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2003年クラシックコンサートベスト



Tomoが聴いたベスト・コンサート

総評:
 2003年はコンサートに足を運ぶ回数もめっきり減ってしまいました。経済的な理由も大きいけれども、自分の中でコンサートが日常化してしまってあまり感動しなくなっている面もあるかとも思います。今年はついにウィーン・フィルを生で聞いたという特筆すべき年ではあるのですが、反面、100人のベクトルをひとつに合わせることができなければ、良い演奏には結びつかないということを考えさせられることにもなりました。来年はもうちょっとN響を聞いてみたいと思います。

【第1位】
2003年11月21日(金)
スウェーデン放送合唱団
会場:りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館コンサートホール
ヤン・サンドストレーム/「ラップ人のヨイク」
モンテヴェルディ/「アリアンナの嘆き」(私を死なせないで)
マンテヤルヴィ/「天体の組曲」
ヒルボルイ/ムウヲオアヱエユイユエアオウム(16声の混声合唱のための)
ブラームス/「愛の歌」(ワルツ集)作品52より
○今年のりゅーとぴあのラインナップを見た段階で、多分これが今年のベスト・ワンだろうなと思っていたとおり、期待に違わぬすばらしいコンサートだった。これほど高名ですばらしい合唱団のコンサートに思ったほど人が集まらぬ現実。

【第2位】
2003年5月17日(土)
ウィーン弦楽ゾリステン
会場:りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館コンサートホール
モーツァルト/ディベルティメント 変ロ長調K.137
グリーグ/組曲「ホルベアの時代より」作品40
ショスタコーヴィチ/室内交響曲 作品110
ドヴォルザーク/弦楽セレナード ホ長調作品22
○ウィーン・フィル本体よりも、このゾリステンの方が、実はウィーンフィルらしさが色濃く出ている。あの弱音のすばらしさは何度聞いても感嘆を禁じえない。

【第3位】
2003年11月12日(水)
Zephyr Tour 2003 会場:だいしホール
ヴィオラ:于波
ダブルベース:深沢功
ピアノ:新谷千晶
ヴァイオリン:稲庭達
○大阪センチュリーを離れた稲庭さんが参加しているクラシックとポップスの中間的なコンサート。稲庭さんの本領発揮で本当に楽しいコンサートだった。ポップスファンからもクラシックファンからもなかなか評価されない部分なので今後大変だと思うけれども、応援の意味もこめて3位にランクインです。

【第4位】
2003年3月21日(土)
茂木大輔シェフのおススメ9 J.S.バッハの誕生日に贈る名曲集
会場:三鷹市芸術文化センター・風のホール
指揮:茂木大輔
管弦楽:人間的楽器学管弦楽団
合唱:東京オラトリオ研究会合唱団(合唱指揮:郡司博)
「ヨハネ受難曲より」第1曲「主よ、私たちの統治者よ」、第39曲「聖なる亡骸よ、安らかに憩いたまえ」
ブランデンブルク協奏曲第3番
ブランデンブルク協奏曲第4番
管弦楽組曲第1番ハ長調
ブランデンブルク協奏曲第6番
○茂木さんのコンサートも最近は曲をちゃんと聞かせてくれるのでコンサートとしてだけ聞いても素晴らしい。もちろん独特の視点による解説が面白いのだが。そして茂木さんのすごいところは、同じことを二度やらない、という点。だからすべての茂木コンサートに足を運んでも常に新しい発見があるのだ。

【第5位】
2003年7月20日(日)
小山実稚恵ピアノ・リサイタル
スクリャービン&ラフマニノフ・シリーズ第4回
会場:彩の国さいたま芸術劇場音楽ホール
ラフマニノフ/リラの花、ひなぎく、楽興の時
スクリャービン/ピアノ・ソナタ第1番 ヘ短調作品6
スクリャービン/ピアノ・ソナタ第7番「白ミサ」作品64
○毎回茂木さんと小山さんをランク・インさせて進歩がなく、恥ずかしい限り。でも、良いものは何度聞いてもいいものだ。さいたまで小山さんが続けているリサイタル・シリーズ。こういう地味な企画を続けているのもすごいと思う。

【第6位】
2003年4月18日
バッハ・コレギウム・ジャパン受難節コンサート2003
会場:東京オペラシティ・コンサートホール
指揮:鈴木雅明
J.S.バッハ/マタイ受難曲BWV.224
○数ある声楽曲の中でも、バッハのマタイは最高である。それをBCJで聞く贅沢さ。だけどコンサートというのは、なんと言ってもパフォーマンスである。学術的研究成果の発表の場としてもあまりにもそういう面を強調しすぎると観客の支持は離れていってしまう。BCJはそういう面で微妙な位置にさしかかっているのかもしれない。そんなことからランクはちょっと下がってしまった。

【第7位】
2003年3月22日(土)
オペラ「ミカド」THE TOWN OF CHICHIBU(日本語上演)
会場:秩父宮記念市民会館大ホール(埼玉県秩父市)
台本:清島利典、音楽監督・指揮:榊原徹、演出・衣装:藤代暁子
出演: 薗田真木子、山口由里子、仲原篤子、勝又久美子、ミカド:吉江忠男、羽山晃生、吉川誠二、細岡雅哉
バレエ:NBAバレエ団、管弦楽:東京劇場管弦楽団
○ついに「秩父でミカド」を聞く。欧米では国民的な人気を誇りつつも英語圏以外では全く評価されないこのオペレッタを日本で上演するというのはなんとも愉快。モーツァルトのオペラだってストーリーはでたらめだったりするが誰もそんなことにめくじらを立てない。「ミカド」だってどんどん上演されるといいと思う。

【第8位】
2003年4月20日(日)
プッチーニ/オペラ「ラ・ボエーム」(全4幕・字幕付原語上演) 会場:新国立劇場オペラ劇場
台本:ジュゼッペ・ジャコーザ/ルイージ・イッリカ、原作:アンリ・ミュルジェ、芸術監督:五十嵐喜芳、演出:粟國淳、指揮:アントニオ・ピロッリ、合唱:新国立劇場合唱団/藤原歌劇団合唱団、児童合唱:杉並児童合唱団、管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
出演: ミミ:大岩千穂、ロドルフォ:オクタビオ・アレーバロ、マルチェッロ:牧野正人、ムゼッタ:崔岩光、ショナール:谷友博、コッリーネ:矢田部一弘、ぺノア:中村靖、パルピニョール:中鉢聡
○久しぶりに新国立劇場のオペラを鑑賞。当然天井桟敷だけれども、音響はとてもいい。いろいろ問題はあるかもしれないけれども、やはり新国立劇場のオペラってなかなか捨てがたい。願わくばもうちょっと安くしてくれると助かるんだけれども。

【第9位】
2003年1月12日(日)
ニュー・イヤー・ガラ・コンサート
会場:小出郷文化会館大ホール
ドップラー/ハンガリー田園幻想曲作品26
シュターラー/4本のチェロのためのソナタ
シューマン/ピアノ五重奏曲作品44
バーバー/弦楽のためのアダージョ作品11
チャイコフスキー/弦楽セレナーデ作品48
○小出郷で行われた日本を代表する演奏家と地元の若い人たちとの共演である。こういう演奏家と地元との交流を地道に続けている小出郷文化会館にエールを送りたい。

【第10位】
2003年11月9日(日)
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
会場:りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館コンサートホール
指揮:クリスティアン・ティーレマン
管弦楽:ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
ベートーヴェン/交響曲第6番へ長調「田園」作品68
R.シュトラウス/交響詩「英雄の生涯」作品40 ○まあ、こんなものか、というのが正直な感想だった。他のオーケストラと特にどう違うというわけでもない。ひとりひとりが実力者ぞろいなのかもしれないけれども、指揮者にそっぽ向いているような感じがして、その実力を集約させるところまで至らなかった。