展覧会日記2003年


2003.7.13(日)
フランス・プリウレ美術館所蔵
モーリス・ドニ展
コメント:
ナビ派とよばれる人間の内面的感情を重視する芸術家の中心人物であった、モーリス・ドニの展覧会。ドニの絵は図録などで見てもその素晴らしさは伝わってこない。実際にはかなり大判の絵が多く、特に宗教画などは細部を描きこむのではなく、荒いタッチで終えているのだけれどもそれがより観るものに強い印象を与えるのだ。絵は実物を見ないとわからないと実感した美術展。
常設展は「院展の作家たち」「ナビ派とその周辺」「リヴィエール」「ケーテ・コルヴィッツ」、そして牛腸茂雄の写真集「SELF AND OTHERS」となっている。特に牛腸茂雄は日常の周囲を自然体で撮り重ねることで自分を表現する手法が荒木経惟などと通じるものがあるとして再評価されるようになったのではないだろうか。
会場:新潟県立近代美術館
会期:2003年7月5日(土)〜8月31日(日)9:00am-5:00pm(4:30pm)
月曜休館(7月21日は開館、翌日休館)
料金:一般800円、大高600円、中小400円(土日祝は中小無料)
問い合わせ:新潟県立近代美術館0258−28−4111
新潟県長岡市宮関町字居掛278−14

2003.5.25(日)
第58回県展・新潟展
(版画)(日本画)(書道・写真)
コメント:
県展の残り3会場を回る。まず新潟三越の版画。版画は絵画部門の中で最も自由度の高い感じで、緻密な具象から思い切った抽象まで幅広い。入賞作品よりも、奔放な一般作品の方に心惹かれるものが多かった。
新潟大和では日本画。こちらはぐっと写実的なものが増える。やっぱり日本画はきちんと師匠についている人が多いのかもしれない。それでも、従来の枠にとらわれない大胆な作品も多い。県展という性格から、新潟県内在住の画家の絵ばかりになるわけだが、身近な生活に根ざした作品が多くあり、日展などの全国規模の展覧会とはまた一味違った、新潟の風土が感じられるのが県展の良さでもある。
最後に新潟市美術館で写真と書道を見る。写真は丁度鑑賞会の解説を聞くことが出来たが、写真も従来のきっちりした構図の作品よりも、生活感あふれる作品に審査の方も変化しつつあるという。出品者と審査員とのギャップがそこに生まれている。写真が芸術としてより高みに到達するためには、他人のやらないものをどんどんやっていかなければ、という言葉が印象的だった。書道は基本的にどういう文章が書かれているかということが解らなければ鑑賞できないので私にはなんともいえない。
会場:新潟三越(版画)、新潟大和(日本画)、新潟市美術館(写真・書道)
会期:2003年5月23日(金)〜6月2日(月)
開館時間:美術館9:00am〜6:00pm、三越・大和10:00am〜7:00pm(最終日は3:00pm)
料金:一般500円(4会場共通)

2003.5.24(土)
第58回県展・新潟展
(洋画・彫刻・工芸)
コメント:
新潟県の公募展。会場が4会場に分かれるので見て回るのも大変。公募展といってもレベルは結構高いので楽しめます。
会場:新潟県民会館ギャラリー
会期:2003年5月23日(金)〜6月2日(月)
開館時間:9:00am〜6:00pm(最終日は3:00pm)
料金:一般500円(4会場共通)

2003.3.21(金)
マヤ文明展
コメント:
上野の科学博物館でマヤ文明展を見る。展示開始最初の祝日ということで会場整理もまだ手探りという感じで、新館の入り口でいきなり入場制限にあう。どれだけ待つかわからずに待つというのは結構苦痛である。会場は地下2階から3階で、大量の観覧者をさばくにはちょっと難しい構造である。きっとこんなに入場者があるとは思っていなかったのだろう。
マヤの文化はいまだ不明な部分が多いが、それでも大分文字の解読なども進んでいる印象である。王家の歴史なども説明されていたが、あの独特の文字は解読が難しそうだ。鉄器を知らなかった文明なので、石器がいろいろ展示されていたが、中でも儀礼用に使用されたという50cmもあろうかという巨大な黒曜石の刀にはびっくりした。
会場:国立科学博物館
会期:2003年3月18日(火)〜5月18日(日)(4/7(月)、14(月)、21(月)、5/12(月))
開館時間:月〜木=9:00pm〜4:30pm(4:00pm)、金=9:00pm〜8:00pm(7:30pm)、土日祝=9:00pm〜6:00pm(5:30pm)
料金:一般・大学1300円(1000円)、小中高生600円(350円)、
※( )内は20名以上の団体料金
問い合わせ:国立科学博物館

2003.2.16(日)
福島県立美術館コレクション展
会場:新潟県立近代美術館
コメント:
新潟県と福島県の交流事業として、両県の県立美術館の所蔵品を交換する美術展。目玉は福島県立美術館所蔵のアンドリュー・ワイエス6点が、新潟県立近代美術館に寄託されている10点とともに展示されていること。ワイエス作品との出会いはこの寄託作品が最初だったので、その同じ絵を見ることが出来るのが楽しみ。ワイエスの絵には、たとえ人物が描かれていなくとも、そこについさっきまで居ただろうひとの気配や風、空気といったものが感じられてとても好きだ。ワイエスの絵は来年度から所有者の元に返却されるそうなので、まとめて公開されるのは今回が最後とのこと。残念至極である。
その他の絵については、これといって印象に残るものはない。いちおうゴーギャン、ピサロが各1点とルオーの版画なども展示されているが。
常設展は「日本画に見る墨と色彩」「新潟の作家たち(戦前の作品から)」「メモリー亀倉雄策−残された写真・記事を交えて−」。横山操の迫力ある絵が目をひく。全体として充実したコレクションと思う。亀倉雄策は東京オリンピックのポスターなどを手がけた吉田町出身のグラフィックデザイナーで、97年に亡くなっている。最初の公募に入選したシンプルなデザインのものと写真を使った迫力あるポスターが興味深い。
会期:2003年2月15日(土)〜3月23日(日)(月曜日休館)
開館時間:9:00pm〜5:00pm(4:30pm)
料金:一般700円(550円)、大高生400円(300円)、中小生300円(200円)(中小生は土日祝日無料)
※( )内は前売り、20名以上の団体料金
問い合わせ:新潟県立近代美術館
住所:〒940-2083新潟県長岡市宮関町字居掛278−14
TEL:0258−28−4111

2003.1.26(日)
生誕100年記念小磯良平回顧展
会場:大丸ミュージアム・東京
コメント:
小磯良平は描写力の高さから裸体画などで早くから評価され、日本画壇の中心的存在だった。そのため戦争中は数多くの戦争画なども描かされていた。戦後はかえってそうした優等生的な絵からの脱却を目指していた節もある。キュビズムなどを取り入れた絵やわざと完成させていないと見える絵もあった。しかしやはり写実的な絵しか描けなかったのだと思う。連載小説の挿絵なども、モデルがなければ描けなかったという。晩年の絵はかえって細密な写実に徹底していて、世間の流行などにとらわれず、自らの道を進むことの意味を考えさせられる。
会期:2003年1月23日(木)〜2月4日(火)
開館時間:10:00am〜8:00pm(入館7:30まで)(最終日は5:30pmまで)
料金:一般800円(600円)、大高生600円(400円)、中学生以下無料
※( )内は前売り、10名様以上の団体料金
2003.1.5(日)
卆寿記念 佐藤忠良70年の歩み・アトリエの中から
会場:新潟大和7階美術特別会場
コメント:
 90歳の現在でも精力的な創作活動を続けている、佐藤忠良の作品展。彫刻はあまり惹かれるものが少ないのだけれども、この人の作品にはなぜか惹きつけられるものがあるある。特に有名な帽子シリーズなどは、普通の裸婦像よりもかえってエロティックである。今回の展示は作品点数は少ないものの、氏の代表的な作品が網羅されているし、素描なども多く展示されており、70年の業績をふりかえる良い展覧会である。
会期: 2003年1月2日(木)〜1月14日(火)
会期中無休
開館時間 10:00〜19:00 (最終日は17:00まで)
料金: 一般 1,000円、大学生・高校生 500円、中学生以下無料
お問い合わせ:新潟日報社事業局文化部 TEL:025−378−9260・9261

2003.1.2(木)
四季礼賛 山種美術館所蔵名品展
会場:新潟伊勢丹7階アートホール
コメント:
山種美術館所蔵作品といっても、私はあまり記憶にない作品がほとんどでちょっと物足りなさも感じた。今回の展示は山種美術館の公募展入賞作品が中心。山種美術館の日本画界に与えた影響というものを推し量る展覧会となっている。 会期: 2003年1月2日(木)〜1月14日(火)
会期中無休
開館時間 10:00〜19:00 (最終日は17:00まで)
料金: 一般 1,000円、大学生・高校生 500円、中学生以下無料
お問い合わせ:新潟日報社事業局文化部 TEL:025−378−9260・9261
新潟伊勢丹:〒950-8589 新潟市八千代1-6-1、TEL:025-242-1111(大代表)

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