調作品1−12RV63
 (小森谷、山本友、山本裕、小林)
フルート、オーボエ、ファゴットのための協奏曲ト短調RV103 P.402
 (佐久間、小林、吉田)
室内協奏曲 ニ短調RV96
 (佐久間、吉田、小森谷、山本裕、小林)
フルート、ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ ニ長調RV84
 (佐久間、小森谷、山本裕、小林)
室内協奏曲ト短調RV107 P.360
 (佐久間、小林、吉田、山本友、山本裕、小林)
(アンコール:室内協奏曲RV95より第3楽章)
(アンコール:室内協奏曲 ヘ長調RV99 P.323より第1楽章)
(料金:全席指定=3000円)15列10番
コメント:
 JTアートホールは虎ノ門のJTビルの中にある、定員312人の小ホールである。椅子は可動式でコンサート専用ではなく、高層ビルに義務づけられたスペース。ここで行われている室内楽シリーズは一流のソリストによる意欲的なもので、今日のヴィヴァルディも日頃あまり演奏されないものだが、素晴らしい演奏だった。ヴィヴァルディというと「四季」が有名になりすぎて、逆にそのほかの曲が霞んでしまった印象があるが、数多くの名曲を残している。近年そうした曲が少しずつ演奏されるようになってきているようだ。一つ一つの曲は短く、ロマン派のように最後が盛り上がったりしないのでちょっと物足りない気もするけれども、「フルート、オーボエ、ファゴットの協奏曲」などモダンな感じのする曲も多い。これからもっともっと演奏される機会も増えるだろうと思う。
2000.2.13(日)(2:30pm開演)(4:40pm終演)
新星日響 ザ・ベスト・クラシックスVol.36
会場:東京芸術劇場 コンサートホール
指揮:オトマール・マーガ
ヴァイオリン:三浦章広(首席コンサートマスター)
管弦楽:新星日本交響楽団
曲目:
<オール・ベートーヴェン・プログラム>
序曲「コリオラン」作品62
ヴァイオリン協奏曲 ニ長調作品61
交響曲第6番 ヘ長調「田園」作品68(ベーレンライター新校訂版)
(アンコール:モーツァルト/「皇帝ティトウスの慈悲」序曲)
(料金:C席=3300円)3階J列38番
コメント:
 ヴァイオリン協奏曲はソリストがコンサートマスターということで、例によってちょっと力不足という印象。コンマスとソリストの性格の差をどうしても感じてしまう。田園交響楽は定番だけれども定番には定番の良さがある。ちょっとベーレンライター版は軽い印象だけれども。アンコールのモーツァルトもチャーミングで良かった。
2000.2.10(木)(7:00pm開演)(8:30pm終演)
ロス・インディオス・タクナウ コンサート
会場:だいしホール(新潟市)
リードギター(兄):ネルソン・アベル・タクナウ
サイドギター(弟):ネストル・カチョ・タクナウ
ご案内:瀬賀倫夫(ロス・デル・セキヤ)
曲目:
ヴィロード/エル・チョクロ
ユパンキ/トゥクマンの月
オルティス、マルケス/君しのぶ夜
バリオス/パラグアイ舞曲
グランダ/ニッケの花
ブルネリ、ロペス/わが人生の夢
ロドリゲス、マローニ、コンタルシ/ラ・クンパルシータ
ピアソラ/アディオス・ノニーノ
アバロス/あばら屋のチャカレラ
カラバヤール/風の中の小鳥のように
ザバラ/せまい道
カッスティーヨ、ヤコペッティ/フフイの雨が好き
ロブレス/コンドルは飛んで行く
七沢公典/与作
カルドーゾ/鐘つき鳥
(アンコール:サン・ロレンソ)
(アンコール:花まつり)ほか
(料金:全席自由=4000円)3列7番
コメント:
 フォルクローレのギターデュオ、ロス・インディオス・タクナウのコンサート。定員300人くらいの小ホールなのにどでかいPAを通して大音響にしているけれども、これはPAなしでもよかったと思う。新潟でのギターコンサートになると必ず登場する地元フォルクローレ奏者の瀬賀倫夫さんが案内と通訳をして楽しく盛り上げる。こういうコンサートの聴衆はほとんどが年輩の方々であった。
 演奏の方は抜群のテクニックととても60歳を越えているとは思えぬ若々しい声(特にお兄さんのネルソン)でびっくりした。アンコールではロス・デル・セキヤの二人も参加して賑やかなフィナーレとなった。
2000.2.6(日)(2:00pm開演)(4:00pm終演)
日本フィル 第102回サンデーコンサート
「マエストロ・コバケンのスプリング・ポップス2000」
会場:東京芸術劇場 コンサートホール
指揮:小林研一郎
管弦楽:日本フィルハーモニー交響楽団
曲目:
スメタナ/歌劇「売られた花嫁」序曲
スメタナ/連作交響詩「わが祖国」より
  ヴィシェフラド(高い城)
  ヴルタヴァ(モルダウ)
ドヴォルザーク/スラヴ舞曲第10番「マズルカ」作品72−2
ドヴォルザーク/スラヴ舞曲第8番「フリアント」作品46−8
リスト/交響詩「レ・プレリュード(前奏曲)」
リスト/ハンガリー狂詩曲第2番 嬰ハ短調
ベルリオーズ/ハンガリー行進曲(ラコッツィ行進曲)
(アンコール:J.S.バッハ/G線上のアリア)
(料金:C席=3000円)3階K列45番
コメント:
 2日で3つのコンサートづけである。今日は日フィルの気楽なサンデーコンサート。席は東京芸術劇場の裏特等席(一番後ろ)である。もしかしたらここは最も音響がいいかもしれない。コバケンさんのマイクなしの声がちゃんと聞こえるし、フルートやオーボエの音、第2ヴァイオリンの音もクリアーに響く。シンバルや大太鼓の音はうるさすぎるくらい。低音部はちょっときついけれども、NHKホールとは雲泥の差である。そのせいか、ここはあまり値段は安くならないようだ。最近ではホールの席によって料金はきちんと差がついてきていて、東京オペラシティコンサートホールのバルコニー席は視覚的なストレスがあるので非常に安かったりする。天井桟敷派としてはこういう席が狙い目なのだが。
 さて、チェコフィルでもタクトをとっているコバケンさん、さすがスラヴものはお手のもの。楽しいコンサートになった。おしゃべり好きという点では井上道義さんと双璧だろう。そして日フィル恒例、最後は指揮者ともども団員全員が客席に向かって頭をさげるのであった。
2000.2.5(土)(7:00pm開演)(9:10pm終演)
ミッシャ・マイスキー チェロ・リサイタル
バッハ無伴奏チェロ組曲連続全曲公演 第2日
会場:サントリーホール
曲目:
J.S.バッハ/無伴奏チェロ組曲第3番 ハ長調BWV.1009
J.S.バッハ/無伴奏チェロ組曲第2番 ニ短調BWV.1008
J.S.バッハ/無伴奏チェロ組曲第6番 ニ長調BWV.1012
(アンコール:J.S.バッハ/無伴奏チェロ組曲第4番よりプレリュード)
(アンコール:J.S.バッハ/無伴奏チェロ組曲第5番よりサラバンド)
(アンコール:J.S.バッハ/無伴奏チェロ組曲第1番よりプレリュード)
(アンコール:カタロニア民謡=カザルス編/鳥の歌)
(料金:B席=6000円)2階RD4列10番
コメント:
 バッハ没後250年だそうで、毎日バッハを弾きたい、というマイスキーにとって、今年はそれが実現できるかもしれない年になりそうだ。この日本ツアーも1月15日から全国を回って明日の熊本まで全国をまわっている。その間バッハの無伴奏だけ弾くというのは大変だと思うのだが、彼にとってそれはとてもうれしいことらしい。
 この日の演奏も素晴らしいの一言につきる。満員の聴衆がしわぶきひとつせず、じっと聞き入っているというリサイタルはそうそうないのではないか。特にアンコールの鳥の歌では、耳鳴りがするくらいの静寂の間を彼のチェロの音色だけが響き渡り、終わってから爆発したような拍手につつまれた。やはり最高のチェリストである。
 演奏後、サイン会があり、買ったCDにサインをしてもらった。前に所沢でのリサイタルの時にもサイン会をしていたし、こうした気さくさもマイスキーの魅力で、首都圏で7回ものリサイタルを開けるファンの多さにつながっているのだと思う。それにしても、最後まで放りっぱなしだった花束がちょっときがかりだったけど。きっともう一曲アンコールするつもりだったのかも。
2000.2.5(土)(2:00pm開演)(4:00pm終演)
NHK交響楽団 第1399回定期演奏会
1月Cプログラム
会場:NHKホール
指揮:イヴァン・フィッシャー
ヴァイオリン:ジェームズ・エーネス、チェロ:ミクローシュ・ペレーニ
管弦楽:NHK交響楽団
コンサートマスター:堀 正文
曲目:
ブラームス(I.フィッシャー)/ハンガリー舞曲第11番 イ短調
ブラームス(I.フィッシャー)/ハンガリー舞曲第4番 ヘ短調
ブラームス(ドヴォルザーク)/ハンガリー舞曲第21番 ホ短調
ブラームス/ヴァイオリンとチェロのための協奏曲 イ短調作品102
猿谷紀郎/FLAIR of the SEEDS
ストラヴィンスキー/バレエ組曲「火の鳥」(1919)
(料金:E(自由)席=1520円)3階11列30番
コメント:
 イヴァン・フィッシャーはN響との共演は3回目ということで、前回の98年の「N響の夏」は聴いていないのだけれども今回のプログラムもハンガリーを舞台にしたブラームス中心のプログラム。ヨーロッパ人にとっては異国的なハンガリーの音楽を、ハンガリー人のイヴァン・フィッシャーの編曲による、いわばオリジナルな形の演奏というところ。でも、こういう民族的な音楽がなんとなく懐かしく感じるのはどういうわけだろう。次の二重協奏曲、独奏者二人はそんなに悪くないけれども、すごい!というところまでは感じなかった。
 次の曲は武満徹の追悼コンサートのためにロンドン・シンフォニエッタの委嘱で書かれたものの日本初演。こういう現代曲は他の曲と区別がつかない。騒音とも区別がつかないが。せめてリズムなりメロディーなりがはっきりしているとそれなりに聴けるのだが。
 火の鳥はやはりすばらしい曲である。スヴェトラーノフの演奏(1997年9月N響定期)にはかなわないと思うけれどもなかなか聴き応えのある演奏だった。でも、やっぱり1945年版の方が好きだな。
2000.1.29(日)(6:00pm開演)(8:30pm終演)
東京交響楽団 第5回新潟定期演奏会
〜望郷の作曲家〜
会場:りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館コンサートホール
指揮:飯森範親
チェロ:アンリ・ドゥマルケット
管弦楽:東京交響楽団
コンサートマスター:深山尚久
曲目:
ドヴォルザーク/序曲「フス教徒」作品67
ドヴォルザーク/チェロ協奏曲 ロ短調作品104
ベルリオーズ/幻想交響曲−ある芸術家の生涯のエピソード−作品14
(アンコール:モーツァルト/レ・プチ・リアンよりパントマイム)
(料金:C席=2500円)2階E5列10番
コメント:
 東響の新潟定期演奏会も5回目ということですっかり定着しているような感じである。来シーズンも5回の定期演奏会が予定されており、ワッツ、パユといった一流のソリストとの共演は楽しみである。2時間半で東京へ出られる新潟市であるが、やはりこうした地方都市に居ながらにして一流のオーケストラがそれも定期公演をしてくれるというのはうれしい限りである。このような動きは各オーケストラに広がっていて、N響なども地方での定期公演を行うようになってきている。どんどんメディアが発達して簡単に一流の演奏が楽しめる時代ではあるけれども、逆に生のステージに触れるということがとても贅沢な物になってきているのだと思う。
 さて、今日のプログラム、20分の休憩を入れて2時間半に及び、ちょっと疲れたけれども、内容は非常に充実していた。特に幻想交響曲は、ステージ横の席だったため、ティンパニがよく見えて面白かった。面白かったと言えば、第3楽章のオーボエのバンダが自分の席のすぐ横だったため、遠いつのぶえが間近に聞こえるということになってしまった。
 東響は4月には定期演奏会だけでなく、もうちょっとくだけたサンデーコンサートも予定しており、ますます市民にとって身近なものになりつつあると感じた。
2000.1.20(木)(7:00pm)
だいしライフアップコンサート
新潟シンフォニック・アンサンブル
会場:新潟市民芸術文化会館(りゅーとぴあ)コンサートホール
指揮:秋山和慶
オルガン:イヴ・ラファルグ(札幌コンサートホール専属)
ティンパニ:近藤高顯(新日本フィル首席奏者)
管弦楽:新潟シンフォニック・アンサンブル
コンサートマスター:稲庭 達(大阪センチュリー交響楽団コンサートマスター)
曲目:
ブリテン/シンプル・シンフォニー 作品4
プーランク/オルガン、弦、ティンパニのための協奏曲
ドヴォルザーク/弦楽セレナード ホ長調作品22
(アンコール:グリーク/「2つの悲しい旋律」より過ぎ去りし春)
(料金:A席=1500円)1階1列16番
コメント:
 新潟にも室内楽団ができるということで楽しみにしていたコンサート。入り口付近で母がギタークラブの知人と話をしていた。息子さんが出演されているんですって。どちらのパートを?え、こんさーとますたー?稲庭さんのお母さんであった。
 今回のオーケストラは第四銀行のメセナ活動として新潟出身・在住の演奏家を中心に組織されたもので、各首席奏者は第2ヴァイオリン伊藤美香、ヴィオラ奥村和雄、チェロ:渋谷陽子、コントラバス上田淳の各氏である。
 今日の席は最前列ということもあって、ことにコンサートマスターの迫力ある演奏を間近に見られた。曲はどれも初めて聴く曲だったが、美しい曲でことにドヴォルザークの弦楽セレナードは切れのある秋山氏のタクトによって素晴らしい演奏だった。コンサートマスターの稲庭氏はさすがに大オーケストラの貫禄十分で、譜めくりも自ら行う熱の入れようだった。当面このオーケストラは3年間継続する予定とのことだが、3年で終わらずに発展していって欲しいと思う。

(この演奏の模様は1月28日(金)午後6:00〜6:50NHK−FM(新潟県域)で放送されました)


2000.1.16(日)(3:00pm)
茂木大輔のオーケストラ人間的楽器楽
第7回「安定感抜群」〜ヴィオラとホルン〜
会場:三鷹市芸術文化センター 風のホール
指揮/進行:茂木大輔
管弦楽:人間的楽器楽オーケストラ
コンサートマスター:永峰高志
第1部ヴィオラ
ゲスト:川本嘉子(東京都交響楽団首席ヴィオラ奏者)
曲目:
J.シュトラウス/トリッチ・トラッチ・ポルカ
ラフマニノフ/ピアノ協奏曲2番 第3楽章より
ブラームス/交響曲第1番より
ベートーヴェン/交響曲第5番より
       /交響曲第9番「合唱付き」より
モーツァルト/アイネ・クライネ・ナハトムジークより
      /交響曲40番より
J.S.バッハ/ブランデンブルク協奏曲第6番より
ドヴォルザーク/弦楽四重奏曲「アメリカ」より
バルトーク/管弦楽のための協奏曲より
ブルックナー/交響曲第4番「ロマンティック」より
チャイコフスキー/交響曲第6番「悲愴」より
ブルッフ/ロマンスより
第2部ホルン
ゲスト:樋口哲生(NHK交響楽団首席ホルン奏者)と東京ホルン・クァルテット
曲目:
ヘンデル/水上の音楽より
古い酒場で
ウェーバー/魔弾の射手より狩りの合唱
J.S.バッハ/ブランデンブルク協奏曲第1番より
ベートーベン/交響曲第3番「英雄」より
      /ピアノ協奏曲第5番「皇帝」より
      /交響曲第9番「合唱付き」より
チャイコフスキー/交響曲第5番より
        /くるみ割り人形より花のワルツ
        /ピアノ協奏曲第1番より
        /交響曲第4番より
ラヴェル/亡き王女のためのパヴァーヌより
R.シュトラウス/ばらの騎士より
        /ドンファンより
        /英雄の生涯より
        /ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずらより
マーラー/交響曲第1番より
(アンコール:J.シュトラウス/狩りのポルカ)
(料金:全席指定=3500円)1階E列3番
コメント:
 おなじみ茂木大輔のオーケストラ人間的楽器楽の第7回。こうして見渡してみるとこのオーケストラ、そうそうたるメンバーである。東京ホルン・クァルテットにしたって各オーケストラの首席奏者であるわけだし、茂木さんの人脈の広さが伺われる。オーケストラメンバーはなかなか忙しくて他のオーケストラの演奏を聴くこともできないと言われているが、最近ではそれぞれのオーケストラメンバーが室内楽をやったりいろいろな活動が増えて来つつあるような気がする。こうした試みもいろいろな音楽家たちの刺激になっているのかもしれない。
 ところで、今回の楽器だが、ヴィオラといえばかなり地味なイメージだが、こうして並べてみると結構重要な旋律を担当することも多い。ヴァイオリンとチェロという独奏楽器の間をつなぐ役割というのが主なところだが、それ以上に奥行きの深い楽器だということだ。
 一方、ホルンの方は、ベートーヴェンの時代には自然倍音の音階しか出せない、未完成な楽器だったということで、この楽器が完成してくる19世紀に入ってワーグナーやR.シュトラウスがホルンを多用しているのもそういう理由があるのだ。殊にR.シュトラウスは父親がホルン奏者だったこともあり、ホルンが一番きれいに聞こえる作曲方を熟知していたという。なるほうどそういわれて聴き直してみると、どの曲もホルンが華やかに鳴り響くのである。
 さて、次回はいよいよ最終回だが、我が新潟にもやってきてくれるということで大いに楽しみである。
2000.1.15(土)(3:00pm)
ニューイヤー・オペラコンサート2000inサンアゼリア
会場:和光市民文化センター サンアゼリア第ホール
指揮:パスカル・ヴェロ
管弦楽:新星日本交響楽団
ソプラノ:腰越満美/細江紀子/持木文子
メゾ・ソプラノ:池上祥子/小畑朱美/林美智子
テノール:五郎部俊朗/永沢三郎/古澤 泉/持木 弘
バリトン:水野賢司、バス:高橋啓三
曲目:
ロッシーニ/歌劇「セヴィリアの理髪師」序曲
ロッシーニ/歌劇「セヴィリアの理髪師」より「今の歌声は」(池上)
ロッシーニ/歌劇「セヴィリアの理髪師」より「私は町のなんでも屋」(水野)
ロッシーニ/歌劇「チェネレントラ」より「悲しみと涙のうちに生まれ」(林)
プッチーニ/歌劇「修道女アンジェリカ」間奏曲
グノー/歌劇「ファウスト」より「この清らかなすまい」(古澤)
ドニゼッティ/歌劇「ドン・パスクワーレ」より「騎士はあのまなざしを」(細江)
ドニゼッティ/歌劇「愛の妙薬」より「人知れぬ涙」(五郎部)
プッチーニ/歌劇「マノン・レスコー」第3幕間奏曲
プッチーニ/歌劇「蝶々夫人」より「ある晴れた日に」(腰越)
チレア/歌劇「アドリアーナ・ルクヴルール」より「苦い悦び、甘い苦しみ」(小畑)
ビゼー/歌劇「カルメン」より「花の歌」(永沢)
マスカーニ/歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」より「ママも知るとおり」(持木文子)
ヴェルディ/歌劇「仮面舞踏会」第1幕前奏曲
ヴェルディ/歌劇「仮面舞踏会」より「永久に君を失えば」(持木弘)
ヴェルディ/歌劇「リゴレット」より「愛する美しい乙女よ」(細江、小畑、五郎部、水野)
ヴェルディ/歌劇「シモン・ポッカネグラ」より「悲しい胸の思いは」高橋啓三
ヴェルディ/歌劇「椿姫」より「乾杯の歌」(全員)
(アンコール:メリー・ウィドウのワルツ)
(料金=C席2000円)2階C8列17番
コメント:
 2000年最初のコンサートはヴィヴァルディの四季で、とカザルスホールにいってみたものの、当日券の発売はなく、和光市まで足を伸ばしてオペラコンサート聴くことにする。和光市民文化センターは、地方都市のコンサートホールは市役所(役場)に隣接しているという法則に従ってやはり市役所の隣にあった。チラシを見ると「東上沿線・有楽町沿線」とあることから沿線在住の歌手の出演によるコンサートらしい。演奏は新鋭パスカル・ヴェロ指揮する新星日響。パスカル・ヴェロは1959年生まれと私と同い年。フランスのリヨン生まれでボストン交響楽団の副指揮者を勤めた後1991年カナダのケベック交響楽団の音楽監督に就任、昨年から新星日響首席指揮者に就任した。こういう散漫になりがちな地方都市でのガラ・コンサートとあっても手を抜かず、しっかりした演奏ぶりが好印象だった。曲目も私にとっては聞き慣れない曲が多かったけれども、それぞれの個性が出てなかなか良かった。ホールの一番後ろの席だが、それほどステージから遠すぎるというわけでもなく、このホールのコンサートは値段の割りにお得だと思う。(3月5日の小山実稚恵さんのピアノリサイタルがS席3000円!)都心から有楽町線で30分くらいだし。

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