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2002年クラシックコンサートベスト



Tomoが聴いたベスト・コンサート

総評:
 2002年もなんだかんだ言って、結構コンサートに行ってしまいました。東京でも聞いているのに、なぜかベスト10を選んだらすべて新潟で聞いたコンサートになってしまいました。なんとなく、東京でいいものを聞けるのは当たり前、っていう感じになっているのか、いやいや、こうしてラインナップを眺めてみると、新潟でも素晴らしいコンサートが行われているということでもあります。
 さて、来年はついにウィーン・フィルが新潟にやってきます。果たしてどんな演奏なのか、今からわくわくしてしまいます。ただ、そうした来新演奏家のコンサートも楽しみではありますが、地元の市民オーケストラや大学のオーケストラも、また違った意味で楽しさがある、ということです。新大管弦楽団のレベルはアマチュアとしてはかなり高いと思いますし、また、プロオケのコンサートでは聴けないような曲にも積極的に取り組んでいる地元の演奏家もいます。県知事が第九の合唱団にバスで参加する地域は全国的にも珍しいのではないでしょうか。新潟県民は、こうした知事がいることを誇りに思ってもいいと思います。そしてそれが、単なる人気取りではなく、本当の意味で芸術を愛する心からのものであるならば、新潟の街はもっともっと素晴らしい街になっていくと思います。
【第1位】
2002年5月23日(木)
フェルメール・クァルテット
会場:新潟市音楽文化会館ホール
モーツァルト/弦楽四重奏曲第15番 ニ短調K.421(ハイドン四重奏曲集から)
リゲティ/弦楽四重奏曲第1番「夜の変容」
ベートーヴェン/弦楽四重奏曲第8番 ホ短調作品59−2「ラズモフスキー第2番」
○弦楽四重奏はたいてい寝ている私ではありますが、その私を眠らせなかったというだけでもたいしたもの。とにかくこのアンサンブルの素晴らしさは筆舌に尽くしがたい。まさに目が覚めるクァルテット。弦楽四重奏が仰天の1位です。

【第2位】
2002年2月17日(日)
フランス・ガラ・コンサート
会場:小出郷文化会館大ホール
ピアノ:弘中孝/山口泉恵
ヴァイオリン:久保陽子/藤原浜雄/中村静香、ヴィオラ:店村眞積/村上淳一郎、チェロ:堀了介/長谷部一郎、コントラバス:星秀樹
フルート:白尾彰、クラリネット:山本正治、パーカッション:秋田円美、語り:花穂まりあ
ミヨー/2台のピアノのための「スカラムーシュ」より
フォーレ/「ドーリー」
サン・サーンス/組曲「動物の謝肉祭」(語り付き)
サラサーテ/「ナヴァラ」
ジャン・フランセ/「ヴァイオリン・ヴィオラ・チェロのためのトリオ」より
プーランク/音楽物語「小象のババール」(語り付き)
○小出郷文化会館は、数は少ないが非常に質の高いコンサートが開かれるので油断がならない。このガラ・コンサートのメンバーの豪華さといったらない。このメンバーで演奏された「動物の謝肉祭」は最高に素晴らしかった。

【第3位】
2002年4月3日(水)
日中国交回復30周年記念コンサート
厦門(あもい)愛楽楽団 新潟公演
会場:りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館コンサートホール
首席指揮者:鄭小瑛、指揮者:王鈞時、ピアノ:成嶋志保
徐振民/交響詩「辺境の村の音画」(中国単楽章管弦楽コンテスト受賞曲)
グリーグ/ピアノ協奏曲 イ短調作品16
何占豪、陳鋼/ヴァイオリン協奏曲「梁山伯と祝英台」
劉湲/交響詩篇「土楼反響」より、第1、2、4楽章
○最近、中国や韓国のオーケストラが急速に力をつけているそうだが、それを実感したコンサート。単なる西洋音楽ではない、新しい西洋と東洋の融合、そしてどことなく懐かしい響き。中国のオーケストラが日本人の心を打つのは、やはり技術だけではない、深い伝統に裏付けられた音楽の流れがあるのだと思う。日本のオーケストラも見習う点は多い。

【第4位】
2002年10月11日(金)
バーバラ・ボニー ソプラノ・リサイタル
会場:りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館コンサートホール
ソプラノ:バーバラ・ボニー
ピアノ:マルコム・マルティノー
シューマン/詩人の恋 作品48
シューベルト/愛のたより、春の夢、どこへ?、菩提樹、セレナーデ
リスト/少年漁師、ミニョンの歌、よろこびにあふれ、ライン河その美しき流れの、ローレライ
○とにかくミニョンの歌にしびれた。感動。その一語である。こんなに素晴らしいコンサートが、客席がいっぱいにならないのはどうしたことだろう?

【第5位】
2002年10月19日(土)
21世紀バッハに捧げる二夜 第一夜
会場:小出郷文化会館大ホール
ヴァイオリン:テディ・パパヴラミ
ピアノ:田中幸治
J.S.バッハ/無伴奏ヴァイオリンのためのパルティーナ第2番ニ短調BMV1004
イザイ/無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第3番ニ短調「バラード」
サラサーテ/カルメン幻想曲
フランク/ヴァイオリン・ソナタ イ長調
○またもや小出郷である。けれどもこのプログラムはだいしホールでもやりました。パパヴラミはなんとなく、ウィーンのホイリゲ(居酒屋)で1曲100シリングでツィゴイネルワイゼンを弾いてくれたシュランメルに似ていた・・・顔も、雰囲気も。

【第6位】
2002年4月29日(月祝)
ヴェルディ「レクイエム」長岡演奏会
会場:長岡市立劇場
指揮:船橋洋介
ソプラノ:緑川まり、メゾ・ソプラノ:坂本朱、テノール:井ノ上了吏、バス:高橋啓三
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団(コンサートマスター:平澤仁)
合唱:長岡ヴェルディ合唱団(合唱指導:山本義人/小澤和也、ピアノ:斉藤淳子)
○長岡の市民合唱も頑張っている。この「レクイエム」はかなり良かった。ソリストも一流どころ。ただ、客席のマナーが悪かったのが残念でした。

【第7位】
2002年10月27日(日)
東京交響楽団第18回新潟定期演奏会
会場:りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館コンサートホール
指揮:大友直人
ソプラノ:森麻季、バリトン:田中勉
混声合唱:にいがた東響コーラス(合唱指揮:宇野徹哉)
管弦楽:東京交響楽団(コンサートマスター:グレブ・ニキティン)
フォーレ/レクイエム 作品48
フランク/交響曲ニ短調
○長岡のヴェルディに対抗して、新潟はフォーレだぞ。ヴェルディがオペラ調なのに対して、このレクイエムは本当にやさしくて心癒される曲である。自分の葬式には是非聞きたいものだ。(って聞けないぞ)。フランクの交響曲もよかった。パパヴラミのコンサートでのソナタもよかった。結構フランクを立て続けに聞いて気に入ってしまった。

【第8位】
2002年11月13日(水)
エストニア・フィルハーモニック室内合唱団
会場:りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館コンサートホール
指揮:ポール・ヒリアー
合唱:エストニア・フィルハーモニック室内合唱団
ジョスカン・デ・プレ/サルヴェ・レジーナ
ジェズアルド(ストラヴィンスキー編)/3つの聖なる歌
アルヴォ・ペルト/勝利のあとで
ドミトリー・ボルドニャンスキー/主よ、わが終わりをお知らせください
パルダッザーレ・ガルッピ/肉体をまといあなたは眠りにつきました
ジュゼッペ・サルティ/いまや天の御力が
ベンジャミン・ブリテン/聖チェチーリア賛歌
ハワード・スケルトン/起きて、いとしいひと(日本初演:エストニア・フィルハーモニック室内合唱団委嘱)
マイケル・テヒペット/5つの黒人霊歌〜オラトリオ「われらが時代の子」より
 1.そっと逃げよう、2.わたしの悩みはだれも知らない、3.進め、モーゼよ、4.もうすぐだ、5.深い川
○エストニア・フィルはもう前回の来日で実力を知っているので、安心して聞いていられる。素晴らしい歌声に身を任せるだけでよい。それだけで幸せ。理屈はいらない。

【第9位】
2002年12月23日(月祝)
バッハ・コレギウム・ジャパン
会場:りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館コンサートホール
指揮:鈴木雅明
ソプラノ:野々下由香里、メゾソプラノ:波多野睦美、カウンターテナー:マシュー・ホワイト、テノール:櫻田亮、バス:ステファン・マクラウド、バス:浦野智行
合唱・管弦楽:バッハ・コレギウム・ジャパン
ヘンデル/オラトリオ「メサイア」(ダブリン初演版に基づく初期版)
○日本にもBCJという素晴らしい合唱があるのだ。メサイアはちょっと長すぎぃとは思うけれども、ア・カペラでクリスマスキャロルまでアンコールしてもらってとっても幸せ。来春は仕事サボってマタイ受難曲聴くぞ、と固く決心するのであった。

【第10位】
2002年10月17日(木)
トヨタ・マスター・プレイヤーズ、ウィーン プレミアム・コンサート
会場:りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館コンサートホール
ソプラノ:リカルダ・メルベート*、チェロ:古川展生※
「トヨタ、マスター・プレイヤーズ、ウィーン」のための前奏曲「イントラーダ」
モーツァルト/歌劇「コシ・ファン・トゥッテ」より序曲
モーツァルト/歌劇「コシ・ファン・トゥッテ」より“恋人よ許してください”*
モーツァルト/歌劇「フィガロの結婚」より“楽しい思い出はどこへ”*
ハイドン/チェロ協奏曲第1番 ハ長調Hob.VIIb-1※
(ロビーコンサート:モーツァルト/セレナード第11番変ホ長調K.375第1楽章)
ベートーヴェン/交響曲第7番 イ長調作品92
○ああ、やはりウィーンの調べは美しい。こんなちょっぴり小出しにされるだけでも、弱音の素晴らしさに魅惑されてしまう。来年のウィーンフィル新潟公演には女房を質においても(そんなものいないけど)絶対行くぞ!と固く誓うのであった。


【特別大賞】
2002年6月3日(月)
会場:新潟スタジアム・ビッグスワン
FIFAワールドカップ、メキシコ対クロアチア戦で「シェリト・リンド」を歌ったメキシコサポーター
○2002年は新潟でワールドカップが開催されるという歴史的な年でしたが、日本に海外からやってきたサポーターのうち、数が多かった上位は1位イングランド、2位アイルランド、3位メキシコと、なんと上位の3カ国のサポーターはすべて新潟にやってきたのです。中でもにぎやかだったのがメキシコ。6月3日のビッグスワンでは、それほど数的には多いとも思われないメキシコサポーターの声のでかさにびっくり。そして彼らの歌う「シェリト・リンド」のなんたる上手さ!あれほど素晴らしい合唱というのは、今まで聴いたことがありませんでした。それは私の席がメキシコサポ寄りの1階席のほぼ最前列という位置だったため、声がちょうど上から降り注ぐところだったこともあるのですが、本当に鳥肌が立つような経験でした。結局、新潟での3試合はいずれもサポーターの声のデカイ方が勝っています。W杯のような中立地帯で行われる試合で、サポーターがどのような役割を果たすかということを実感した一日でした。
その他、以下の来日オケを聞きました。
2002年1月15日(火)
プラハ・フィルハーモニー管弦楽団
会場:長岡市立劇場
指揮:イルジー・ピエロフラーヴェク、ヴァイオリン:奥村愛
○若手主体にしては結構いい音出してました。奥村さんはもうちょっと筋力トレーニングが必要かな。

2002年3月7日(木)
ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団
会場:上越文化会館大ホール
指揮:ヘルベルト・ブロムシュテット、フルート:アンナ・ガルツリー、ハープ:吉野直子
○古き良きドイツ音楽を守りついで行ってほしいです。

2002年4月14日(日)
ドレスデン国立歌劇場管弦楽団2002日本公演
会場:横浜みなとみらいホール・大ホール
指揮:ジェイムズ・コンロン、バリトン:ミヒャエル・フォレ、ソプラノ:天羽明惠
合唱:晋友会合唱団(合唱指揮:関谷晋)
○シノポリ追悼のブラームス、ドイツレクイエム演奏会。ちょっと演奏自体には疑問も。テンポ遅すぎ。

2002年6月20日(木)
ワイマール州立歌劇場管弦楽団
会場:りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館コンサートホール
指揮:ゲオルゲ・アレクサンダー・アルブレヒト、ピアノ:及川浩治
○ドイツオケ連チャンでしたが、ワーグナーよりもベートーヴェンのほうがよかったかな。

2002年7月5日(金)
ブダペスト祝祭管弦楽団2002年日本公演
会場:りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館コンサートホール
指揮:イヴァン・フィッシャー、ピアノ:ユンディ・リ
○ユンディ・リすでに激しく消耗が心配。まだ世界中ひっぱりまわすには貯金が必要でしょう。プダペスト祝祭管自体はいい演奏。

2002年9月8日(日)
スカラ・フィルハーモニー管弦楽団
会場:豊田市民文化会館(愛知県)大ホール
指揮:リッカルド・ムーティ
○ムーティ聞きたさに豊田まで車を飛ばしましたが、その甲斐はありました。さすが、さすが。

2002年10月3日(木)
ボルティモア交響楽団
会場:りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館コンサートホール
指揮:ユーリ・テミルカーノフ、ピアノ:小山実稚恵
○アメリカのオケはみんなブラスバンドみたいですねえ。りゅーとぴあには会わない音色かも。

2002年11月17日(日)
ロイヤル・コンセルヘボウ管弦楽団日本公演20002
会場:横浜みなとみらいホール 大ホール
指揮:リッカルド・シャイー、ピアノ:マウリツィオ・ポリーニ
○ポリーニはちょっと衰えを感じる部分もあったけれども、円熟した音楽性も感じた。コンセルトヘボウの音色は柔らかくて素晴らしい。

2002年11月26日(火)
ゲルギエフ&キーロフ歌劇場管弦楽団
会場:りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館コンサートホール
指揮:ワレリー・ゲルギエフ
○やっぱりゲルギエフは濃い奴だった。見た目どおりのギンギンギラギラの演奏。